救う者と救われるもの 第一話
「じゃあ準備が出来たら声をかけてくれ」
そう言い、御者は馬車へと向かっていった。
(・・・さて、どうしたものか)
流れで首都行きが決定してしまったが、ジューダスは絶対に首都に行きたいという訳ではない。情報が手に入るなら首都でなくとも構わなかった。
(やはり断るか)
初対面の人間に何から何まで世話になるわけにはいかないという気持から、近い街の場所を聞いて徒歩で移動しようと思っていた。
御者に断りに行こうとジューダスが馬車に近付こうとした時、
「ごめん、ちょっといい?」
ルークがジューダスに話かけてきた。
「話したい事があるんだ・・・」
表情を暗くして、真剣に聞いてくるルークに何事かとジューダスは身構える。
「あ、あの・・・間違いなら別に忘れていいから一つ聞いていい?」
「構わん。言いたい事があるなら早く言え」
早く離れて情報を集めないとという気持から、少しルークを急かす。しかし、次のルークの言葉でジューダスは魂が消し飛ぶ程驚いてしまう。
「もしかして・・・異次元空間にいなかった?」
言葉を聞いた瞬間、目をこれでもかというほどに見開きフリーズしてしまったジューダス。
「やっぱり・・・そうなんだ・・・」
ジューダスの反応からそうなんだと理解し、うつむくルーク。その一言で漸くジューダスの意識が戻ってきた。
「貴様・・・どういうことだ・・・」
異次元空間にいたかどうか等と冗談でも聞くような輩などいない、自分がここにいる原因が目の前の朱髪の男だと理解してジューダスは顔付きを険しくして、声を低く落とした。
「・・・詳しい事はエンゲーブって村に着いたら話すから。これ以上ティア達を待たせても悪いし・・・」
先程の言葉でジューダスは目の前の男から離れる訳にはいかなくなった。全てを知る男を見逃す訳にはいかない。
「・・・わかった」
今ではなくとも話すというならそれでいいだろうという意味で了承の意をルークに返した。
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そう言い、御者は馬車へと向かっていった。
(・・・さて、どうしたものか)
流れで首都行きが決定してしまったが、ジューダスは絶対に首都に行きたいという訳ではない。情報が手に入るなら首都でなくとも構わなかった。
(やはり断るか)
初対面の人間に何から何まで世話になるわけにはいかないという気持から、近い街の場所を聞いて徒歩で移動しようと思っていた。
御者に断りに行こうとジューダスが馬車に近付こうとした時、
「ごめん、ちょっといい?」
ルークがジューダスに話かけてきた。
「話したい事があるんだ・・・」
表情を暗くして、真剣に聞いてくるルークに何事かとジューダスは身構える。
「あ、あの・・・間違いなら別に忘れていいから一つ聞いていい?」
「構わん。言いたい事があるなら早く言え」
早く離れて情報を集めないとという気持から、少しルークを急かす。しかし、次のルークの言葉でジューダスは魂が消し飛ぶ程驚いてしまう。
「もしかして・・・異次元空間にいなかった?」
言葉を聞いた瞬間、目をこれでもかというほどに見開きフリーズしてしまったジューダス。
「やっぱり・・・そうなんだ・・・」
ジューダスの反応からそうなんだと理解し、うつむくルーク。その一言で漸くジューダスの意識が戻ってきた。
「貴様・・・どういうことだ・・・」
異次元空間にいたかどうか等と冗談でも聞くような輩などいない、自分がここにいる原因が目の前の朱髪の男だと理解してジューダスは顔付きを険しくして、声を低く落とした。
「・・・詳しい事はエンゲーブって村に着いたら話すから。これ以上ティア達を待たせても悪いし・・・」
先程の言葉でジューダスは目の前の男から離れる訳にはいかなくなった。全てを知る男を見逃す訳にはいかない。
「・・・わかった」
今ではなくとも話すというならそれでいいだろうという意味で了承の意をルークに返した。
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