あるべき形とは何かを見失う者達と見定める者達
「まずこの件に関してですが、以前から我々は工藤君が自分で事件を解決するために警察への通報をするのを意図的に遅らせていたのではないかと、事件発覚の時間と通報の時間のズレが著しくあることに関してを不自然だと前々から思っていました。ですがその事に関しまして工藤君が忘れていただとかたまたまだと言っていたことに加え、事件が解決した後に通報されるだけという状況であったことから真偽をハッキリさせることが出来ず、口頭での注意で済ませるしか出来ませんでした。ですが今回の件が起きたことによりもうそのような次元で済ませられる話では無くなりました」
「それは、その・・・新ちゃ、いえ新一や他の人が傷付くような事になったからですか?」
「それも勿論ありますが、工藤君が目暮警部に通報を遅らせていたことを後悔及び今回の事はマスコミには発表しないようにしてくれと言っていた・・・という話を現場にいた人が聞いたこと、つまり工藤君が意図的にそうしたことについてが明らかになったことが問題なんです」
「「っ!?」」
それで杉下がまずはと通報遅れの事について話す中で有希子が不安げに問題点についてを聞くが、それだけじゃないと告げた中身に優作共々驚きに目を見開いた。新一にとって都合が良すぎることを新一自身が言っていたこともだが、それをハッキリと聞いていて杉下に報告されたのだということに。
「そう言ったこと自体は不幸中の幸いか、他に聞いた人はいなかったようですが・・・今回のような事が起きたことはとても不幸中の幸いと言えるような物ではありません。むしろいずれ起きる可能性があったことがその時に起きただけの必然の出来事と言っても差し支えない事だと思います・・・警察という犯人を鎮圧出来る存在がいないからこそ、真相を明らかにされて暴走に出る犯人という存在が出た事は」
「「っ・・・!」」
そしてその行動の結果が今にある・・・そう杉下が言い切った言葉に二人は何か言いたげになりながらも、複雑な表情を浮かべながら口を閉じるしか出来なかった。
・・・二人が口を閉じた理由は単純な事であって、新一から特命係の事だったりもだが事件解決の為に通報を遅らせている事に関しても聞いていたからであった。自分が事件を解決するために敢えてそうしているということをだ。
だがそう聞いた二人は最初こそは注意はしたものの新一が新一らしくいけるならいいというよう、その意志の固さも見たからやりたいようにやればいいと見守る事にしたのだが・・・そんな親としての欲目が最悪の結果を生み出したと杉下の言葉から理解したことから、二人は絶句するしかなかったのである。自分達が是が非でも止めなかったからこその犠牲者が出てしまった、という事実に思い至ったが為に・・・
「・・・その反応の様子は工藤君が通報を遅らせていたのを知っていたか、あるいは今の話で取り返しのつかないことになったのを実感した・・・といったところでしょうか」
「「っ!」」
だがそんな分かりやすすぎる反応を見逃す杉下ではなく、推測といったような口振りながらも正確に心の内を当てた言葉に二人はたまらず息を呑んでしまうのだが、そこで杉下は小さく首を横に振る。
「・・・本来でしたら知っていたかどうかについてをハッキリさせるべきかと思いますが、敢えてそこに関してはお聞きしません。ですがその代わりとして是非ともここで話しておかなければならないことがあります」
「・・・それは何でしょうか?」
「現在別の部屋にいる毛利さん親子にも関わることなのですが、今後の工藤君との関わり方についてです」
それで残念だというように追求はしないとは言うが別に言うことがあると述べる杉下に、優作は気を取り直しつつ何かと聞くと新一との関わり方だと返した。
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「それは、その・・・新ちゃ、いえ新一や他の人が傷付くような事になったからですか?」
「それも勿論ありますが、工藤君が目暮警部に通報を遅らせていたことを後悔及び今回の事はマスコミには発表しないようにしてくれと言っていた・・・という話を現場にいた人が聞いたこと、つまり工藤君が意図的にそうしたことについてが明らかになったことが問題なんです」
「「っ!?」」
それで杉下がまずはと通報遅れの事について話す中で有希子が不安げに問題点についてを聞くが、それだけじゃないと告げた中身に優作共々驚きに目を見開いた。新一にとって都合が良すぎることを新一自身が言っていたこともだが、それをハッキリと聞いていて杉下に報告されたのだということに。
「そう言ったこと自体は不幸中の幸いか、他に聞いた人はいなかったようですが・・・今回のような事が起きたことはとても不幸中の幸いと言えるような物ではありません。むしろいずれ起きる可能性があったことがその時に起きただけの必然の出来事と言っても差し支えない事だと思います・・・警察という犯人を鎮圧出来る存在がいないからこそ、真相を明らかにされて暴走に出る犯人という存在が出た事は」
「「っ・・・!」」
そしてその行動の結果が今にある・・・そう杉下が言い切った言葉に二人は何か言いたげになりながらも、複雑な表情を浮かべながら口を閉じるしか出来なかった。
・・・二人が口を閉じた理由は単純な事であって、新一から特命係の事だったりもだが事件解決の為に通報を遅らせている事に関しても聞いていたからであった。自分が事件を解決するために敢えてそうしているということをだ。
だがそう聞いた二人は最初こそは注意はしたものの新一が新一らしくいけるならいいというよう、その意志の固さも見たからやりたいようにやればいいと見守る事にしたのだが・・・そんな親としての欲目が最悪の結果を生み出したと杉下の言葉から理解したことから、二人は絶句するしかなかったのである。自分達が是が非でも止めなかったからこその犠牲者が出てしまった、という事実に思い至ったが為に・・・
「・・・その反応の様子は工藤君が通報を遅らせていたのを知っていたか、あるいは今の話で取り返しのつかないことになったのを実感した・・・といったところでしょうか」
「「っ!」」
だがそんな分かりやすすぎる反応を見逃す杉下ではなく、推測といったような口振りながらも正確に心の内を当てた言葉に二人はたまらず息を呑んでしまうのだが、そこで杉下は小さく首を横に振る。
「・・・本来でしたら知っていたかどうかについてをハッキリさせるべきかと思いますが、敢えてそこに関してはお聞きしません。ですがその代わりとして是非ともここで話しておかなければならないことがあります」
「・・・それは何でしょうか?」
「現在別の部屋にいる毛利さん親子にも関わることなのですが、今後の工藤君との関わり方についてです」
それで残念だというように追求はしないとは言うが別に言うことがあると述べる杉下に、優作は気を取り直しつつ何かと聞くと新一との関わり方だと返した。
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