「ハッ・・・随分と参ってるようだがそれもこれも全部テメーらが蒔いた種な上に、俺が何も知らないままいたら俺らを巻き込んでいたんだし事実を知ったから俺はあいつらから身を離すと決断させたんだから、むしろこれくらいは当然だろ。存在しねぇ存在を作り出してまであんなことをしてきたんだから、それをちゃんと片付ける事も出来ないんならな」
・・・そうして阿笠からの電話が終わった所で、携帯を見つつ吐き捨てるように漏らした。苦しむのは当然だろうというよう。
「ま、その辺りは博士も博士で協力してた煽りを受けちゃいるから辛い想いをしてるみたいな感じに話しちゃいたが・・・そもそもがあんたの発言から始まった事だって言えば、何も言えなくなったがな」
そして阿笠自身に関しても苦しんでいるということについても当然だろうと漏らしていく。全く同情なんか出来る筈もないと。
「・・・取り敢えず新一達はどうするかはまだ決まっちゃいねーが、もう東都やその辺りに戻るのは無しだな。新一が海外に逃げるか日本に我慢して残るのどっちを選ぶかは分からねーが、どっちを選んだにしても最終的にはあいつは米花町で探偵をしてーって風に結論を出すのは目に見えてる。そうなった時に東都付近にいりゃ俺が何だかんだでまた巻き込まれかねないのは目に見えてる・・・そんなのは絶対にゴメンだ」
それで小五郎が出した結論はもう戻らないというものであり、ハッキリと工藤家に二度と関わらないという決意であった。どうせまた巻き込まれるという確信を強く抱く形で・・・


















・・・そうして少しして工藤家の面々が出した結論だが、新一に海外に来てもらうという物だった。マスコミを止めるよう公安が動いてもやはり周囲の人々の好奇心はもう止めることは出来ず、好奇の目に晒されて時には何だったのかと直接話を聞きに来られる事に新一が耐えられなくなったが故だ。

だから優作達は自分達の元に来るようにとしたのだが、そこで蘭が会えなくなるのは嫌だというようにゴネることになって優作達や英理も交えてどうするのかと話し合う事になった・・・そしてその結果として蘭も新一に付いていくことになったのである。

これは単純な話として江戸川家の事が完全に風化するとは言わずとも話されなくなるまで何年かかかるだろうが、それまでの間で蘭が待てる筈なんてないと言い出したからであった・・・場には英理がいたためにハッキリとは言葉にはされなかったが、コナン時代の事から長い間新一と一緒にいれていないと思っていた時間が多かったことから、もうまた長い間会えないのは嫌だとの事でだ。

ただその気持ちを受けて親として英理と新一達は学校はどうするのかといったことを話していくのだが、勢いもあってもう学校の事なんか関係無いし新一と一緒にいるんだと言って聞かなかった事から、英理は盛大に呆れつつ新一達・・・特に新一に言ったのである。もう蘭はこう言っていて私の制止の言葉を聞く気はないのは見ていたから分かるだろうが、なら最後はそっちが蘭を受け入れるかそうしないか・・・もっと言うなら今すぐでなくとも将来的に結婚をする事も視野に入れているかもハッキリ今言ってくれと。

この言葉に蘭が恥ずかしげにする中で新一達は動揺するのだが、もう私の言葉を振り切ってでもそっちに行くと言ったんだから受け入れる側のそっちが止めたいならハッキリ言って止めるように説得するか、もう覚悟を決めて受け入れるかの選択をしなければ到底蘭は納得しないから答えてほしい・・・そう言われて新一達もそういうことかと理解して蘭と話をするのだが、その結果として蘭は新一と共に優作達の元に向かうとなったのだ。蘭が新一の事が好きだからで新一の気持ちはどうなのかと聞いて、自分も好きだというように言ったのが決め手となってだ。









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