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1冊目 追憶

人魚に生まれた末っ子の姫は
遥か地上の人間様 拾った石像の王子様に
憐れ心を奪われてしまいました

ああ、リナリア、リナリア…気付いてよ
彼女は貴方しか見ていない
ああ、リナリア、リナリア…気を付けて
彼女は誰より嫉妬深い

貴方が理不尽な優しさを振りまくから
リナリア、リナリア…恋焦がれ
貴方に刃を向けることになってしまった
リナリア、リナリア…あゝ無情

―貴方が好きです
―貴方が好きです
―私を見て
―私を見て
―私を……………

―私だけを見て王子様

ああ、リナリア、リナリア…可哀想な子
人魚に魂は無いのに
ああ、リナリア、リナリア…涙色
彼女は誰より嫉妬深い

嫉妬に駆られたお姫様、その刃を自らの胸に
『さよなら、バイバイ、またいつか』


【リナリア】花言葉:私の恋を知ってください
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