IDOLiSH7
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事務所で仕事をしていたら突然大和さんに声を掛けられて。
「熱でもあるんじゃないの?」
彼のその一言で大騒ぎになってしまった。
いつもは冷静な伊織さんまで慌てすぎてカップを落としていたし、ナギさんも楽しみにしていたここなの再放送そっちのけでわたしの手を握っていてくれた。
そんな現場を三月さんが仕切って、最終的に万里さんが車で送ってくださったところまでは記憶がある。
ふらつく身体でなんとかベッドに倒れ込み、数分もしないうちに眠ってしまっていた。
ふと意識が戻ってきたのは、部屋のドアがノックされる音が聞こえたから。
一人暮らしなのにどうして。
もしかして、お父さん?
緊張気味に返事をしてみる。
すると、そこに立っていたのは天さんで。
驚いたのと同時にものすごく安心感を覚えた。
「陸から泣きそうなラビチャが来てね。」
やれやれとため息をついて見せたり、たまたま撮影を近くてやっていただけと言うわりには、きちんとゼリーやスポーツドリンクの入ったスーパーの袋を下げているあたりが彼らしいと思う。やっぱり天さんは優しい。
「どう?具合は。まだ熱あるの?」
「いえ、少し寝たらだいぶ楽になりました。」
ぴたりと額に彼の手が伸びてきて、意外と大きいんだと男の人らしさにきゅんと鼓動が跳ねる。
「…まだ微熱はありそうだけど、心配はなさそうだね。」
表情がふっと緩んだ。
普段から他人にも自分にも厳しいことばかり仰るけれど、本当は面倒見のいい方なのだと実感する。だから何を言われても「天にぃは優しいよ!」という陸さんの言葉が脳裏をふと過ぎる。
「なにか食べられそう?」
「はい!お腹空いてきました!」
「じゃぁ、ちょっと待ってて。」
台所借りるよ、とわたしの頭を軽く撫でてから天さんは部屋を出ていく。
心の奥が自然とぽかぽかにあたたかくなり、笑みがこぼれた。
ほんとうに、大好きだなぁ。