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『キルリア』
部屋でキルリアとまったりとしている。
今日の夕御飯のときに母親から聞いた話を思い出してキルリアと触れ合いたくなった。キルリアを見つめながら呼ぶとキルリアは声に反応してこちらを振り返る。サラッと髪が揺れて目が合うと少し頬を赤らめながらすっと視線を反らした。
カズキが手を差し伸べるとトコトコと近づいてカズキの手に自分の手を重ねる。とても小さな手を優しく包んで引き寄せると抵抗せず身体を差し出してきた。今度は足の上に正座をせず跨るように脚を広げて座った。その座り方がいつも見るスカートから覗く足よりも少し普通の目で見れない美しさに目を逸らせずにいた。
『…キルリアごめんな、すっかりこうやって絡むの少なくなってたな』
「…マスターが新しいことに楽しさを覚えているなら私も我慢できます…」
キルリアは言葉とは裏腹にぎゅうっと背中から肩に腕を回してしがみつくように抱きつく。
いつもよりも甘えん坊なキルリアに少しだけ戸惑う。でもそんな素直な彼女も魅力的に感じる。
ゆっくりとキルリアの首元に唇を近づけるとビクッと身体を震わせる。それも構わずちゅっと唇を触れそのまま頬の方へと伝う。キルリアは身体を震わせながらも顔を反らすが顔を反らしたことで唇が伝いやすくなる。
そのまま頬にキスを落とし、そのまま伝って目尻にキスをする。
その間キルリアは小さく吐息を漏らしながら肩においた手にきゅっと力を込めていた。
片手でキルリアの顎を優しく持ち上げ、唇を重ねた。キルリアは一瞬驚いたかのように目を見開いたが、恥ずかしがりながらも受け入れる。
静かな部屋に唇が重なり合う音だけが響く。何度も何度も互いについばむように重ねる。
キルリアが密着するように首に腕を回して自分から何かにすがるように何度も重ねる。
キルリアの腰に手を回し抱き寄せる。
既に自分は興奮状態だかキルリアには通じないだろう。跨っているキルリアの太ももあたりに当たっているなぁ、と我ながら恥ずかしい。
過去の僕と、彼女(5)
過去の僕と、彼女(7)
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