そんな風に優作達は新一に対する気持ちを固め、以降は出来る限りは新一の舵を取ろうと動いていくのだが・・・そこの多大な苦労については二人の事だから省く事になるが、その裏で目暮に関しては様々な意味で苦心する事になった。主に警視庁内での立ち位置的な意味でだ。

何せ目暮は工藤親子二代に渡って事件の際に頼るという事をしてきたのだ。そしてその上で例の事件の際に新一を擁護するよう無事だったから良かったのではと、警察内で新一に対する空気感が圧倒的に良くなかった中で言った物だからかなり目暮に対する印象が悪くなったのである。大河内に小野田といったとても逆らっても得などない面々が工藤家に毛利家の面々を呼び出して注意したのも広まってだ。

だから配置変換されたのもある上で新一への連絡などは望まれないといった旨の言葉を受け、目暮達は悶々とする日々を送ることになるのだが・・・そういった風になるのは特命係の行う講義に参加するような事を目暮達が選ばなかったのも大きかった。これは新一達に話をしたのが特命係の面々であって連絡すらもうろくに出来なくなった事を受けて、特命係のやっていることは理解はしつつも気持ちとしては受け入れ難いといった気持ちからだ。

だがそういった気持ちを抱いて特命係の講義を受けないように動いていく目暮達だが、時が経つにつれてそんな目暮達は功績の面において他の班の後塵を拝するようになっていった。これは新一が関わるようなトリックが用いられた事件は早々は起きないにしても、そうでない事件も含めてもの際の事件の解決のスピードがかなり上がったからであった。これも特命係からの講義を受けたからこその結果であって、前ならそこそこに時間がかかるのは目に見えていた物を効率的でいてちゃんと解決する形でだ。

だからそういったことをしていった他の警察官達は称賛や賞与などが送られる事になるのだが、目暮班に関しては配置変換されて以降に目立った功績を残せなかったというか、そもそも事件の起きにくいとされる所に配置されたことにより事件に呼ばれる事すら稀になってしまったのだ・・・このことに手柄を立てる云々というか、実際のところとして工藤親子の縁からやけに事件に出くわしやすかった目暮達からすれば、やり甲斐というか仕事にハリがないといったような形になってしまったのだ。その辺りは実際はかなり目暮達としてもかなり影響を受けていたと言える。

だが新一達が事件に出会す米化町近隣から遠く離されてしまった目暮達はもうそんなことに会えないどころか、降格なしの左遷と暗に見られている事を目暮達も分かっていることから不満を言う事もなく淡々と仕事に従事する以外になかった。前までは工藤親子との繋がりの強かったこともありいざとなれば事件解決は頼める面々と見られていたが、今となっては特命係や小野田の影響から工藤親子に頼るだったり、擁護を止められない目暮達はせめて仕事を失うまいと静かにする以外になかった為に・・・


















・・・そうして工藤家が総出でマスコミに顔を出して新一の評判が落ちることになるが、それで落ちた評判にもめげずに活動は続けていった。ただそれも大分陰の落ちた活動の仕方となっていた。警察を事件が解決した後に呼ぶなんてことも出来ずに通報するかもしくはされるためだ。

そしてその際に警察というか特命係は新一が現場にいる時は特にトリックの推理が必要になることから必ず向かうことになって、新一の何とも言い難そうな目を受けつつ杉下達は事件に向き合っていってろくに会話をせずに済ませていった。新一としてはやはり自分の今の状況を生み出した原因であって気に入らない存在であり、特命係としては下手に歩み寄って仲良くなっても新一が調子に乗るだろう光景が容易に目に見えたからという思惑の一致もあってだ。

だから新一は優作達が自重するようにというように言ってくるのもあり不満を盛大に抱えながら動くことになるのだが、そんなことはもう関係無かった。小野田や内村に大河内という面々から望まれて再び立ち上がった特命係であっても、警察として在るべき形はこうするべきと気持ちを強く持って動いていくと杉下達は決めている為に・・・









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