曇りを晴らした先に道化の探偵は覚醒する
そしてそういった言葉を聞かされてしまえば新一は確かにコナンとしての自分が言ってしまった事だとなるし、蘭も何も知らないお父さんがコナンを演じていた新一とこんな会話をしていたなんてと思うだろう上で、例え優作達がいても小五郎は何も知らないからこそ話した(といった体の)エピソードについて文句なり口封じなど言える筈もないと結論づけるしかないだろう・・・そしてその後に控えるのは工藤家の親戚というように設定していたことから、どう新一達がそれらを収めるようにするかという問題点になる。
まぁそうなったら後は工藤家が苦労する問題になるだけ(そこに大元の原因である阿笠も組み込まれる事はむしろ当然だと思っているので、一切同情はしない)ということから、むしろ『江戸川コナン』の事が広まってしまえばいいとすら思っていた。自分と英理は何も知らないと思っているだろうからこそあいつらが苦しんでいくのは目に見えているのだからと。
「・・・つーかホント今でも思うぜ。こんな風に頭が冷えりゃ俺ってここまでやれたんだってな。あんま俺らしくねーって今でも思っちまうが、それだけ俺って情やら何やらで目やら頭やらが曇ってたってことなんだな・・・」
しかしそこでふと小五郎は自分がここまで出来たことについて、いかに自分がろくな事をしてきていないのかと考えて少し自己嫌悪していた。ここまでやれたことがそうだったという証拠に。
・・・小倉からお前はやれる子どもだというように言われていた小五郎だったが、そのことに関しては信じる気持ち半分で信じられないという気持ち半分といった気持ちがあった。これは小五郎として自分に子どもながらに自信があったことからであるが、それ以上に子どもながらに親戚一同の中でも小倉が優秀でありすぎることやその性格から、そんな小倉さんの言う程の物が自分にあるのかと感じたからだ。
ただそういった半々の気持ちはありつつも自分ならやれるという気持ちや考えを持っていた事から、警察を辞めて探偵となったわけであるが・・・生活自体は不労所得で出来はするものの、探偵としては鳴かず飛ばずといった物になってしまったことに腐る時間が増えてしまった。自分が何でこんな事になるんだというよう。
だが新一が来てから事実を明らかにしていってから頭が冷えていくのを自覚しながら動いていくのだが、そこからの自分とそれまでの自分がいかに違う物かも感じていったのである。表向きは何も変わっていないようにちゃらんぽらんなように見せる中で、いかに自分が様々な事に冷静になれずにいたというか・・・余計な事ばかりを考えて物事に集中出来ていなかったのかについてを。
だがそれも元々は自分の驕りであったり勘違いといった物もそうだが、優作や新一への憧れからくる劣等感という物があったからだと今なら理解出来る・・・そしてそれらが無くなっていくにつれて、自分の頭や目がクリアになっていったことについてを。
そんな自身の変化だが、前ならそういった覚醒とも取れるモノに喜んでいたことだろう・・・だがもう小五郎にはそんなものを喜ぶ気持ちなど一切なかった。かつては自分の不甲斐無さを呪い、本当に自分が優れているのかという疑問を抱きながら一人で苦悶していることも多々あった。男の意地からそんな姿を簡単に見せる訳にはいかないと思ったことからだ。
しかしそれも幼かったからとはいえこうすればいいと言われたことを出来ず、そしてそれが出来るようになったのが新一達の裏切りとも呼べるような行動からの物だった為、喜ぶ気になど一切なれなかったのである。新一のせいでまともな探偵に戻れるはずも無いとなったのもあるし、例えそんな覚醒した能力により探偵としてやっていけたとしても新一や蘭達の反応を想像すれば、確実にこんなのマグレだろうと言われるだろうがそれが続いたら最初からそうしろと言われるのが目に見えていたからだ。
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まぁそうなったら後は工藤家が苦労する問題になるだけ(そこに大元の原因である阿笠も組み込まれる事はむしろ当然だと思っているので、一切同情はしない)ということから、むしろ『江戸川コナン』の事が広まってしまえばいいとすら思っていた。自分と英理は何も知らないと思っているだろうからこそあいつらが苦しんでいくのは目に見えているのだからと。
「・・・つーかホント今でも思うぜ。こんな風に頭が冷えりゃ俺ってここまでやれたんだってな。あんま俺らしくねーって今でも思っちまうが、それだけ俺って情やら何やらで目やら頭やらが曇ってたってことなんだな・・・」
しかしそこでふと小五郎は自分がここまで出来たことについて、いかに自分がろくな事をしてきていないのかと考えて少し自己嫌悪していた。ここまでやれたことがそうだったという証拠に。
・・・小倉からお前はやれる子どもだというように言われていた小五郎だったが、そのことに関しては信じる気持ち半分で信じられないという気持ち半分といった気持ちがあった。これは小五郎として自分に子どもながらに自信があったことからであるが、それ以上に子どもながらに親戚一同の中でも小倉が優秀でありすぎることやその性格から、そんな小倉さんの言う程の物が自分にあるのかと感じたからだ。
ただそういった半々の気持ちはありつつも自分ならやれるという気持ちや考えを持っていた事から、警察を辞めて探偵となったわけであるが・・・生活自体は不労所得で出来はするものの、探偵としては鳴かず飛ばずといった物になってしまったことに腐る時間が増えてしまった。自分が何でこんな事になるんだというよう。
だが新一が来てから事実を明らかにしていってから頭が冷えていくのを自覚しながら動いていくのだが、そこからの自分とそれまでの自分がいかに違う物かも感じていったのである。表向きは何も変わっていないようにちゃらんぽらんなように見せる中で、いかに自分が様々な事に冷静になれずにいたというか・・・余計な事ばかりを考えて物事に集中出来ていなかったのかについてを。
だがそれも元々は自分の驕りであったり勘違いといった物もそうだが、優作や新一への憧れからくる劣等感という物があったからだと今なら理解出来る・・・そしてそれらが無くなっていくにつれて、自分の頭や目がクリアになっていったことについてを。
そんな自身の変化だが、前ならそういった覚醒とも取れるモノに喜んでいたことだろう・・・だがもう小五郎にはそんなものを喜ぶ気持ちなど一切なかった。かつては自分の不甲斐無さを呪い、本当に自分が優れているのかという疑問を抱きながら一人で苦悶していることも多々あった。男の意地からそんな姿を簡単に見せる訳にはいかないと思ったことからだ。
しかしそれも幼かったからとはいえこうすればいいと言われたことを出来ず、そしてそれが出来るようになったのが新一達の裏切りとも呼べるような行動からの物だった為、喜ぶ気になど一切なれなかったのである。新一のせいでまともな探偵に戻れるはずも無いとなったのもあるし、例えそんな覚醒した能力により探偵としてやっていけたとしても新一や蘭達の反応を想像すれば、確実にこんなのマグレだろうと言われるだろうがそれが続いたら最初からそうしろと言われるのが目に見えていたからだ。
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