物書きリハビリ中
11/22
2021/11/22 23:30フランキー
シュン、と空気を切る音がして振り返ると、ルフィの残像が海軍の軍艦目掛けて飛んで行った後だった。
軍艦は残り四隻。
「おいリオ!乗せてけ!」
「いいよー」
「クソまりも!レディになんて扱いだ!」
「サンジも乗ってくー?」
「悪いな、頼む」
「私も行くわ」
「オッケー、ロビンもね」
「アーウ!おれも乗せろ!」
「あー…フランキー第二便でいいかな」
フランキーは規格外に重い。
基本的にフランキー1人で乗せないと飛べなくなってしまう。
「おまたせー!」
「オウ待ちくたびれたぜ!」
ひとつ残った軍艦に向けて進路を取っていると、視界の端から目的地に向けて何かが飛んでいくのが見えた。
「あれ?ルフィ?」
「おおん?」
首を回してみるとルフィがいたはずの軍艦が真っ二つに割れて沈んでいくところだった。
「あー…」
「オイ、その隣も割れてねぇか」
「ほんとだ」
あの軍艦は…ゾロか。泳げるから放っておいていいや。
さらに首を回すとロビンが乗っていた軍艦がルフィたちの方に向かっていくのが見えた。
サンジの乗ってた船ももうない。
みんな仕事がはやい。
「フランキー、目的地がなくなっちゃった」
「そうか、んじゃあ、このままどっかの島に行っちまうか」
「島?なんか買い出しあったっけ?」
「ま、そんなとこだ」
サンジに買い出しリスト聞いておくんだった、と呟きながら一度大きく羽ばたく。
出かけてくるーとみんなの乗った軍艦に声をかけて、ゆっくり高度を上げた。
重量分だけ翼に負荷がかかる。フランキーを乗せているときは早く飛ぶことはできない。
「…重くなったねえ…」
「なんだァ?その親戚のオバチャンみてェな言い様は」
「だって、最初乗せた時もっと軽かったよね?」
「あァ…まァな」
そう、私が修行期間にフランキーと合流した時点では、ここまで重くはなかった。
たぶんフランキーとゾロを一緒に乗せても大丈夫なくらいの重さだったはず。
それが、なぜかどんどん重量化して行って、気づいた時にはブルックと一緒に乗せることも難しく…というか、私が飛べるギリギリの重さになっていたのだった。
「フランキーの技術ならもっと軽量化することも出来そうだけど」
「フッ、まァおれさまに不可能はねェけどよ」
「なのにこんなに重くしたんだね?」
軽くできるならそうして欲しいのになあって呟いて、くちびる…もといクチバシを尖らせた。
「おめぇが搭載できるギリギリの重量だろ」
「搭載って。車じゃないんだから」
「あえてこの重さにしたのよ」
「え?」
飛行中だから振り向けないけれど、フランキーがキメっキメの顔をしたのがわかった。
「おれしか載せられねェんだから、どこ行くにしてもデートになんだろ」
「…わぉ」
やっぱスーパーな男は違うねーとか、軽口を叩き返したいのに口が上手く動かない。
獣型で良かった、と思った。
人型だったらきっと、後ろからでも分かるくらい、顔が赤くなっていただろうから。
軍艦は残り四隻。
「おいリオ!乗せてけ!」
「いいよー」
「クソまりも!レディになんて扱いだ!」
「サンジも乗ってくー?」
「悪いな、頼む」
「私も行くわ」
「オッケー、ロビンもね」
「アーウ!おれも乗せろ!」
「あー…フランキー第二便でいいかな」
フランキーは規格外に重い。
基本的にフランキー1人で乗せないと飛べなくなってしまう。
「おまたせー!」
「オウ待ちくたびれたぜ!」
ひとつ残った軍艦に向けて進路を取っていると、視界の端から目的地に向けて何かが飛んでいくのが見えた。
「あれ?ルフィ?」
「おおん?」
首を回してみるとルフィがいたはずの軍艦が真っ二つに割れて沈んでいくところだった。
「あー…」
「オイ、その隣も割れてねぇか」
「ほんとだ」
あの軍艦は…ゾロか。泳げるから放っておいていいや。
さらに首を回すとロビンが乗っていた軍艦がルフィたちの方に向かっていくのが見えた。
サンジの乗ってた船ももうない。
みんな仕事がはやい。
「フランキー、目的地がなくなっちゃった」
「そうか、んじゃあ、このままどっかの島に行っちまうか」
「島?なんか買い出しあったっけ?」
「ま、そんなとこだ」
サンジに買い出しリスト聞いておくんだった、と呟きながら一度大きく羽ばたく。
出かけてくるーとみんなの乗った軍艦に声をかけて、ゆっくり高度を上げた。
重量分だけ翼に負荷がかかる。フランキーを乗せているときは早く飛ぶことはできない。
「…重くなったねえ…」
「なんだァ?その親戚のオバチャンみてェな言い様は」
「だって、最初乗せた時もっと軽かったよね?」
「あァ…まァな」
そう、私が修行期間にフランキーと合流した時点では、ここまで重くはなかった。
たぶんフランキーとゾロを一緒に乗せても大丈夫なくらいの重さだったはず。
それが、なぜかどんどん重量化して行って、気づいた時にはブルックと一緒に乗せることも難しく…というか、私が飛べるギリギリの重さになっていたのだった。
「フランキーの技術ならもっと軽量化することも出来そうだけど」
「フッ、まァおれさまに不可能はねェけどよ」
「なのにこんなに重くしたんだね?」
軽くできるならそうして欲しいのになあって呟いて、くちびる…もといクチバシを尖らせた。
「おめぇが搭載できるギリギリの重量だろ」
「搭載って。車じゃないんだから」
「あえてこの重さにしたのよ」
「え?」
飛行中だから振り向けないけれど、フランキーがキメっキメの顔をしたのがわかった。
「おれしか載せられねェんだから、どこ行くにしてもデートになんだろ」
「…わぉ」
やっぱスーパーな男は違うねーとか、軽口を叩き返したいのに口が上手く動かない。
獣型で良かった、と思った。
人型だったらきっと、後ろからでも分かるくらい、顔が赤くなっていただろうから。