ヒカルの碁
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久しぶりにばったり棋院で顔を合わせた和谷と昼食を共にしていたとき。
突然何かを思い出したように、こほんとひとつ咳払いをしてから、報告があるんだと彼は切り出した。
「オレ、彼女出来たんだ」
「・・・え?お、おめで、とう・・・?」
あまりに予想斜め上をいく内容すぎて、思わず疑問形になってしまった。
だが、詳しく聞けばそんなことはなくて。
元々ずっと幼なじみだった彼女に、つい先日の昇段をきっかけに告白して、
それがめでたく実ったのだという。
余程嬉しかったのか、昨日二人で出かけた際に撮ったスマホの写真をあれこれ説明付きで見せてくれた。
どこを切り取っても楽しそうだし、幸せしかないという表情のものばかり。
確かに、見せびらかしたくなる気持ちも容易に想像できる。
「そんで、これがとっておき!」
少し緊張気味にはにかみながらピースを作る彼女と、満面の笑みを浮かべる和谷。
そんなツーショットだった。
しかもその写真は、彼のスマホの待受画面に設定されているところから察するに、
特別の中の特別なのだろう。
「待受にしてるのは秘密なんだ」
「どうして?」
「バレたら、恥ずかしいからだめ!ってそっこー消されるからだよ」
本人にその気は全くないのだろうが、そんな彼女の姿すら可愛いと顔に書いてある。
惚気とは恐ろしいものだ。
「伊角さんは、彼女の写真とかねーの?」
「あぁ・・・そう言えば、持ってないなぁ」
カメラを向けても不細工だからやだ!と完全否定されてしまうため、
もう付き合って何年にもなるのに、思い返せば千颯の写真は一枚もなかった。
「やっぱこういうのあると、ここぞって時に気合はいるしさ!」
手合となれば、その場に彼女を連れて行くことはできない。
だからこそ、長期戦を戦い抜くモチベーション維持のためにはこういったものが欠かせないと和谷は豪語した。
なるほど、それは一理ありそうだ。
それを理由に、今度一枚だけでも撮らせてもらおう。
自分にとってもまた、ひよりの存在は何者にも変えられない力になるのだから。
突然何かを思い出したように、こほんとひとつ咳払いをしてから、報告があるんだと彼は切り出した。
「オレ、彼女出来たんだ」
「・・・え?お、おめで、とう・・・?」
あまりに予想斜め上をいく内容すぎて、思わず疑問形になってしまった。
だが、詳しく聞けばそんなことはなくて。
元々ずっと幼なじみだった彼女に、つい先日の昇段をきっかけに告白して、
それがめでたく実ったのだという。
余程嬉しかったのか、昨日二人で出かけた際に撮ったスマホの写真をあれこれ説明付きで見せてくれた。
どこを切り取っても楽しそうだし、幸せしかないという表情のものばかり。
確かに、見せびらかしたくなる気持ちも容易に想像できる。
「そんで、これがとっておき!」
少し緊張気味にはにかみながらピースを作る彼女と、満面の笑みを浮かべる和谷。
そんなツーショットだった。
しかもその写真は、彼のスマホの待受画面に設定されているところから察するに、
特別の中の特別なのだろう。
「待受にしてるのは秘密なんだ」
「どうして?」
「バレたら、恥ずかしいからだめ!ってそっこー消されるからだよ」
本人にその気は全くないのだろうが、そんな彼女の姿すら可愛いと顔に書いてある。
惚気とは恐ろしいものだ。
「伊角さんは、彼女の写真とかねーの?」
「あぁ・・・そう言えば、持ってないなぁ」
カメラを向けても不細工だからやだ!と完全否定されてしまうため、
もう付き合って何年にもなるのに、思い返せば千颯の写真は一枚もなかった。
「やっぱこういうのあると、ここぞって時に気合はいるしさ!」
手合となれば、その場に彼女を連れて行くことはできない。
だからこそ、長期戦を戦い抜くモチベーション維持のためにはこういったものが欠かせないと和谷は豪語した。
なるほど、それは一理ありそうだ。
それを理由に、今度一枚だけでも撮らせてもらおう。
自分にとってもまた、ひよりの存在は何者にも変えられない力になるのだから。