ヒカルの碁
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陽射しも傾き始めた夕暮れに、心地よく響くベルの音。
ドアを開けて中に入れば、ほどよく馴染んだジャズが店内を包んでいる。
窓際の席に座ってメニューを開き、ちらりとカウンターに視線を飛ばした。
今日は来てる。
それだけ確認して、注文を取りに来た店員にオーダーする。
「じゃぁ、アイスコーヒーで。和谷は?」
「・・・カフェオレで。」
いつも伊角さんはコーヒーを頼むし美味いと言っていたからオレも1度は飲んでみたけれど、やはりまだブラックは苦すぎて飲めなかった。
・・・早く飲めるようにならなきゃ。
そう急く気持ちはあるものの、いつまで経っても味覚は変わらない。
だから結局今日も同じものを頼んでしまった。
「今日の手合い、どうだった?」
「んー・・・普通?」
「普通ってなんだよ。」
「進藤には勝ったけど、フクには負けた。」
相変わらずフク苦手だなと伊角さんは笑う。
言い返せない自分が悔しい。
そこまで苦手意識は無いつもりなのだが、いざ面と向かうと上手くいかない。
「伊角さんはいいよなァ・・・いつも余裕でさ。」
最近ずっと勝ちを重ねてるし、苦手だって言う奴もほとんど聞かない。
タイトルを取るのも時間の問題とさえ噂されている。
オレもそんな風に言われてみてェよ。
盛大にため息をついたところで、タイミング良くオーダーしていたカフェオレが運ばれて来た。
先程の人ではなく、ここへ来る度に気になっていたあの子だった。
「あれっ・・・オーダー間違ってますか?」
「い、いや・・・だ、大丈夫です・・・」
変な緊張が込み上げてきて声が掠れる。
まさか直接出てくるなんて、予想していなかった。
バリスタの彼女はいつもカウンターの中の人だから。
「いつも、ありがとうございます。ごゆっくりどうぞ」
去り際に向けられた笑顔に、鼓動が跳ね上がった。
あぁ、やっぱりそうだ。
この感情に名前がついてしまえば、想いは一気に加速していく。
紅くなった顔を誰にも見られたくなくて、咄嗟にテーブルに突っ伏した。
(・・・すき、です・・・)
ドアを開けて中に入れば、ほどよく馴染んだジャズが店内を包んでいる。
窓際の席に座ってメニューを開き、ちらりとカウンターに視線を飛ばした。
今日は来てる。
それだけ確認して、注文を取りに来た店員にオーダーする。
「じゃぁ、アイスコーヒーで。和谷は?」
「・・・カフェオレで。」
いつも伊角さんはコーヒーを頼むし美味いと言っていたからオレも1度は飲んでみたけれど、やはりまだブラックは苦すぎて飲めなかった。
・・・早く飲めるようにならなきゃ。
そう急く気持ちはあるものの、いつまで経っても味覚は変わらない。
だから結局今日も同じものを頼んでしまった。
「今日の手合い、どうだった?」
「んー・・・普通?」
「普通ってなんだよ。」
「進藤には勝ったけど、フクには負けた。」
相変わらずフク苦手だなと伊角さんは笑う。
言い返せない自分が悔しい。
そこまで苦手意識は無いつもりなのだが、いざ面と向かうと上手くいかない。
「伊角さんはいいよなァ・・・いつも余裕でさ。」
最近ずっと勝ちを重ねてるし、苦手だって言う奴もほとんど聞かない。
タイトルを取るのも時間の問題とさえ噂されている。
オレもそんな風に言われてみてェよ。
盛大にため息をついたところで、タイミング良くオーダーしていたカフェオレが運ばれて来た。
先程の人ではなく、ここへ来る度に気になっていたあの子だった。
「あれっ・・・オーダー間違ってますか?」
「い、いや・・・だ、大丈夫です・・・」
変な緊張が込み上げてきて声が掠れる。
まさか直接出てくるなんて、予想していなかった。
バリスタの彼女はいつもカウンターの中の人だから。
「いつも、ありがとうございます。ごゆっくりどうぞ」
去り際に向けられた笑顔に、鼓動が跳ね上がった。
あぁ、やっぱりそうだ。
この感情に名前がついてしまえば、想いは一気に加速していく。
紅くなった顔を誰にも見られたくなくて、咄嗟にテーブルに突っ伏した。
(・・・すき、です・・・)