短いお話をあなたに
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今週の土曜、部活昼で終わるって言われて、そっか、と言うと会話が終わってしまうと思ったから、クラスで一番モテる女の子のマネをした。
思い切ってロロノアくんの左手を掴む。
男の子の左側にいる方がドキドキさせられるんだよって言ってたし。
で、ちょっと首をかしげてこう言うの。
「じゃあ、デートに連れてってくれる?」
遠くから見てるだけだった地味な私を振りほどいて、やっと一緒に帰れるようになったんだもの。
きっと、上手くいく。
もっと仲良くなれるはず。
「…どこ行きたい」
ロロノアくんと一緒ならどこだってって思ったけど、それはダメな返事なんだって。
「ね、映画とかって見る?」
「…あんま見ねェな。寝ちまうし。剣道に関係ある奴なら興味あるけど」
「あ、じゃあ、」
私が思いついた漫画原作の”元・人斬り”映画にロロノアくんが興味を示した。
待ち合わせはできない人だから、体育館まで迎えに行くことにして。
きっとからかわれるけど、いいの。
もうそういうのに恥ずかしがる私は卒業したんだから。
*
「…泣くところあったか」
「たくさんあったよ」
映画が終わったらもう夕方になってて、学校に向かって河原を歩いてる。
学校からは家に帰れるみたいで、そこまで行って解散の予定。
「ロロノアくんの感想は?」
「殺陣がまあまあ勉強になった」
「…そっか」
同じものを興味持って見れたことを奇跡だと思おう。
「あっ、」
目元を拭いながら歩いていたら躓いた。
転ぶと思って手を出すより先に肩を押さえられる。
「あぶねぇな」
「…ごめん」
「ったく」
肩を押さえていた手が離れたと思ったら、右手をぎゅっと握られた。
「え、」
「転ばれるよりマシだ」
「…うん」
夕陽に照らされた横顔がいつもよりカッコよく見えて。
心の中で話しかけた。
ねえ、もし私がピンチになったら、さっきの映画みたいにカッコよく助けてくれる?
そんなこと言うのは重すぎるから、心の中でだけ。
「ねえ、ロロノアくん」
「なんだ」
「どのシーンの殺陣が一番よかった?」
「あー…やっぱ一対一でやり合ってる時が応用できると思う」
「へー、じゃあ、」
今日、寝る時に全部思い出して幸せになれるように、できるだけ長く声を聞かせてね。
思い切ってロロノアくんの左手を掴む。
男の子の左側にいる方がドキドキさせられるんだよって言ってたし。
で、ちょっと首をかしげてこう言うの。
「じゃあ、デートに連れてってくれる?」
遠くから見てるだけだった地味な私を振りほどいて、やっと一緒に帰れるようになったんだもの。
きっと、上手くいく。
もっと仲良くなれるはず。
「…どこ行きたい」
ロロノアくんと一緒ならどこだってって思ったけど、それはダメな返事なんだって。
「ね、映画とかって見る?」
「…あんま見ねェな。寝ちまうし。剣道に関係ある奴なら興味あるけど」
「あ、じゃあ、」
私が思いついた漫画原作の”元・人斬り”映画にロロノアくんが興味を示した。
待ち合わせはできない人だから、体育館まで迎えに行くことにして。
きっとからかわれるけど、いいの。
もうそういうのに恥ずかしがる私は卒業したんだから。
*
「…泣くところあったか」
「たくさんあったよ」
映画が終わったらもう夕方になってて、学校に向かって河原を歩いてる。
学校からは家に帰れるみたいで、そこまで行って解散の予定。
「ロロノアくんの感想は?」
「殺陣がまあまあ勉強になった」
「…そっか」
同じものを興味持って見れたことを奇跡だと思おう。
「あっ、」
目元を拭いながら歩いていたら躓いた。
転ぶと思って手を出すより先に肩を押さえられる。
「あぶねぇな」
「…ごめん」
「ったく」
肩を押さえていた手が離れたと思ったら、右手をぎゅっと握られた。
「え、」
「転ばれるよりマシだ」
「…うん」
夕陽に照らされた横顔がいつもよりカッコよく見えて。
心の中で話しかけた。
ねえ、もし私がピンチになったら、さっきの映画みたいにカッコよく助けてくれる?
そんなこと言うのは重すぎるから、心の中でだけ。
「ねえ、ロロノアくん」
「なんだ」
「どのシーンの殺陣が一番よかった?」
「あー…やっぱ一対一でやり合ってる時が応用できると思う」
「へー、じゃあ、」
今日、寝る時に全部思い出して幸せになれるように、できるだけ長く声を聞かせてね。
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