スタマイ編
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あぁ、分かった。送ってもらえれば明日確認する。明後日のプレゼンの資料は……」
もうすぐ日付が変わろうという時間に帰ってきたにも関わらず、槙くんはずっとスーツを着たままスマホを肩と耳で挟んでパソコンよキーボードを叩いている。
わかってはいたことだけれど、やっぱり次期社長は忙しい。
というより、それを抜きにしても彼がとても信頼されているからこそなのだろう。
(……がんばれ)
細やかなエールを目配せに乗せて送ると、ほんの少しだけ表情が緩んで、槙くんは頷いてくれた。
そしてまたすぐ背を向けて仕事に集中し始めたから、わたしも夜食作りに専念することにした。
「よし、終わった……」
最後の味見をして鍋に蓋をしたところで、ようやくリビングからもひと息つく声が聞こえた。
やや乱暴にネクタイを緩める姿がかっこよくて、無意識に心がきゅんと跳ねる。
「お疲れさま。夜食出来てるよ」
「助かる。もうお腹ぺこぺこなんだ」
わざわざキッチンを覗きに来るくらいだから、相当なのだろう。
よかった、作った甲斐があって。
なんて考えていたら。
「なんかこーゆーの、夫婦みたいでいいな」
後ろからぎゅっと抱きしめられて、彼の優しい声が耳朶をくすぐる。
夫婦、だなんて。
もちろんいつかはそうなったらいいなと思ってるけど。
まだ少し早い気がして、なんだか気恥しい。
「冷蔵庫にアイスもあるよ」
「まじ?なんの?」
「コンビニの新商品。槙くん好きそうなやつ」
「やった!」
子どもみたいな笑顔に、ついつられてこっちまで表情が緩んでしまう。
急いで着替えてくる、と一旦キッチンを出た彼だけれど、なぜかすぐに戻ってきた。
何事かと思って呆然としていると、スキありと言わんばかりに彼のそれで唇を塞がれた。
ほんの一瞬、触れるだけ。
まるで我慢したみたい。
「あとでゆっくり充電させて」
それは、つまり……?
なんて確認する間もなく槙くんは自室へと消えてしまった。
もうすぐ日付が変わろうという時間に帰ってきたにも関わらず、槙くんはずっとスーツを着たままスマホを肩と耳で挟んでパソコンよキーボードを叩いている。
わかってはいたことだけれど、やっぱり次期社長は忙しい。
というより、それを抜きにしても彼がとても信頼されているからこそなのだろう。
(……がんばれ)
細やかなエールを目配せに乗せて送ると、ほんの少しだけ表情が緩んで、槙くんは頷いてくれた。
そしてまたすぐ背を向けて仕事に集中し始めたから、わたしも夜食作りに専念することにした。
「よし、終わった……」
最後の味見をして鍋に蓋をしたところで、ようやくリビングからもひと息つく声が聞こえた。
やや乱暴にネクタイを緩める姿がかっこよくて、無意識に心がきゅんと跳ねる。
「お疲れさま。夜食出来てるよ」
「助かる。もうお腹ぺこぺこなんだ」
わざわざキッチンを覗きに来るくらいだから、相当なのだろう。
よかった、作った甲斐があって。
なんて考えていたら。
「なんかこーゆーの、夫婦みたいでいいな」
後ろからぎゅっと抱きしめられて、彼の優しい声が耳朶をくすぐる。
夫婦、だなんて。
もちろんいつかはそうなったらいいなと思ってるけど。
まだ少し早い気がして、なんだか気恥しい。
「冷蔵庫にアイスもあるよ」
「まじ?なんの?」
「コンビニの新商品。槙くん好きそうなやつ」
「やった!」
子どもみたいな笑顔に、ついつられてこっちまで表情が緩んでしまう。
急いで着替えてくる、と一旦キッチンを出た彼だけれど、なぜかすぐに戻ってきた。
何事かと思って呆然としていると、スキありと言わんばかりに彼のそれで唇を塞がれた。
ほんの一瞬、触れるだけ。
まるで我慢したみたい。
「あとでゆっくり充電させて」
それは、つまり……?
なんて確認する間もなく槙くんは自室へと消えてしまった。
4/4ページ