スタンドマイヒーローズ
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「うわー!懐かしいー!」
パラパラとアルバムを捲りながら、かつての自分に想いを馳せる。
このメンバーでよく遊んだなぁとか。
この写真撮るのに13回もやり直したなぁとか。
「あ、これ制服?」
「はい!中学の時のです。」
セーラー服姿で満面の笑みを向けているわたしを指して、大輔さんは表情を緩めた。
もしかしてセーラー服お好きですか?なんてわざとらしく揶揄ってみたら、そういう訳ではと困ったように眉根を寄せていたけれど、どこか満更でもなさそう。
それならハロウィンの仮装程度なら着てみてもいいかもしれない。
そんな考えすら過ぎってしまって、慌てて脳内から振り払う。
いやいや、さすがにそれはない。
無し寄りのナシだわ。
そこへふと、1枚の紙切れがアルバムの間からひらりと落ちた。
挟んでおいた写真が取れてしまったのだろうか。
「これは……」
拾い上げてくれた大輔さんの表情が途端に翳る。
嫌な予感がして、急いでわたしもその正体を確認すると。
そこにはぎこちない笑顔を貼り付けているわたしと、対照的にピースサインと笑顔を向けている男の子のツーショット。
大人になった今では連絡先すら知らないけれど、この写真からも滲み出ているように、わたしは彼のことが好きだった。
なんならほんの1年だけ付き合っていたこともある。
カウントして良いかはわからないけど、所謂元カレ。
「な、懐かしい、なぁ……」
「ふぅん……」
過去の事だから気にしてない。
口ではそう言っているのに、大輔さんはこの写真を見てからわたしを抱く腕の力が強くなっていることに気づいていないのだろうか。
「あの、大輔……さん……?」
押し黙る彼が気になって、表情を確かめようと身体を捩る。
すると、大輔さんの大きな手がわたしの顎にそっと触れて。
少し上を向かされたかと思う間もなく、強引に塞がれる唇。
触れるだけでは飽き足らず、呼吸すら飲み込んでわざと音を立ててくる。
敏感になった聴覚がそれを捉えてしまって、一気に頬の熱が上昇するのがわかった。
「キミはこういう奴が好み?」
「へ?いや、ちが……くはないけど……」
確かにこの写真の彼は大輔さんとは正反対かもしれない。
わたしという彼女がいてもお構い無しに他の女の子と遊んだりしていたし、何ならわたし以外にも彼女がいたという噂すらあったくらいだ。
当時はまだ恋に恋していたような時期だったから、単純に顔が好みだっただけと今だから笑い飛ばせる。
ただそれだけの関係なのに。
「……だい、すけ……さ……」
ぱたんとソファに押し倒されて、そのまま手首を強く掴まれて身動きひとつ許してくれない。
噛み付くような、貪るような荒々しいこのキスの意味は。
「……ごめん、みっともない、よな……」
ふと、突然我に返ったように大輔さんはわたしから距離を取る。
今にも泣き出してしまいそうで、今度はわたしの方から彼の首に腕を回してぎゅっと抱きしめた。
「わたしが好きなのは、大輔さんだけですよ。」
他の人なんて誰も眼中に入らない。
はっきりと、嘘偽りない想いだと確信を持って言葉にする。
すると大輔さんはわたしの胸元に顔を埋めたまま、ひとつ大きな息を吐いた。
そしていつもの穏やかな表情で、もう一度わたしにキスをした。
ほんの少し、触れただけで離れてしまう。
無意識のうちにそれを物足りないと表に出してしまっていたのか、彼はそっとわたしの頬に触れて微笑む。
「続きは……ベッドに行こうか。」
こくんと頷けば、軽々と横抱きにされて運ばれていく。
わたしと大輔さんだけの、幸せだけが詰まった部屋へ。
パラパラとアルバムを捲りながら、かつての自分に想いを馳せる。
このメンバーでよく遊んだなぁとか。
この写真撮るのに13回もやり直したなぁとか。
「あ、これ制服?」
「はい!中学の時のです。」
セーラー服姿で満面の笑みを向けているわたしを指して、大輔さんは表情を緩めた。
もしかしてセーラー服お好きですか?なんてわざとらしく揶揄ってみたら、そういう訳ではと困ったように眉根を寄せていたけれど、どこか満更でもなさそう。
それならハロウィンの仮装程度なら着てみてもいいかもしれない。
そんな考えすら過ぎってしまって、慌てて脳内から振り払う。
いやいや、さすがにそれはない。
無し寄りのナシだわ。
そこへふと、1枚の紙切れがアルバムの間からひらりと落ちた。
挟んでおいた写真が取れてしまったのだろうか。
「これは……」
拾い上げてくれた大輔さんの表情が途端に翳る。
嫌な予感がして、急いでわたしもその正体を確認すると。
そこにはぎこちない笑顔を貼り付けているわたしと、対照的にピースサインと笑顔を向けている男の子のツーショット。
大人になった今では連絡先すら知らないけれど、この写真からも滲み出ているように、わたしは彼のことが好きだった。
なんならほんの1年だけ付き合っていたこともある。
カウントして良いかはわからないけど、所謂元カレ。
「な、懐かしい、なぁ……」
「ふぅん……」
過去の事だから気にしてない。
口ではそう言っているのに、大輔さんはこの写真を見てからわたしを抱く腕の力が強くなっていることに気づいていないのだろうか。
「あの、大輔……さん……?」
押し黙る彼が気になって、表情を確かめようと身体を捩る。
すると、大輔さんの大きな手がわたしの顎にそっと触れて。
少し上を向かされたかと思う間もなく、強引に塞がれる唇。
触れるだけでは飽き足らず、呼吸すら飲み込んでわざと音を立ててくる。
敏感になった聴覚がそれを捉えてしまって、一気に頬の熱が上昇するのがわかった。
「キミはこういう奴が好み?」
「へ?いや、ちが……くはないけど……」
確かにこの写真の彼は大輔さんとは正反対かもしれない。
わたしという彼女がいてもお構い無しに他の女の子と遊んだりしていたし、何ならわたし以外にも彼女がいたという噂すらあったくらいだ。
当時はまだ恋に恋していたような時期だったから、単純に顔が好みだっただけと今だから笑い飛ばせる。
ただそれだけの関係なのに。
「……だい、すけ……さ……」
ぱたんとソファに押し倒されて、そのまま手首を強く掴まれて身動きひとつ許してくれない。
噛み付くような、貪るような荒々しいこのキスの意味は。
「……ごめん、みっともない、よな……」
ふと、突然我に返ったように大輔さんはわたしから距離を取る。
今にも泣き出してしまいそうで、今度はわたしの方から彼の首に腕を回してぎゅっと抱きしめた。
「わたしが好きなのは、大輔さんだけですよ。」
他の人なんて誰も眼中に入らない。
はっきりと、嘘偽りない想いだと確信を持って言葉にする。
すると大輔さんはわたしの胸元に顔を埋めたまま、ひとつ大きな息を吐いた。
そしていつもの穏やかな表情で、もう一度わたしにキスをした。
ほんの少し、触れただけで離れてしまう。
無意識のうちにそれを物足りないと表に出してしまっていたのか、彼はそっとわたしの頬に触れて微笑む。
「続きは……ベッドに行こうか。」
こくんと頷けば、軽々と横抱きにされて運ばれていく。
わたしと大輔さんだけの、幸せだけが詰まった部屋へ。