教師は聖人ではなく教師というだけである
「・・・蘭は帰ってこねぇか。今日中には帰って来るとは思うが、出来るなら早く帰って来てほしいんだけどな・・・」
そうして居間で一人壁にもたれる形で座り、独り言を漏らしながら小五郎は呆れたような表情を浮かばせる。
「・・・それもこれも新一が良くない状態ってヤツをどうにかしてぇって思って悩んでんだろうが、それが本当にあいつの為になるなんてのを考えられてねぇってのを考えられないのがな・・・正直今となっちゃ安室達が留年回避の為に動かないようにした方が良かったんじゃね―かと今なら思っちまうな・・・新一じゃ鬼塚先生のような事が出来るわけなんざねーってのは目に見えてるがな」
それで更に独り言を続けていく中でポケットから使わなかったレコーダーを取り出し、それを遠い目で見詰めながら鬼塚との話の事を小五郎は思い出す。
・・・最初は断った先生達の内情探りについてだが、優作達まで出て来た上に蘭までどうにかお願いと頼み込んできたことから、もう引き受けた方が面倒は少ないだろうからと鬼塚を飲ませて口を滑らせる作戦についてを引き受けたのだが、そもそも小五郎は最初からそうすることに乗り気ではなかった。
これは新一がこんな時だけ都合良く人を頼って来る事もそうだが、実際の所としては小五郎自身も新一に対して以前程の親愛的な気持ちを抱けないというように感じていたからだった。何故なら小さくなってた期間の時に自分達すらも信用せずにいざ新一が体を小さくした者達を捕まえる時の前くらいにようやく事情を知らされた時、小五郎は正直何故言わなかったのかと色々な気持ちや考えを抱いたからだ。
しかしそういう気持ちや考えを表に出せば新一や他の人達の為にもいう名目の話もだが、後々の自分の立場だったりが不利になるというようにも話をされていったことにより、小五郎はそれらの気持ちや考えを抑えることにして動くと決めたのだが・・・もうその時には新一に対して以前に抱いていたような気持ちを小五郎は持てなくなっていた。自分達を散々何も言わずに利用してきたというのに、俺は元に戻れたんだし犯罪組織も潰せたんだからこれでいいだろうと何の陰りも謝罪も見せてこなかった事もあってだ。
その上で優作や有希子も申し訳ないというように言いはしたが、結局新一の意志が固かったから仕方なかっただとか終わりよければ全てよしというように、心底から悪いと思っていたなんて気持ちを感じなかった事から新一に対してのような気持ちを抱いた上で・・・更に蘭が自身も騙された立場であるにも関わらず、何で自分に言わなかったのかと怒った後に徹底して新一の味方といった立場で動いていく姿を見たことで、愛する娘に対する気持ちが一気に萎んでいくのを小五郎は自分の中でハッキリ感じてしまったのだ。新一のことが異性として好きなのは前から感じてはいたが、新一がやっていたことには目を向けずにただ新一を庇い立てしようとする強い気持ちと姿を見たことにより、自分と蘭の゙考え方は全く真逆な物なのだと見てだ。
だから小五郎としてはもう工藤家の三人もだが、新一に傾倒した考えを変えるつもりが一切無い蘭に対しての気持ちは以降の生活で失われていったのだが、そんな素振りは基本的には表には出さないようにしていた。そんな姿を見せたなら十中八九どころではなく蘭がそんなことする方がおかしいと言い出し、面倒になるのが目に見えていたからだ。
だから表向きは何もないというように見せていたのだが、そんな時に新一から先生達の態度について探るのに協力してほしいと言われたことに、表向きはあくまでそこまでして自分が協力する義理はないというように返したが・・・それは半分だけの本音で、もう半分は先生達に本当に嫌われてるならその理由をわざわざ新一の懸念を晴らすように解決したくないという想いがあったからであった。
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そうして居間で一人壁にもたれる形で座り、独り言を漏らしながら小五郎は呆れたような表情を浮かばせる。
「・・・それもこれも新一が良くない状態ってヤツをどうにかしてぇって思って悩んでんだろうが、それが本当にあいつの為になるなんてのを考えられてねぇってのを考えられないのがな・・・正直今となっちゃ安室達が留年回避の為に動かないようにした方が良かったんじゃね―かと今なら思っちまうな・・・新一じゃ鬼塚先生のような事が出来るわけなんざねーってのは目に見えてるがな」
それで更に独り言を続けていく中でポケットから使わなかったレコーダーを取り出し、それを遠い目で見詰めながら鬼塚との話の事を小五郎は思い出す。
・・・最初は断った先生達の内情探りについてだが、優作達まで出て来た上に蘭までどうにかお願いと頼み込んできたことから、もう引き受けた方が面倒は少ないだろうからと鬼塚を飲ませて口を滑らせる作戦についてを引き受けたのだが、そもそも小五郎は最初からそうすることに乗り気ではなかった。
これは新一がこんな時だけ都合良く人を頼って来る事もそうだが、実際の所としては小五郎自身も新一に対して以前程の親愛的な気持ちを抱けないというように感じていたからだった。何故なら小さくなってた期間の時に自分達すらも信用せずにいざ新一が体を小さくした者達を捕まえる時の前くらいにようやく事情を知らされた時、小五郎は正直何故言わなかったのかと色々な気持ちや考えを抱いたからだ。
しかしそういう気持ちや考えを表に出せば新一や他の人達の為にもいう名目の話もだが、後々の自分の立場だったりが不利になるというようにも話をされていったことにより、小五郎はそれらの気持ちや考えを抑えることにして動くと決めたのだが・・・もうその時には新一に対して以前に抱いていたような気持ちを小五郎は持てなくなっていた。自分達を散々何も言わずに利用してきたというのに、俺は元に戻れたんだし犯罪組織も潰せたんだからこれでいいだろうと何の陰りも謝罪も見せてこなかった事もあってだ。
その上で優作や有希子も申し訳ないというように言いはしたが、結局新一の意志が固かったから仕方なかっただとか終わりよければ全てよしというように、心底から悪いと思っていたなんて気持ちを感じなかった事から新一に対してのような気持ちを抱いた上で・・・更に蘭が自身も騙された立場であるにも関わらず、何で自分に言わなかったのかと怒った後に徹底して新一の味方といった立場で動いていく姿を見たことで、愛する娘に対する気持ちが一気に萎んでいくのを小五郎は自分の中でハッキリ感じてしまったのだ。新一のことが異性として好きなのは前から感じてはいたが、新一がやっていたことには目を向けずにただ新一を庇い立てしようとする強い気持ちと姿を見たことにより、自分と蘭の゙考え方は全く真逆な物なのだと見てだ。
だから小五郎としてはもう工藤家の三人もだが、新一に傾倒した考えを変えるつもりが一切無い蘭に対しての気持ちは以降の生活で失われていったのだが、そんな素振りは基本的には表には出さないようにしていた。そんな姿を見せたなら十中八九どころではなく蘭がそんなことする方がおかしいと言い出し、面倒になるのが目に見えていたからだ。
だから表向きは何もないというように見せていたのだが、そんな時に新一から先生達の態度について探るのに協力してほしいと言われたことに、表向きはあくまでそこまでして自分が協力する義理はないというように返したが・・・それは半分だけの本音で、もう半分は先生達に本当に嫌われてるならその理由をわざわざ新一の懸念を晴らすように解決したくないという想いがあったからであった。
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