IDOLiSH7
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「天くん……かっ……こいい……」
ため息をつくように零れたその言葉は、もう何度目だろうか。
リビングの大きなテレビの前に陣取って、千颯は散々見飽きたであろうライブDVDを今日も、まるで初めて見るような目で見つめている。
「わー!そんな!投げちゅーやめて!!」
いちいち反応するのは面白い。
でも、そういうのは僕がいないところでやって欲しい。
自分自身に嫉妬することほどみっともないことは無いだろう。
「もう終わりにして。出かけるんでしょ?」
「待って!あと一曲!」
「だめ。キリがない」
縋る彼女をぴしゃりと切り捨てて、DVDの停止ボタンを押した。
そして問答無用でテレビもオフにする。
「次一番好きなのに……」
しょぼくれたところで、もう何度も見てるんだから内容なんてわかってるでしょと一蹴。
むしろ千颯が一番好きな曲だから停めたのだ。
見せてもいいけど、そうすると事細かな感想まで付いてくるから、一曲分の時間では終わらないことを知っている。
「食べたいって言ってたフルーツサンド、売り切れても知らないよ
「……そうだった!」
ようやく本題を思い出したようで、今度はばたばたと支度を始める。
ほんと、落ち着きがないったら。
でもそんな姿さえ可愛いと思ってしまう……のは、絶対に口にしない。
ファンサービスじゃないから。
「天くんどうしよう!定期が見つからない!」
「リビングにあるよ。置きっぱなし」
「そっか!あれ?時計……」
「それも一緒に置いてある」
……やれやれ。
僕はキミの母親じゃないんだけど。
「うわーメイク失敗したー!」
「やってあげるから、洋服だけ着替えて早くこっちきて」
その方が早い、と口では言うけど。
千颯を一番可愛くしてあげられるのは自分だけだという自信があるから。
「天くんお願いしますー」
「はいはい。じゃぁそこ座って目閉じて」
従順な仔犬みたい。
なんて言ったら怒るかな?
大人しく目を瞑っているうちに、そっと不意打ちでキスを落としておく。
これはDVDにかまけて僕を蔑ろにした罰だよ。
ちょっとしたドッキリくらいは許されるだろう。
「……っ!天くん!」
「こら。目、閉じてて」
これじゃいつになっても出かけられないよ。
悪態めいた声音を出すけれど、つい表情は緩んでしまうからあまり効果はないかもしれない。
……ほんと、キミにはかなわないよ。
ため息をつくように零れたその言葉は、もう何度目だろうか。
リビングの大きなテレビの前に陣取って、千颯は散々見飽きたであろうライブDVDを今日も、まるで初めて見るような目で見つめている。
「わー!そんな!投げちゅーやめて!!」
いちいち反応するのは面白い。
でも、そういうのは僕がいないところでやって欲しい。
自分自身に嫉妬することほどみっともないことは無いだろう。
「もう終わりにして。出かけるんでしょ?」
「待って!あと一曲!」
「だめ。キリがない」
縋る彼女をぴしゃりと切り捨てて、DVDの停止ボタンを押した。
そして問答無用でテレビもオフにする。
「次一番好きなのに……」
しょぼくれたところで、もう何度も見てるんだから内容なんてわかってるでしょと一蹴。
むしろ千颯が一番好きな曲だから停めたのだ。
見せてもいいけど、そうすると事細かな感想まで付いてくるから、一曲分の時間では終わらないことを知っている。
「食べたいって言ってたフルーツサンド、売り切れても知らないよ
「……そうだった!」
ようやく本題を思い出したようで、今度はばたばたと支度を始める。
ほんと、落ち着きがないったら。
でもそんな姿さえ可愛いと思ってしまう……のは、絶対に口にしない。
ファンサービスじゃないから。
「天くんどうしよう!定期が見つからない!」
「リビングにあるよ。置きっぱなし」
「そっか!あれ?時計……」
「それも一緒に置いてある」
……やれやれ。
僕はキミの母親じゃないんだけど。
「うわーメイク失敗したー!」
「やってあげるから、洋服だけ着替えて早くこっちきて」
その方が早い、と口では言うけど。
千颯を一番可愛くしてあげられるのは自分だけだという自信があるから。
「天くんお願いしますー」
「はいはい。じゃぁそこ座って目閉じて」
従順な仔犬みたい。
なんて言ったら怒るかな?
大人しく目を瞑っているうちに、そっと不意打ちでキスを落としておく。
これはDVDにかまけて僕を蔑ろにした罰だよ。
ちょっとしたドッキリくらいは許されるだろう。
「……っ!天くん!」
「こら。目、閉じてて」
これじゃいつになっても出かけられないよ。
悪態めいた声音を出すけれど、つい表情は緩んでしまうからあまり効果はないかもしれない。
……ほんと、キミにはかなわないよ。
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