救う者と救われるもの 第十二話
『フローリアン達にとって辛い話になるが、オリジナルのイオンに近い今のイオン以外のレプリカ達は・・・研究者達からザレッホ火山に落とされた。必要以上のレプリカは存在する意味がないと』
「そんな・・・」
アリエッタは顔色を暗くし、フローリアンはブルブルとその時を思い出し体を震えさせる。だが、ローレライは話を続ける。
『火山に落ちたと思われた先は我が封印されていた地核という場所、そこに落ちたフローリアンは一人だけ生き残る事が出来た・・・そこで我の元に来たのがルークであった・・・事情を知るルークはフローリアンを助けたいと我に言った。それでルークのおかげで自由になった我はルークの頼みを受けて、フローリアンを地核から引き上げる事にしたのだ』
「・・・ルークが助けてくれなかったら僕はずっと地核?にいたの?」
『そうだ。過去の事情を知ったルークはフローリアン、いや助ける事が出来る命全てを助けようと行動をおこしたのだ』
「ルークが・・・ですか・・・」
『アリエッタ・・・そこでだ、頼みがある』
「・・・なんですか?」
『六神将の元に戻らず、ヴァン達の元から離れてはくれないか?』
「えっ・・・!?」
『今のルークにとってヴァン達は敵にしかなりえん。ルークの目的は助ける事とヴァンを止める事で、六神将との衝突はルークの望むものではないのだ。もしもの場合、ルークとアリエッタが敵対する可能性も少なくない』
「嫌です!そんなの!ルークと戦うなんて・・・」
『だがこのまま六神将の元に戻れば確実にルークを捕らえる、もしくは殺せとの命令が下される。アリエッタが望む望まない関わらずな・・・だから頼む、アリエッタ。ルークの事を思うなら六神将の元へは戻らないでくれ。せめてルークが全てを成し遂げるまでは・・・』
頭があるなら地面スレスレにまで下げられているだろうローレライの声色に、アリエッタはうつむきうぅと声を出し悩む。すると隣にいたフローリアンが震えから立ち直りアリエッタの両肩を唐突に掴んできた。
「ねぇお願い、アリエッタ。僕、ルークのやろうとしてること成功してほしいんだ。だからルークの為にお願い・・・」
純粋にルークを慕う目でフローリアンはアリエッタに嘆願する。
「・・・わかったです」
こうまで頼まれたアリエッタは断れるはずもなく、意を決したように二人の言葉にそうすると返す。
『すまない、アリエッタ。お前に悩ませるような事を言って』
「・・・大丈夫です。アリエッタもルーク、困らせたくなかったから・・・それにイオン様の事、知ってよかった、です・・・悲しかったけど・・・」
イオンの単語が出るとアリエッタはやはりまだ悲しみが納まりきれていないようで泣きそうに呟く。それを見たローレライは時間をかけないようにと急いで話題転換をする。
『時にアリエッタ、お前がここに来る前にジューダスがいたのではないか?ジューダスはどうした?』
「・・・あっ!やばいです!」
この場にこずに足止めを担当しているジューダスの事を気にした話題を出すと、アリエッタは泣きそうな表情から慌てきった表情に変わる。
「ジューダスって人、やばいかもです!もしかしたらリグレット達の誰かと今戦ってるかも・・・!アリエッタ、それをルークに知らせる為にここにジューダスに言われて来たです!」
『何!?』
まさかそのような緊急事態かとローレライはらしくなく驚きの声をあげる。
「早くルークにこのことを伝えなきゃいけないです!だからここから早く戻して下さい!」
『わかった!』
急ぎがちの声にローレライもその場から消え去る。そして数秒もするとアリエッタとフローリアンは意識が遠退いていった。
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「そんな・・・」
アリエッタは顔色を暗くし、フローリアンはブルブルとその時を思い出し体を震えさせる。だが、ローレライは話を続ける。
『火山に落ちたと思われた先は我が封印されていた地核という場所、そこに落ちたフローリアンは一人だけ生き残る事が出来た・・・そこで我の元に来たのがルークであった・・・事情を知るルークはフローリアンを助けたいと我に言った。それでルークのおかげで自由になった我はルークの頼みを受けて、フローリアンを地核から引き上げる事にしたのだ』
「・・・ルークが助けてくれなかったら僕はずっと地核?にいたの?」
『そうだ。過去の事情を知ったルークはフローリアン、いや助ける事が出来る命全てを助けようと行動をおこしたのだ』
「ルークが・・・ですか・・・」
『アリエッタ・・・そこでだ、頼みがある』
「・・・なんですか?」
『六神将の元に戻らず、ヴァン達の元から離れてはくれないか?』
「えっ・・・!?」
『今のルークにとってヴァン達は敵にしかなりえん。ルークの目的は助ける事とヴァンを止める事で、六神将との衝突はルークの望むものではないのだ。もしもの場合、ルークとアリエッタが敵対する可能性も少なくない』
「嫌です!そんなの!ルークと戦うなんて・・・」
『だがこのまま六神将の元に戻れば確実にルークを捕らえる、もしくは殺せとの命令が下される。アリエッタが望む望まない関わらずな・・・だから頼む、アリエッタ。ルークの事を思うなら六神将の元へは戻らないでくれ。せめてルークが全てを成し遂げるまでは・・・』
頭があるなら地面スレスレにまで下げられているだろうローレライの声色に、アリエッタはうつむきうぅと声を出し悩む。すると隣にいたフローリアンが震えから立ち直りアリエッタの両肩を唐突に掴んできた。
「ねぇお願い、アリエッタ。僕、ルークのやろうとしてること成功してほしいんだ。だからルークの為にお願い・・・」
純粋にルークを慕う目でフローリアンはアリエッタに嘆願する。
「・・・わかったです」
こうまで頼まれたアリエッタは断れるはずもなく、意を決したように二人の言葉にそうすると返す。
『すまない、アリエッタ。お前に悩ませるような事を言って』
「・・・大丈夫です。アリエッタもルーク、困らせたくなかったから・・・それにイオン様の事、知ってよかった、です・・・悲しかったけど・・・」
イオンの単語が出るとアリエッタはやはりまだ悲しみが納まりきれていないようで泣きそうに呟く。それを見たローレライは時間をかけないようにと急いで話題転換をする。
『時にアリエッタ、お前がここに来る前にジューダスがいたのではないか?ジューダスはどうした?』
「・・・あっ!やばいです!」
この場にこずに足止めを担当しているジューダスの事を気にした話題を出すと、アリエッタは泣きそうな表情から慌てきった表情に変わる。
「ジューダスって人、やばいかもです!もしかしたらリグレット達の誰かと今戦ってるかも・・・!アリエッタ、それをルークに知らせる為にここにジューダスに言われて来たです!」
『何!?』
まさかそのような緊急事態かとローレライはらしくなく驚きの声をあげる。
「早くルークにこのことを伝えなきゃいけないです!だからここから早く戻して下さい!」
『わかった!』
急ぎがちの声にローレライもその場から消え去る。そして数秒もするとアリエッタとフローリアンは意識が遠退いていった。
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