向けられ触れてこそ愛情は理解出来る

・・・それから悟は小五郎と共に新一達の元で暮らさず、出来る限りコナンと長く暮らせる時間を確保しようとしたが、それは案外簡単にそうなることになった。何故かと言えば優作達の話を聞いたからなのもあるだろうが、新一がしばらく仕事に集中するから家に帰らないようにすると言い出したからであった。勿論家に帰りたいなら自由に出入りするようにしていいというように言いはしたがだ。

そんな新一の言い分に小五郎はコナンの為に時間を取って親として向き合うつもりはないのかと微妙な気持ちになったが、それでも今はコナンを変にかき乱さないようにしようという考えから悟と共に自分が引き受けるのは続けると返した。

それで小五郎の元で生活を続ける事になった二人だが、そこで悟はコナンに探偵として以外の事をやるようにと持ち掛け、掃除洗濯炊事といった日常生活の雑事をやることにしていった。これはコナンにはただ単に小五郎の所で世話になるのは良くないと言ったが、その実としてコナンに推理だとか探偵に関係しない時間を設けることで、その他のことに目を向ける時間を作るべきと思ったからであった。新一達との距離がある内に探偵関連以外の事にも興味だったりを持って欲しいし、出来ることなら探偵関連以外の仕事をしたいと思うようになってもらいたいと。

ただコナンはそんな悟の内心については確かに小五郎の゙世話になり続けて何もしないのは良くないと思って行動すると決めたことで気付く事が出来ず、そのまま悟と共に身の回りの事をやり始めるのだが・・・あくまでそういったことは学校の家庭科の延長程度にしか出来なかったコナンは苦労する事になった。だがそこで世話になっている事もそうだが、持ち前の負けず嫌いな性質もあって投げ出す事なくそれらをちゃんとこなそうと動いていった。

そんなコナンの様子に悟もそうだが小五郎もこれでいいというように思いつつも、まだ大丈夫というようになったわけではないと心中を隠しつつも以降も気をつけていった。コナンがちゃんと考えていけるようにしようと・・・


















・・・そうして時間が進みコナンが中学に入る時になるのだが、その時に新一達と三人で話し合った結果としてコナンもそうだが、悟も中学を小五郎の元から通うというようになった。これは仕事が忙しい新一とそれに付いて行く蘭では十分に二人の面倒を見れないだろうということからなのだが、その話に新一達というか蘭は二人の前なんだからちゃんとしてよねと言う形でその話でいいとなった。

この蘭の反応に関してはいかがな部分があるとは三人揃って思いはしたし、親として向き合うつもりはないのかというように小五郎としては言いたい気持ちがあったのだが・・・敢えてそこは呑み込む形を取った。何故なら本人に言えば確実に怒りと共に否定を返すだろうが、新一共々都合があるからとは言えそちらを優先することに関しては悟達からしても都合が良かったからだ。コナンに変にこだわるというか自分達でどうにか解決しようという気持ちになられ、変にかき乱すような行動を取られても面倒だからと。

故にそうして新一達の事は気にせず三人で生活することにしていったのだが、その生活からどのような結論をコナンが出すかはその時の三人や新一達は分からずにいたが・・・一つだけ未来の事を言うと、数年後に出した結論は新一のようであって新一を超える探偵になるといった物ではなかったとだけ明記しておこう。そしてその結論に何故だと新一に蘭は言ってくるが、コナンは迷う事なくもうその道を選ぶのは止めたと言い切った事も・・・









END









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