段階を踏まない成長を遂げた愛は大成しない
・・・そうして話は終わりというようになり、三人はマリと別れる形で帰る事になった。
「・・・ねぇ。真希波さんの話、二人はどう思ったの?」
「・・・正直に言うと、頷けない部分がない話としか思えなかったわ。ちょっと性的な事について話が行き過ぎてるんじゃないかって思える部分はあったけど、それも言ってみるとこれからの二人の関係を考えると決して否定出来ないとしか言いようがなかったもの」
「やっぱりそう思うんだ・・・」
・・・それで帰り道の途中で蘭が先程の会話からどう思ったかを神妙に二人に問い掛けると、志保は納得出来たとの答えにやっぱりと重く漏らす。
「僕も似たような物だけど、ちょっと引っ掛かったというか言われて納得した部分があったんだ。子どもの時だったら微笑ましいとか将来有望みたいに言われたのを聞いた時、同一人物だって今は知ったからこそ言えることとしてなんで僕がコナン君は好きなのに、新一君の事はそうじゃないって風に思ったのかの答えがマリさんの言ったことなんだって」
「あ・・・確かに真希波さんの言葉でハッとしてたけど、一体どういう風に思ったの?」
「簡単さ・・・コナン君を演じてた頃は確かに立ち居振る舞い自体は怪しまれないようにと子どものように見せていたのかもしれないし、子どもの姿になっても頭の良さは変わってはいなかったのかもしれないけど、そういった能力を除いた中身というか精神年齢はコナン君の頃の身体の年齢に近いくらいで、新一君としての体に見合うような物じゃないから僕は同年代の筈の新一君の事を好ましく見れなかったんだろうって思ったってことさ」
「っ・・・コナン君の時の体の方が、今の新一の体の方より精神年齢は近い・・・」
続けて世良も自分の考えというか先程に感じたことを話していくのだが、その中身を受けて蘭は衝撃を受けながらも否定出来ないというように声を漏らした。
・・・新一が蘭と恋人関係になる前、新一はとある組織の者達により体を小さくされた上でその組織を潰すためにと小さくなった体で『江戸川コナン』と名乗り、蘭の家に身分を偽り転がり込んでいた時期があった。そして志保に世良はそんな時に出会った人物であるのだが、志保はともかく世良は新一がコナンということを知らないままに過ごしていた時間が長く、その中でコナンの事を世良は大層気に入るようになっていった。
だがとある時に志保が作った一時的に元の体に戻れる薬を使用して新一が元の体に戻った上で世良と会う時があったのだが、そこで世良はコナンに対して好印象だったのに対してあまり好感を持てないというようになったのである。だからというかその当時は事情を知らず同一人物と思わなかったから然程不思議に思わなかった世良だが、事実を知ったことでどうして同一人物なのにこうも違うのかというように考えることもあった。
だが先程のマリからの言葉で世良は答えを得た上で蘭もそれを否定出来なかったのである・・利発な部分が強いけど子どもらしい部分もある子どもと見れたからこそ微笑ましいだとかで好印象だった行動が、本来の肉体年齢である高校生として見るとその精神年齢が幼いというように思えたからこそ、年齢に不釣り合いな様子を見せる新一を好ましく思えなかったのだと。
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「・・・ねぇ。真希波さんの話、二人はどう思ったの?」
「・・・正直に言うと、頷けない部分がない話としか思えなかったわ。ちょっと性的な事について話が行き過ぎてるんじゃないかって思える部分はあったけど、それも言ってみるとこれからの二人の関係を考えると決して否定出来ないとしか言いようがなかったもの」
「やっぱりそう思うんだ・・・」
・・・それで帰り道の途中で蘭が先程の会話からどう思ったかを神妙に二人に問い掛けると、志保は納得出来たとの答えにやっぱりと重く漏らす。
「僕も似たような物だけど、ちょっと引っ掛かったというか言われて納得した部分があったんだ。子どもの時だったら微笑ましいとか将来有望みたいに言われたのを聞いた時、同一人物だって今は知ったからこそ言えることとしてなんで僕がコナン君は好きなのに、新一君の事はそうじゃないって風に思ったのかの答えがマリさんの言ったことなんだって」
「あ・・・確かに真希波さんの言葉でハッとしてたけど、一体どういう風に思ったの?」
「簡単さ・・・コナン君を演じてた頃は確かに立ち居振る舞い自体は怪しまれないようにと子どものように見せていたのかもしれないし、子どもの姿になっても頭の良さは変わってはいなかったのかもしれないけど、そういった能力を除いた中身というか精神年齢はコナン君の頃の身体の年齢に近いくらいで、新一君としての体に見合うような物じゃないから僕は同年代の筈の新一君の事を好ましく見れなかったんだろうって思ったってことさ」
「っ・・・コナン君の時の体の方が、今の新一の体の方より精神年齢は近い・・・」
続けて世良も自分の考えというか先程に感じたことを話していくのだが、その中身を受けて蘭は衝撃を受けながらも否定出来ないというように声を漏らした。
・・・新一が蘭と恋人関係になる前、新一はとある組織の者達により体を小さくされた上でその組織を潰すためにと小さくなった体で『江戸川コナン』と名乗り、蘭の家に身分を偽り転がり込んでいた時期があった。そして志保に世良はそんな時に出会った人物であるのだが、志保はともかく世良は新一がコナンということを知らないままに過ごしていた時間が長く、その中でコナンの事を世良は大層気に入るようになっていった。
だがとある時に志保が作った一時的に元の体に戻れる薬を使用して新一が元の体に戻った上で世良と会う時があったのだが、そこで世良はコナンに対して好印象だったのに対してあまり好感を持てないというようになったのである。だからというかその当時は事情を知らず同一人物と思わなかったから然程不思議に思わなかった世良だが、事実を知ったことでどうして同一人物なのにこうも違うのかというように考えることもあった。
だが先程のマリからの言葉で世良は答えを得た上で蘭もそれを否定出来なかったのである・・利発な部分が強いけど子どもらしい部分もある子どもと見れたからこそ微笑ましいだとかで好印象だった行動が、本来の肉体年齢である高校生として見るとその精神年齢が幼いというように思えたからこそ、年齢に不釣り合いな様子を見せる新一を好ましく思えなかったのだと。
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