その他
「……デート、しませんか?」
何か言いたそうにしていると思っていたら
突然翔くんがそんなことを言い出した
"デート"なんていかにもなワードに、ついつい緊張して熱が上がりそうになってしまう
でも、すごく嬉しかった
最近とくに、ST☆RISHのお仕事だけじゃなくて
ドラマやバラエティのお仕事もどんどん入って来ていて
翔くんと過ごせる時間なんてほんの少ししかなかったから
そんなやりとりをしてからそう日にちも経たないうちに、奇跡的にやってきた翔くんのオフの日
わたしたちは、水族館にやってきた
「翔くんっ!見てみて!ペンギン!」
「こっちにはでっかいイルカだって!春歌っ、見てみろよ!」
お互いに、ただただ子どもみたいにはしゃぎ回った
いつもはアイドルと作曲家という関係だけれど
今日は、今日だけは
本当にただの恋人同士
「あ、あそこにエイ!おっきいね〜」
「……なんか、トキヤの描く絵みたいな顔してないか?」
「……ほんとだ!」
お互いに顔を見合わせて、同時に笑い出す
あとで描いてもらおうと写真も撮った
お土産屋さんでもかわいいイルカのぬいぐるみがいたから、四ノ宮さんに買っていこうかと聞いてみたり
でもそれは、これ以上部屋にぬいぐるみが増えるのは困るって翔くんに難しい顔で却下されてしまった
とは言いながら、小さなペンギンのストラップをちゃんとお土産に買っていて、やっぱり優しいなぁって思わず微笑ましくなった
楽しい時間はあっという間に過ぎていって
気が付けばもう外は真っ暗
もう少しで外のプールでショーが始まるからと
少し早めに席を取った
「意外と冷えるね」
「春歌、寒くないか?」
「うん、なんとか……」
大丈夫、と言うつもりだったのに、ついくしゃみが出てしまう
「やっぱ寒いんじゃん。これ着てろ。」
「えっ、そしたら翔くんが寒くなっちゃう……」
「いーの!へーき!」
なんの躊躇いもなく翔くんは、自分が着ていたパーカーをわたしの肩に掛けてくれる
わたしが風邪引く方がいやだ、なんて言ってくれたりして
お言葉に甘えて袖を通すと、予想以上に大きくてびっくりしてしまった
「翔くんの上着、おっきいね」
「当たり前だろー?俺だって成長してんだって!」
少し前まで同じ高さの目線だったのに
いつの間にか、翔くんはどんどん大人の男の人になっていく
嬉しいことなのに、なんだか淋しくもあって
思わず彼の肩にそっと頭を預けてみる
すると、そのままぎゅっとわたしの肩が抱き寄せられる
「……あんま可愛いことすんなよ……ばか……」
耳元で囁かれて、心臓がきゅんとなる
どきどきしてるのが聞こえてしまいそう
「今日……一緒に来れてよかった」
「うん、わたしもすごく楽しかったよ」
ありがとうと笑顔を贈ると、同じく笑顔でまた来ようなと言ってくれた
そこへ、ちょうど音楽が鳴り始めて花火が上がる
夜空に浮かぶ大輪の華の下で
ほんの一瞬
触れるだけのキスをした
何か言いたそうにしていると思っていたら
突然翔くんがそんなことを言い出した
"デート"なんていかにもなワードに、ついつい緊張して熱が上がりそうになってしまう
でも、すごく嬉しかった
最近とくに、ST☆RISHのお仕事だけじゃなくて
ドラマやバラエティのお仕事もどんどん入って来ていて
翔くんと過ごせる時間なんてほんの少ししかなかったから
そんなやりとりをしてからそう日にちも経たないうちに、奇跡的にやってきた翔くんのオフの日
わたしたちは、水族館にやってきた
「翔くんっ!見てみて!ペンギン!」
「こっちにはでっかいイルカだって!春歌っ、見てみろよ!」
お互いに、ただただ子どもみたいにはしゃぎ回った
いつもはアイドルと作曲家という関係だけれど
今日は、今日だけは
本当にただの恋人同士
「あ、あそこにエイ!おっきいね〜」
「……なんか、トキヤの描く絵みたいな顔してないか?」
「……ほんとだ!」
お互いに顔を見合わせて、同時に笑い出す
あとで描いてもらおうと写真も撮った
お土産屋さんでもかわいいイルカのぬいぐるみがいたから、四ノ宮さんに買っていこうかと聞いてみたり
でもそれは、これ以上部屋にぬいぐるみが増えるのは困るって翔くんに難しい顔で却下されてしまった
とは言いながら、小さなペンギンのストラップをちゃんとお土産に買っていて、やっぱり優しいなぁって思わず微笑ましくなった
楽しい時間はあっという間に過ぎていって
気が付けばもう外は真っ暗
もう少しで外のプールでショーが始まるからと
少し早めに席を取った
「意外と冷えるね」
「春歌、寒くないか?」
「うん、なんとか……」
大丈夫、と言うつもりだったのに、ついくしゃみが出てしまう
「やっぱ寒いんじゃん。これ着てろ。」
「えっ、そしたら翔くんが寒くなっちゃう……」
「いーの!へーき!」
なんの躊躇いもなく翔くんは、自分が着ていたパーカーをわたしの肩に掛けてくれる
わたしが風邪引く方がいやだ、なんて言ってくれたりして
お言葉に甘えて袖を通すと、予想以上に大きくてびっくりしてしまった
「翔くんの上着、おっきいね」
「当たり前だろー?俺だって成長してんだって!」
少し前まで同じ高さの目線だったのに
いつの間にか、翔くんはどんどん大人の男の人になっていく
嬉しいことなのに、なんだか淋しくもあって
思わず彼の肩にそっと頭を預けてみる
すると、そのままぎゅっとわたしの肩が抱き寄せられる
「……あんま可愛いことすんなよ……ばか……」
耳元で囁かれて、心臓がきゅんとなる
どきどきしてるのが聞こえてしまいそう
「今日……一緒に来れてよかった」
「うん、わたしもすごく楽しかったよ」
ありがとうと笑顔を贈ると、同じく笑顔でまた来ようなと言ってくれた
そこへ、ちょうど音楽が鳴り始めて花火が上がる
夜空に浮かぶ大輪の華の下で
ほんの一瞬
触れるだけのキスをした