「じゃあどう年相応だなんて言えない部分になるのかしら？」
そんな声に志保がどういう部分なのかと問い掛けるが、マリはその声に対してイタズラめいたような笑みを浮かべた。



「毛利さんとセックスしたいって気持ちが見えないところ♪」



「「「っ！？」」」
・・・そしてそのまま楽しげに放たれた言葉に三人は一気に顔色を赤くして絶句した。いきなりセックスなんて単語が出て来ると思ってなかったというのもあるが、三人共そういった単語に慣れていなかったために。
「アハハッ♪予想通りの可愛い反応♪」
「なっ・・・ぼ、僕達をからかったのか！？」
「あぁ違う違う♪確かに反応良さそうだなって考えてはいたけど、言いたいこと自体には違いないよ♪」
「に、にしたってその・・・いきなりセックス、だなんて・・・」
そして一層楽しげに笑うマリに世良は抗議の声を向けるが、言いたいことではあるとの答えに極めて恥ずかしげにしながらもセックスと口にし、蘭も志保も似たような顔を浮かばせる。
「ゴメンって♪・・・まぁでも今言ったようにこれからの話に関しては子どもっぽいっていうこともだけど、いわゆる性行為に関連する言葉とか出していくからそこについてはちょっと覚悟はしてほしいかな。話の中身に関してはちゃんと考えてきた物じゃあるんだけれど、そういった言葉を使わないと色々と説明がつきにくくてね」
「・・・だから恥ずかしがらずに話を聞いてってこと？」
「恥ずかしがるのは構わないけど話の中身をちゃんと受け止めてはほしいからこう言ってるんだけれど、どうする？そういった言葉を聞きたくないし、私を信用出来ないっていうならここでおしまいにするけど」
「ううん、聞く・・・確かに恥ずかしいのはあるけど、新一が私とその、そういうことをしたい気持ちが見えないっていうのが気になるから・・・！」
マリはその姿に軽く謝った後に改めて薄い笑みを浮かべつつ覚悟はしてほしいと言うが、止めるかどうかをここで選ぶように告げると蘭は恥ずかしさを滲ませつつも怒りも滲ませていく。事と次第によっては新一を許せないといったように。
「あぁ違う違う。子どもっぽいって言ったけどいくつかある推測の中で、一番セックスする気がないっていうのに当てはまるのは工藤君の中では毛利さんと恋人関係になれたってことで、もう満足しちゃったんじゃないかってことなんだよ」
「・・・え？」
「要は子どもの頃から恋人になりたいって気持ちがあって、そんな子どもの頃からの気持ちや考えだったから肉体関係っていう物が含まれてなかったってことさ。そしてそんな考えのまま恋人関係になっちゃった物だから、セックスしたいって気持ちや考えが付いてきてないんだよ」
「あぁ・・・小さい頃からの夢とか目標って言うとさも良いもののように思えちゃうけど、小さいままで止まっちゃったから目標の達成感もあってそこまでの考えにならないって事なのか・・・」
「っ・・・」
だがマリが言葉にしていった推測と複雑そうながらも理解したといった世良の声に、蘭は困惑の表情を浮かばせるしか無かった。一途というように言えば聞こえはいいが、その結果が子どものような考え方に繋がっているのだということに。









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