救う者と救われるもの 第六話
「・・・成程、という事は導師は和平の仲介に向かおうとしている訳ですな」
「ええ、ですから僕はこれからバチカルに向かわなければいけません」
「・・・そういう事ですか。分かりました、私も協力しましょう」
宿の中で、説明を終えたティア達。しかしここで旅券を貰わなければ先にいけないという事を思い出したガイは、口を挟む。
「ヴァン謡将、すまないが旅券を渡してはくれないか?旅券がなければ俺だけじゃなく、ジェイドやイオン達も国境を越えれないんだ」
「そうか・・・ならこの予備の旅券を使えばいい。人数分はある筈だ」
そう言うと、ヴァンはガイに旅券を手渡す。
「私は先に港へ向かう。導師イオンがバチカルに向かうならば、私が話を港のアルマンダイン伯爵につけておこう」
「すみません、ヴァン」
「いえ、それでは失礼します」
一礼を取り、ヴァンは宿の部屋から出ていった。
「さて、アニ~ス。あなたはイオン様としばらく休憩していて下さい。私はちょっとだけ用があるのでここで待っていて下さい」
ヴァンが出ていった瞬間、まのびしたジェイドの声が宿の中に響く。
「え?大佐ぁ、なんの用があるんですか~?」
「いやぁ、ちょっと偶然にも知り合いを先程見掛けたもので。ここで話しておかないといつ会えるか分からなくなるので、今の内に会っておこうと思っただけです」
そこでアニスは以前を思い出す。前はこんなところで大佐は知り合いがいると言ったか?いや、言っていない。そこでここでの知り合いの人物を思い出していくと、アニスはある人物へとたどり着いた。
「そうなんですかぁ~。ならティアとガイも行ってきなよ。私はイオン様と土産話を楽しみにしてここで待ってるから」
「え?アニス・・・」
「ははは、そうですねぇ。では二人も一緒に来て下さい。イオン様、よろしいでしょうか?」
「僕は構いませんよ、ゆっくりしてきて下さい」
「ありがとうございます。では行きましょうか」
ジェイドはまだ理解出来ていない二人を促し、さっさと宿の外へと出ていく。とっさのジェイド達の言葉に、二人は何がなんだか理解出来ないまま釈然としない気持ちで出ていった。
「おい旦那、一体いきなりなんなんだよ?」
「そうですよ、大佐」
宿を出て、ジェイドが向かった先は宿の裏。ジェイドの知り合いに会うのに何故自分達がという気持ちと、なんでこんな場所なんだという疑問がおきてた。
「いるんでしょう?出てきていいですよ」
そのジェイドの呼び掛けに、物陰から出てきたのは・・・
「「アッシュ!?」」
そう、アッシュ。ジェイドはカイツールに着いた時から、アッシュはここに潜んでいると確信していた。
「・・・死霊使い、なんで俺がいるとわかった?」
「あなたの事だからまたここで接触してくると思った、そうしたら案の定、という訳です」
まぁ、ここは国境沿いなので確実に会うためにここに陣取るのはある意味当然。ジェイドはそれをみこしていただけだ。
「そんなことはどうでもいい!!ルークは何処だ!?何故ルークはお前らと共にいない!!」
彼だけではないが、アッシュはルークを助けたいと思って過去に戻ってきた。しかし、以前と違いこのメンバーの中にルークはいない。まだその理由を知らないアッシュはどういうことだと、凄まじい勢いでジェイドの胸ぐらを掴んだ。
「おいおい、落ち着けアッシュ。訳なら今話してやるから・・・」
「・・・」
ガイのなだめにより、多少気を落ち着けるアッシュ。しかし早くすぐに話せとアッシュの目は敵意に近いぎらつきかたをしている。
「そうですよアッシュ。訳なら説明しますから。・・・ガイが」
「分かっちゃいるけどやっぱり俺なんだな・・・」
毎度のパターンを終えたガイは、今までの経緯を懇切丁寧にアッシュに語りだした。
