段階を踏まない成長を遂げた愛は大成しない
・・・蘭が新一との事を今までの事と違って本気でどうにかしたいと思ったのは、正式に恋人となってからの喧嘩の数が前より明らかに増えたのがあってだ。付き合う前もちょこちょことトラブルはいくつもあって恋人になれないかもしれないみたいな事はあったが、今はその比ではないくらいに数が多くなっているのだ。
だから蘭も今回は本気で園子達にどうにかならないかと話し合った上で恋人がいて恋愛経験があると分かるマリに話そうとなったのだが、ついいつものように話を進めていたらそれは良くないと指摘された事に蘭も反省したのである。マリの言葉は間違ってないと。
ただそうして改めて話をしようという空気になりかけたが、マリは直に話をするのはまた後日にしようと持ち掛けた。今の状態で話をしようにも蘭達はどこから話をしていいかとなるだろうから、少し時間を置いてゆっくりしてもらうと共に新一とのことについて何が問題なのかを客観視した文章として興してもらって、それをメールして送ってもらえるならまた集まった時にその事から私がスムーズに話を進められるからと。
そんなマリの発案に真っ先に納得したのは世良で、そうしようと二人に持ち掛けて頷いてもらった。もう結構時間も経ってるし一回仕切り直しをした上で気持ちをリセットした方がいいとの言葉に。そしてマリには自分が詳細を示したメールを送るようにするとも言った・・・これに関しては蘭を気遣った部分も無くはないが、どちらかと言えばマリに送るメールに蘭だと主観からの言葉や愚痴が混じると見て、それなら自分が送った方が客観視した文章を見てもらえるだろうからということでだ。
それで場は解散となりマリと世良がメールのやり取りを交わして少し時間が経った上で改めて集合という形になるのだが、マリも用事があるからこの時間がいいと言われた時と園子は所属してるテニス部の活動に行かないといけない時だったことから、泣く泣く代役を志保に頼んで園子は部活に向かったのである。
「・・・まぁとは言ってもそれでどこからどう話そうと思ったからまず先に前提を聞いておくけど、君が聞きたいのって何で工藤君と君がうまくいかないのかって事についてだよね?」
「うん・・・園子とか世良さん達とも話したんだけど、ちゃんと付き合うようになってから今まで以上に喧嘩が増える理由が分からないってなっちゃったの・・・」
「それで身近にいるのもそうだけど恋人がいないとか恋愛経験が少ない僕達じゃ分からないこともあるんじゃないかって思って、マリさんに話をしようって発案したんだけれど・・・何か原因は分かるかい?」
「まぁ一応はね〜」
「「「っ・・・」」」
ただいきなり話をする前に前置きのような事を聞いてきたマリに蘭が頷き、世良が分かるのかと問い掛けた声にあっさり肯定が返って来たことに三人は息を呑む。そんなあっさり分かったことなのかと。
「と言っても答えは簡単で、毛利さんも少し当てはまるけど圧倒的に工藤君の考え方とか思考回路っていうような物があまりにも子どもっぽい事から、君達の関係が悪くなってるんだって事さ」
「・・・え?」
だが続けて答えと口にされた言葉に蘭達三人はポカンとしたように目を瞬かせた。子どもっぽい事が理由というあまりにも何か理由とも思えないような理由に。
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だから蘭も今回は本気で園子達にどうにかならないかと話し合った上で恋人がいて恋愛経験があると分かるマリに話そうとなったのだが、ついいつものように話を進めていたらそれは良くないと指摘された事に蘭も反省したのである。マリの言葉は間違ってないと。
ただそうして改めて話をしようという空気になりかけたが、マリは直に話をするのはまた後日にしようと持ち掛けた。今の状態で話をしようにも蘭達はどこから話をしていいかとなるだろうから、少し時間を置いてゆっくりしてもらうと共に新一とのことについて何が問題なのかを客観視した文章として興してもらって、それをメールして送ってもらえるならまた集まった時にその事から私がスムーズに話を進められるからと。
そんなマリの発案に真っ先に納得したのは世良で、そうしようと二人に持ち掛けて頷いてもらった。もう結構時間も経ってるし一回仕切り直しをした上で気持ちをリセットした方がいいとの言葉に。そしてマリには自分が詳細を示したメールを送るようにするとも言った・・・これに関しては蘭を気遣った部分も無くはないが、どちらかと言えばマリに送るメールに蘭だと主観からの言葉や愚痴が混じると見て、それなら自分が送った方が客観視した文章を見てもらえるだろうからということでだ。
それで場は解散となりマリと世良がメールのやり取りを交わして少し時間が経った上で改めて集合という形になるのだが、マリも用事があるからこの時間がいいと言われた時と園子は所属してるテニス部の活動に行かないといけない時だったことから、泣く泣く代役を志保に頼んで園子は部活に向かったのである。
「・・・まぁとは言ってもそれでどこからどう話そうと思ったからまず先に前提を聞いておくけど、君が聞きたいのって何で工藤君と君がうまくいかないのかって事についてだよね?」
「うん・・・園子とか世良さん達とも話したんだけど、ちゃんと付き合うようになってから今まで以上に喧嘩が増える理由が分からないってなっちゃったの・・・」
「それで身近にいるのもそうだけど恋人がいないとか恋愛経験が少ない僕達じゃ分からないこともあるんじゃないかって思って、マリさんに話をしようって発案したんだけれど・・・何か原因は分かるかい?」
「まぁ一応はね〜」
「「「っ・・・」」」
ただいきなり話をする前に前置きのような事を聞いてきたマリに蘭が頷き、世良が分かるのかと問い掛けた声にあっさり肯定が返って来たことに三人は息を呑む。そんなあっさり分かったことなのかと。
「と言っても答えは簡単で、毛利さんも少し当てはまるけど圧倒的に工藤君の考え方とか思考回路っていうような物があまりにも子どもっぽい事から、君達の関係が悪くなってるんだって事さ」
「・・・え?」
だが続けて答えと口にされた言葉に蘭達三人はポカンとしたように目を瞬かせた。子どもっぽい事が理由というあまりにも何か理由とも思えないような理由に。
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