FINAL FANTASY7
ミッドガルに帰ってきてから、どれくらい経っただろう。
身体のあちこちを神羅の奴らに撃たれて、まだ起き上がることも指一本動かすこともできない。
ただ、ベッドに横たわっていることしかできない。
ここへは正直、自力で帰ってきたという記憶はない。
意識を飛ばして、次に目が覚めたら目の前にエアリスがいて。
あぁ、帰ってきたんだなぁと認識しただけ。
本当はミッドガルじゃないのかもしれない。
むしろこれは夢で、本当のオレは神羅の研究室で魔晄漬けにされているのかもしれないし、なんなら死んでるのかもしれない。
でも、もうそんなことはどうでもよかった。
ただ目の前にエアリスがいて、笑ってくれているから。
「……そうだ、エアリスに……会わせたいやつがいるんだ……」
「会わせたい、人?」
オレの可愛い弟分。
神羅の兵士になりたてで、いつも一生懸命で、オレと同じ田舎出身。
……オレが巻き込んでしまった、あいつ。
「……チョコボみたいな奴なんだ」
「チョコ、ボ?」
小首を傾げて頭上にクエスチョンマークを沢山並べているエアリス、可愛い。
そうか、彼女は知らないのだ。
この封鎖されたミッドガルの地下から出たことがないと言っていたから。
「黄色くて……ふわふわなやつ。きっとエアリスも見たら気に入るよ」
「うん、見てみたい!」
「……行こう、ぜったい」
指切りをして、約束をまたひとつ。
彼女が願った二十三のささやかな希望も、まだなにひとつ叶えていない。
それを全部叶えたら、伝えたいことがあるんだ。
エアリスに、愛してるって。
身体のあちこちを神羅の奴らに撃たれて、まだ起き上がることも指一本動かすこともできない。
ただ、ベッドに横たわっていることしかできない。
ここへは正直、自力で帰ってきたという記憶はない。
意識を飛ばして、次に目が覚めたら目の前にエアリスがいて。
あぁ、帰ってきたんだなぁと認識しただけ。
本当はミッドガルじゃないのかもしれない。
むしろこれは夢で、本当のオレは神羅の研究室で魔晄漬けにされているのかもしれないし、なんなら死んでるのかもしれない。
でも、もうそんなことはどうでもよかった。
ただ目の前にエアリスがいて、笑ってくれているから。
「……そうだ、エアリスに……会わせたいやつがいるんだ……」
「会わせたい、人?」
オレの可愛い弟分。
神羅の兵士になりたてで、いつも一生懸命で、オレと同じ田舎出身。
……オレが巻き込んでしまった、あいつ。
「……チョコボみたいな奴なんだ」
「チョコ、ボ?」
小首を傾げて頭上にクエスチョンマークを沢山並べているエアリス、可愛い。
そうか、彼女は知らないのだ。
この封鎖されたミッドガルの地下から出たことがないと言っていたから。
「黄色くて……ふわふわなやつ。きっとエアリスも見たら気に入るよ」
「うん、見てみたい!」
「……行こう、ぜったい」
指切りをして、約束をまたひとつ。
彼女が願った二十三のささやかな希望も、まだなにひとつ叶えていない。
それを全部叶えたら、伝えたいことがあるんだ。
エアリスに、愛してるって。
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