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「ええ、ですから僕はこれからバチカルに向かわなければいけません」
「・・・そういう事ですか。分かりました、私も協力しましょう」
宿の中で、説明を終えたティア達。しかしここで旅券を貰わなければ先にいけないという事を思い出したガイは、口を挟む。
「ヴァン謡将、すまないが旅券を渡してはくれないか?旅券がなければ俺だけじゃなく、ジェイドやイオン達も国境を越えれないんだ」
「そうか・・・ならこの予備の旅券を使えばいい。人数分はある筈だ」
そう言うと、ヴァンはガイに旅券を手渡す。
「私は先に港へ向かう。導師イオンがバチカルに向かうならば、私が話を港のアルマンダイン伯爵につけておこう」
「すみません、ヴァン」
「いえ、それでは失礼します」
一礼を取り、ヴァンは宿の部屋から出ていった。
「さて、アニ~ス。あなたはイオン様としばらく休憩していて下さい。私はちょっとだけ用があるのでここで待っていて下さい」
ヴァンが出ていった瞬間、まのびしたジェイドの声が宿の中に響く。
「え?大佐ぁ、なんの用があるんですか~?」
「いやぁ、ちょっと偶然にも知り合いを先程見掛けたもので。ここで話しておかないといつ会えるか分からなくなるので、今の内に会っておこうと思っただけです」
そこでアニスは以前を思い出す。前はこんなところで大佐は知り合いがいると言ったか?いや、言っていない。そこでここでの知り合いの人物を思い出していくと、アニスはある人物へとたどり着いた。
「そうなんですかぁ~。ならティアとガイも行ってきなよ。私はイオン様と土産話を楽しみにしてここで待ってるから」
「え?アニス・・・」
「ははは、そうですねぇ。では二人も一緒に来て下さい。イオン様、よろしいでしょうか?」
「僕は構いませんよ、ゆっくりしてきて下さい」
「ありがとうございます。では行きましょうか」
ジェイドはまだ理解出来ていない二人を促し、さっさと宿の外へと出ていく。とっさのジェイド達の言葉に、二人は何がなんだか理解出来ないまま釈然としない気持ちで出ていった。
「おい旦那、一体いきなりなんなんだよ?」
「そうですよ、大佐」
宿を出て、ジェイドが向かった先は宿の裏。ジェイドの知り合いに会うのに何故自分達がという気持ちと、なんでこんな場所なんだという疑問がおきてた。
「いるんでしょう?出てきていいですよ」
そのジェイドの呼び掛けに、物陰から出てきたのは・・・
「「アッシュ!?」」
そう、アッシュ。ジェイドはカイツールに着いた時から、アッシュはここに潜んでいると確信していた。
「・・・死霊使い、なんで俺がいるとわかった?」
「あなたの事だからまたここで接触してくると思った、そうしたら案の定、という訳です」
まぁ、ここは国境沿いなので確実に会うためにここに陣取るのはある意味当然。ジェイドはそれをみこしていただけだ。
「そんなことはどうでもいい!!ルークは何処だ!?何故ルークはお前らと共にいない!!」
彼だけではないが、アッシュはルークを助けたいと思って過去に戻ってきた。しかし、以前と違いこのメンバーの中にルークはいない。まだその理由を知らないアッシュはどういうことだと、凄まじい勢いでジェイドの胸ぐらを掴んだ。
「おいおい、落ち着けアッシュ。訳なら今話してやるから・・・」
「・・・」
ガイのなだめにより、多少気を落ち着けるアッシュ。しかし早くすぐに話せとアッシュの目は敵意に近いぎらつきかたをしている。
「そうですよアッシュ。訳なら説明しますから。・・・ガイが」
「分かっちゃいるけどやっぱり俺なんだな・・・」
毎度のパターンを終えたガイは、今までの経緯を懇切丁寧にアッシュに語りだした。
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