ヒカルの碁
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<遠くからライバルが見ているので>
手合いを終えてエレベーターを降りると、ロビーのベンチに腰掛けてスマホをいじっている彼女の姿が見えた。
こうして迎えにきてくれるのが当たり前になってから、どれくらい経つだろう。
あまり表に出すのは苦手だけれど、
彼女の姿を見つける度に身体がふわりと浮くような感覚を覚えるくらいには幸せを感じている。
いつも通りにお待たせ、と声を掛けようとして、ふと止めた。
彼女の周りに男が2人、なにやら彼女と話をし始めた。
あれは確か、最近棋院に来ている彼女を可愛いだの何だの下衆な噂をしていたから、
僕がこてんぱんにしてやったやつだ。
まだ懲りてなかったのか。
「ごめん、お待たせ。」
半ば無理やり奴らの会話に割り込んで、彼女にだけ笑顔を向ける。
話の途中で無下にできない、とでも言わんばかりに困ったような表情を彼女がするので、
こちらにも話があるフリをして2人から彼女を遠ざける。
そして、売店の角に彼女を隠すように立った。
苦虫を噛み潰したように奴らがこちらを見ている。
「あ、あの……アキラ、くん?」
「ちょっと野暮用なんだ。千颯さん、付き合ってくれる?」
僕の単なる我儘に巻き込むのは正直気が進まないけれど、牽制になるならこれくらいは許してもらおう。
事態の飲み込めていない彼女の頬にそっと触れて、そのまま唇を奪った。
場所が場所なのと、突然の出来事に一瞬ひくっと彼女の身体が跳ねた。
キスなんて何度もしてるのに、相変わらず反応が可愛い。
唇を離すと、恥ずかしさで死にそうと僕の胸元に顔を埋めるように抱きついてきた。
そんな彼女の頭を撫でながら、奴らに視線を送る。
次はないぞ、と。
手合いを終えてエレベーターを降りると、ロビーのベンチに腰掛けてスマホをいじっている彼女の姿が見えた。
こうして迎えにきてくれるのが当たり前になってから、どれくらい経つだろう。
あまり表に出すのは苦手だけれど、
彼女の姿を見つける度に身体がふわりと浮くような感覚を覚えるくらいには幸せを感じている。
いつも通りにお待たせ、と声を掛けようとして、ふと止めた。
彼女の周りに男が2人、なにやら彼女と話をし始めた。
あれは確か、最近棋院に来ている彼女を可愛いだの何だの下衆な噂をしていたから、
僕がこてんぱんにしてやったやつだ。
まだ懲りてなかったのか。
「ごめん、お待たせ。」
半ば無理やり奴らの会話に割り込んで、彼女にだけ笑顔を向ける。
話の途中で無下にできない、とでも言わんばかりに困ったような表情を彼女がするので、
こちらにも話があるフリをして2人から彼女を遠ざける。
そして、売店の角に彼女を隠すように立った。
苦虫を噛み潰したように奴らがこちらを見ている。
「あ、あの……アキラ、くん?」
「ちょっと野暮用なんだ。千颯さん、付き合ってくれる?」
僕の単なる我儘に巻き込むのは正直気が進まないけれど、牽制になるならこれくらいは許してもらおう。
事態の飲み込めていない彼女の頬にそっと触れて、そのまま唇を奪った。
場所が場所なのと、突然の出来事に一瞬ひくっと彼女の身体が跳ねた。
キスなんて何度もしてるのに、相変わらず反応が可愛い。
唇を離すと、恥ずかしさで死にそうと僕の胸元に顔を埋めるように抱きついてきた。
そんな彼女の頭を撫でながら、奴らに視線を送る。
次はないぞ、と。