過去を過去とすべきか否か 前編
「・・・まぁミネバ様に申し訳無いという気持ちがあることには変わりはないが、それでも私は嬉しいと思った上で心残りが全てとは言わなくとも自分の中から消えていくのを感じたのだ・・・そう考えるとこの日本でお前と出会えたことに感謝をするよ。カミーユ=ビダン」
「っ・・・それはいいんですが、今更ながらに貴女は日本で何をしているんですか?僕は企業に勤める両親の異動に未成年だから付いていくべきだということで日本に来たんですが・・・」
ハマーンはそんなカミーユの様子に変わらない様子で礼を告げ、前には無かった優しげでいて女性としての魅力がふんだんに込められた微笑にドキリとしたようになったのを誤魔化すよう、話題を何故日本にいるのかということに変える。
「あぁ、それか・・・私の場合は大学への留学だよ。と言っても勉強は二の次で一番の目的は父や家族と離れる為だ」
「・・・それってもしかして、ハマーンさん以外は前の記憶を持っていないんですか?」
「分かるのか?」
「はい、僕も似たような物でしたから・・・」
「そうか・・・まぁお前の言った通りでお前も経験しているだろうが、自分だけ前の記憶があるということから妙に気構えてしまうようになってな・・・特に父が前と違う様子でいることにあんなことはもうジオンがないから父がすることはないと思いはするが、どうにもそういった気持ちは簡単に拭えず・・・それで私は色々と調べた上で前世での知った顔に日系人が少なかった事から、日本なら私が知る者はいないだろうと日本の大学に留学することにしたのだ」
「・・・けれどそれで僕に会うことになった、と」
「仕方無い事だ。カミーユも私に出会うだとか日本にいることを知っていてその為にここに来た訳では無いのだろうし、今言ったようにこうして会えた事に感謝している・・・少なくともシャアに会うよりは断然にマシだ」
「あの人に、ですか・・・」
ハマーンはその話題転換に答えていきいかな理由で日本にいるのかを答えていく中、シャアについてを少し疲れたように口にする姿にカミーユも複雑そうな顔になる。
「・・・こうしてカミーユに会えて話をしたからこそ言えるが、その前にシャアに出会ったとしたなら私の気持ちは荒れに荒れたことは想像に難くはない。何故ここでも会うのかということもだが、カミーユから話を聞いた事も併せて言うならシャアは私の事を決して良く思わず私を罵倒してくることだろう・・・何故貴様とまたこの世界でも顔を合わせねばならぬのだというようにな」
「・・・前の僕ならそんなこと言いませんよと言っていたかもしれませんが、あの人なら言いそうだと思います」
「あぁ。ただこの話をしてからでもそうだが、こうしてカミーユに会うことがなくても私はシャアに会いたいという気持ちは全く持っていなかった。一応ここで話をする前まではコロニーレーザーの時に殺したと思っていた事を済まないという気持ちもあって、今更何を話すのかということもあるのだが・・・ここで話をして改めて会いたくないと思ったのと共に、ジオン=ズム=ダイクンの遺児であったシャアからしてみれば、私の行動は癇に障る物でしかなかったのだろうと感じたのだ。ザビ家の再興及びその思想の強いジオンを擁立する私のことはな・・・」
そこからシャアに関しての自分の考えを口にしていくのだが、自分がいかにシャアを不愉快にしたのかを理解したのかと漏らす。ザビ家に寄った自分の姿勢が気に入らなかったのだろうと。
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「っ・・・それはいいんですが、今更ながらに貴女は日本で何をしているんですか?僕は企業に勤める両親の異動に未成年だから付いていくべきだということで日本に来たんですが・・・」
ハマーンはそんなカミーユの様子に変わらない様子で礼を告げ、前には無かった優しげでいて女性としての魅力がふんだんに込められた微笑にドキリとしたようになったのを誤魔化すよう、話題を何故日本にいるのかということに変える。
「あぁ、それか・・・私の場合は大学への留学だよ。と言っても勉強は二の次で一番の目的は父や家族と離れる為だ」
「・・・それってもしかして、ハマーンさん以外は前の記憶を持っていないんですか?」
「分かるのか?」
「はい、僕も似たような物でしたから・・・」
「そうか・・・まぁお前の言った通りでお前も経験しているだろうが、自分だけ前の記憶があるということから妙に気構えてしまうようになってな・・・特に父が前と違う様子でいることにあんなことはもうジオンがないから父がすることはないと思いはするが、どうにもそういった気持ちは簡単に拭えず・・・それで私は色々と調べた上で前世での知った顔に日系人が少なかった事から、日本なら私が知る者はいないだろうと日本の大学に留学することにしたのだ」
「・・・けれどそれで僕に会うことになった、と」
「仕方無い事だ。カミーユも私に出会うだとか日本にいることを知っていてその為にここに来た訳では無いのだろうし、今言ったようにこうして会えた事に感謝している・・・少なくともシャアに会うよりは断然にマシだ」
「あの人に、ですか・・・」
ハマーンはその話題転換に答えていきいかな理由で日本にいるのかを答えていく中、シャアについてを少し疲れたように口にする姿にカミーユも複雑そうな顔になる。
「・・・こうしてカミーユに会えて話をしたからこそ言えるが、その前にシャアに出会ったとしたなら私の気持ちは荒れに荒れたことは想像に難くはない。何故ここでも会うのかということもだが、カミーユから話を聞いた事も併せて言うならシャアは私の事を決して良く思わず私を罵倒してくることだろう・・・何故貴様とまたこの世界でも顔を合わせねばならぬのだというようにな」
「・・・前の僕ならそんなこと言いませんよと言っていたかもしれませんが、あの人なら言いそうだと思います」
「あぁ。ただこの話をしてからでもそうだが、こうしてカミーユに会うことがなくても私はシャアに会いたいという気持ちは全く持っていなかった。一応ここで話をする前まではコロニーレーザーの時に殺したと思っていた事を済まないという気持ちもあって、今更何を話すのかということもあるのだが・・・ここで話をして改めて会いたくないと思ったのと共に、ジオン=ズム=ダイクンの遺児であったシャアからしてみれば、私の行動は癇に障る物でしかなかったのだろうと感じたのだ。ザビ家の再興及びその思想の強いジオンを擁立する私のことはな・・・」
そこからシャアに関しての自分の考えを口にしていくのだが、自分がいかにシャアを不愉快にしたのかを理解したのかと漏らす。ザビ家に寄った自分の姿勢が気に入らなかったのだろうと。
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