領域を踏み荒らす者に渡す報い
「けれどそれも毛利さんの意志で退けることが出来た・・・その事が何よりも大きかったな」
「あぁ・・・計算違いを起こしてしまったこともそうだしあぁも悩ませてしまったことには申し訳無くは思うが、毛利さん自身の言葉がなければ新一はあの手この手と俺達の目をかいくぐり、いかな手段を使ってでも毛利さんの元にいようとしただろう。最悪の場合は蘭を利用して毛利さんと一対一の状況を作られ、押し切られる形で頷かざるを得ない状態に新一が持ち込んでいた可能性が有り得た。勿論そんな事態を長く続けさせるようなつもりはなかったが、だからと言って時間が経てば経つほどに危険に近付く時間が増えていくから毛利さんの元に近付けていいと言うわけでも無かったからな・・・その点は本当に毛利さんに話を聞いてもらってよかったよ」
ただとカミーユがフォローを入れてきた事に、ルルーシュも気を取り直して頷いた・・・諦めの悪い新一を黙らせるのに小五郎に事実を知ってもらうことは必要な事だったという認識が間違いではなかったと確認も出来た為に。
「これで後は流石に新一も毛利さんの元に無理矢理にでもいようとはしなくなるだろうが・・・あいつは自分が正しいって考えを変えるつもりって言うか、変えることなんて有り得ないんだろうな。俺は間違ってないって思って・・・」
「撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけ・・・前に俺はそう言った事があるが、新一には自覚はないのだろう。その男達を捕まえて自分の体を戻すという事に躍起になっているが、自分がその男達とは違ったベクトルでこそあるが同じようなこと・・・いや、下手をすればそれ以下の行動を取ろうとしていた事をな」
「せめて自分の行動が全部が全部じゃないにしても、少しは復讐という気持ちから来るものだって事を理解出来ればな・・・」
その上で新一の考え方が変わらないだろうことについてを口にするが、ルルーシュの言葉はより厳しさが増していた。黒ずくめの男達以下になってしまった可能性もあったと。
・・・新一自身は決して認めはしないしあいつらとは違うと言うだろうと二人は見ているが、二人からすれば新一の行動は正義と言った気持ちを優先させたものではなくて復讐の気持ちが強く・・・そしてそれを指摘してもそうだとは決して認めようとしないだろうという考えがあった。
少なからず新一の事を知っている二人だから言えることとして、新一があそこまで一つの事件や人柄に対してこだわる姿など見たことなどなかった。それは事件を解決する際にその犯人やら事件の関係者などと仲を深めることがなかったこともそうであるが、事件が終わればそれでそこでの事は終わりと特に思い入れも何もなく心の切り替えを行っていたからだ。そういった部分に関しては新一は一応事件の事に関しては頭の中に残しはするものの、普段の人柄と違い後に残さないようにと線引きをしているために。
しかしその黒ずくめの男達との一件で自分が被害者になったことにより、新一はそんな線引きをあっさり越えた・・・いや、正確には被害者の立場になった事で線など見えなくなったのだ。今まで事件を解決する立場にいて被害者や加害者の心情を考えることはあっても、ここまでの被害者の立場に立ったことなど無いためにだ。
ここで普通の人ならその男達に対して復讐なりを直接考えることだろうが、新一には今まで培ってきた自分が探偵だという自負に経験に腕がある・・・その為にその男達を自分の手で捕まえるという手段を選んだ。しかしそうして自分の手で捕まえたいと思うことにその立場から取れる手段が限られることはまだしも、小五郎を利用して隠れ蓑兼情報収集の為の駒にしようとしていたこと・・・これは犯罪と言っても大袈裟ではない行動であり、それが正義などではなく復讐の為だということを例え自覚などなくとも証明している行動であった。
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「あぁ・・・計算違いを起こしてしまったこともそうだしあぁも悩ませてしまったことには申し訳無くは思うが、毛利さん自身の言葉がなければ新一はあの手この手と俺達の目をかいくぐり、いかな手段を使ってでも毛利さんの元にいようとしただろう。最悪の場合は蘭を利用して毛利さんと一対一の状況を作られ、押し切られる形で頷かざるを得ない状態に新一が持ち込んでいた可能性が有り得た。勿論そんな事態を長く続けさせるようなつもりはなかったが、だからと言って時間が経てば経つほどに危険に近付く時間が増えていくから毛利さんの元に近付けていいと言うわけでも無かったからな・・・その点は本当に毛利さんに話を聞いてもらってよかったよ」
ただとカミーユがフォローを入れてきた事に、ルルーシュも気を取り直して頷いた・・・諦めの悪い新一を黙らせるのに小五郎に事実を知ってもらうことは必要な事だったという認識が間違いではなかったと確認も出来た為に。
「これで後は流石に新一も毛利さんの元に無理矢理にでもいようとはしなくなるだろうが・・・あいつは自分が正しいって考えを変えるつもりって言うか、変えることなんて有り得ないんだろうな。俺は間違ってないって思って・・・」
「撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけ・・・前に俺はそう言った事があるが、新一には自覚はないのだろう。その男達を捕まえて自分の体を戻すという事に躍起になっているが、自分がその男達とは違ったベクトルでこそあるが同じようなこと・・・いや、下手をすればそれ以下の行動を取ろうとしていた事をな」
「せめて自分の行動が全部が全部じゃないにしても、少しは復讐という気持ちから来るものだって事を理解出来ればな・・・」
その上で新一の考え方が変わらないだろうことについてを口にするが、ルルーシュの言葉はより厳しさが増していた。黒ずくめの男達以下になってしまった可能性もあったと。
・・・新一自身は決して認めはしないしあいつらとは違うと言うだろうと二人は見ているが、二人からすれば新一の行動は正義と言った気持ちを優先させたものではなくて復讐の気持ちが強く・・・そしてそれを指摘してもそうだとは決して認めようとしないだろうという考えがあった。
少なからず新一の事を知っている二人だから言えることとして、新一があそこまで一つの事件や人柄に対してこだわる姿など見たことなどなかった。それは事件を解決する際にその犯人やら事件の関係者などと仲を深めることがなかったこともそうであるが、事件が終わればそれでそこでの事は終わりと特に思い入れも何もなく心の切り替えを行っていたからだ。そういった部分に関しては新一は一応事件の事に関しては頭の中に残しはするものの、普段の人柄と違い後に残さないようにと線引きをしているために。
しかしその黒ずくめの男達との一件で自分が被害者になったことにより、新一はそんな線引きをあっさり越えた・・・いや、正確には被害者の立場になった事で線など見えなくなったのだ。今まで事件を解決する立場にいて被害者や加害者の心情を考えることはあっても、ここまでの被害者の立場に立ったことなど無いためにだ。
ここで普通の人ならその男達に対して復讐なりを直接考えることだろうが、新一には今まで培ってきた自分が探偵だという自負に経験に腕がある・・・その為にその男達を自分の手で捕まえるという手段を選んだ。しかしそうして自分の手で捕まえたいと思うことにその立場から取れる手段が限られることはまだしも、小五郎を利用して隠れ蓑兼情報収集の為の駒にしようとしていたこと・・・これは犯罪と言っても大袈裟ではない行動であり、それが正義などではなく復讐の為だということを例え自覚などなくとも証明している行動であった。
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