だがそういうように決めた後で英理は絶対にとは言わないが、これからはもう自分もだがそれ以上に小五郎を巻き込まないでくれというように告げた。もう学校を辞めてまでそうすると決めた事は私もそうだしあの人も話を聞いたら顔をしかめるだろう事をやるのに、それで困ったことがあったら容易に頼られても気持ち良くないし助けたくないというように。

そんな言葉に蘭は酷いと言うのだが、学校を辞めてまでという蘭を私が止めたいのを振り切ってまでの行動を取ったのに、自分が困ったらそんなこと関係無いと都合よく簡単に頼られて私達が気持ちがいいと思うのか・・・というように返すと、悔しそうになりながらも黙るしかなかった。英理が本気で止めるようにと言ってきたことは分かるからこそ、そんな気持ちを振り切った自分の事をどうかというのは分かると。

ただ新一達はどうにかならないかというように取り持とうとしたのだが、逆に蘭の事をちゃんと受け入れるようにしろと言われる事になって打ちのめされた。小五郎から頼まれたのもあって自分が家を巣立つまで蘭を引き受けようとしていたのに、蘭の゙気持ちからであって将来的に結婚する事を視野に入れているとは言え、まだ成人していない上に高校を辞めるとまで言い切らせてしまうようにした優作達がその分を請け負うのは当然だろうと。

そうして四人を黙らせた後で場が解散となり、英理は小五郎にこうなったと連絡するともう蘭が選んだ道だから別にいいと返してきた上で、もう叔父の元で働くということでいずれ米花町に戻ってきて探偵として働こうとする可能性の高い新一達を避けることにすると言ったことに納得して電話を終わらせ、後日に優作達の元に行く為に空港に向かう新一と蘭の二人を見送ったのだが・・・そこで英理は「江戸川家は何なのかに関しては今までの付き合いがあるからお情けという意味から追求しないようにするし、私も色々と面倒な事になったからまたあんなことにしない為にも蒸し返すようなことはしないわ。けれど江戸川家の事はほとぼりが冷めただろうからと戻ってくるなんて簡単に決めないで。私は蒸し返すような事はしないけれど、いつ誰が江戸川家の事をまた蒸し返す事を言い出すのかなんて分からないんだから、もし帰って来るならそうなる可能性を覚悟しながら帰るようにしなさい。そしてもしそうなったとしても私は助けるような事はしないわ」と言ったのである。

・・・そんな風に英理が二人に言ったのは安易に日本に帰って来るような事態にしたくないと思ってだ。実際に日本に帰って来るなら探偵になると共に米花町という自分の地元に戻って以外にの選択肢はないだろうが、その時に周りが新一達と江戸川家の事を言って来ないとは限らない・・・いや、むしろまた前のような探偵として動けば動く程そういった声が出て来る可能性は高まって来るのは明確だ。

そうなればマスコミは公安により抑えられたとしても、周囲がどうこう言うのを抑えるまでは出来ないだろう。だが二人がそうなった時にどういった行動を取るかはともかくとしても、ハッキリと自分は助けないと伝えることで容易に頼れる存在がいないということを伝える為だった。自分はもとより阿笠も今となっては江戸川家の事で大分参っているようだから、下手に手助けを求めても心労が増えると判断するだろうからと。

現にそういったように言われた二人は確かにと思わざるを得なかったとばかりに、極めて苦そうでいて苦しそうな顔を浮かべた・・・それが端から見たら江戸川家の真相を知っているといったリアクションなのは丸わかりな物な事については英理は一切触れず、もう言う事は言ったから行ってと二人をタクシーに乗せて送り出したのである。そうそう簡単に戻れないようにするための楔は打ち込んだのだから、もう後は精々慎重という名の臆病になるという形で帰って来る時期が遅くなればいいと思う形でだ。









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