向けられ触れてこそ愛情は理解出来る

ただそこに関しては最初というか成長していくにつれて新一のようにだったり、新一を超える探偵になりたいというように考えて成長していく様子に、最初はこれでいいのではというように悟は少し感じていた。蛙の子は蛙というよう新一の背を見て同じように育っていく可能性を感じて。

しかし新一は新一であってコナンはコナンと、全く同じ人間ではない・・・そういったこともだが、新一とコナンの家庭環境というか親の違いがあることを悟は危惧していた。特に優作と新一の性格や育て方の違いについてを聞いたことからだ。この辺りは新一や優作や有希子に小五郎といった周りの面々にどういった環境でお父さんは育ったのかと、子どもながらに興味があるというように聞いていったのだが・・・その結果として小説家としての活動を主としていてたまの事件くらいしか会わなかった優作と、探偵として揚々と活動していて事件に出会す頻度が異様に高い新一とであまりにも違うことが分かり、悟の中で危惧はやはりという形で強まることになった。新一と優作の親としてや職業の違いもだが、新一が親として自信を持っているということを認識してだ。

特に親として自信を持っている事に関してだが、これはコナンの能力や同じように探偵になりたいと常から言っていた姿に満足そうにしていたのを見てきたからだ。新一の関わらない事件とか謎に関してを推理して解決したということを度々聞いてきたのもあり、コナンがちゃんと育っていると自信を持ったのである・・・ならそれで悟の事はどう思っているのかと言うと、そこに関してはコナンと違い探偵や推理に興味がなく勉強に集中する姿から親として関心はない訳では無いが、頭が良くて手がかからず行儀のいい姿からどうしても我が強い上で自分に近いコナンの方に関心が向かうことになって、コナンと比べると関心もだが会話も少なかったのである。

まぁ悟に関しての関心やら気持ちやらはともかくとしても、そういった親としての役目を持った新一と新一にも劣らない才能を持っていると見た蘭がこれで大丈夫と思ってきた結果・・・まだ子どもであって精神が成熟しきれていなかったコナンが爆発する事になったのである。悟が危惧したようでいて、前世の家族の間では決して起こらなかった家族の絆が崩壊しかねないような形でだ。

・・・悟の前世での家族関係に関してだが、自身の父親が仕事をしていないということから母親にその事を文句を度々言われることはあったが、そういったことを踏まえても後に悟自身が家庭を持ってから逝去するまでの間で、家庭の崩壊に繋がるような事態に繋がるまでの事はなかった。それは何故かと言えば新一と前世の父親の決定的な差があったからだと今は悟は認識していた。そしてそれが何かと言えば・・・






(・・・やっぱり今も改めて思っちゃうな・・・変に比べるのは良くないっていうのは分かってはいるんだけれど、お父さんって本当に親としてもだけど人としてすごい人だったんだって・・・)
それで改めてという形で悟は内心で感じていた。前世の父親について本当にすごかったのだと、振り返りつつ笑顔を浮かべるその姿を思い浮かべながら。









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