終わりと始まりの夏
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「送ってく」
「え、いいよ」
「電車のほうが時間かかんだろ、乗ってけよ」
「…じゃあ、お言葉に甘えて」
エースの車に乗るのは初めてだ。
「けっこう安全運転なんだね」
「…今日はシホが乗ってるからな」
「普段はもっと飛ばすの?」
「一人なら眠気覚ましに100kmくらい出す」
「わあ…」
運転席の横顔を盗み見る。
同期の席で見せるおちゃらけた顔とも、仕事中の生き生きした顔とも違う、
ちょっと疲れていて、でも真剣な表情が街灯に照らされて浮かび上がる。
男の人なんだなあ。
いつもよりすこし色っぽく思える。
「男の人にとって車と運転って武器だよね」
「そうか?」
「うん、少なくとも二割増し」
「二割増し?」
「カッコよさが」
「…じゃあ好きな女は積極的に車で送っていこう」
「そうだね」
ほんの少し、車内に漂う空気の色が変わる。
ちょっと話題を誤ったかもしれない。
「この車って去年買ったんだっけ?」
「…あァ、来月でちょうど1年だな」
「なんでこの車にしたの?」
営業の仕事をしている男性への魔法の質問。
腕時計と靴と車に並々ならぬこだわりを持っている人が多くて、
現にエースも横顔をキラキラさせながら、この車の特徴、自分のツボを話し出す。
「シホは車買わねぇの?」
「うーん、なくても生活できてるからね」
「生活できるとかじゃないんだって、気持ちの問題」
「やっぱりあると変わる?」
「もうやる気が全然違うから」
「あとエース、アウトドアも結構行くもんね?」
「おう、次の週末もBBQやるんだ」
ふとエースがこっちを見る。
「お前も来るか?」
「え、BBQに?」
「嫌か」
「あ、嫌じゃないけど、なんか女子禁制なのかと思ってた」
「あー確かに野郎ばっかだけど、別に来ても問題ないぞ」
「ほんと?行きたい!」
「お、決まりだな」
「え、いいよ」
「電車のほうが時間かかんだろ、乗ってけよ」
「…じゃあ、お言葉に甘えて」
エースの車に乗るのは初めてだ。
「けっこう安全運転なんだね」
「…今日はシホが乗ってるからな」
「普段はもっと飛ばすの?」
「一人なら眠気覚ましに100kmくらい出す」
「わあ…」
運転席の横顔を盗み見る。
同期の席で見せるおちゃらけた顔とも、仕事中の生き生きした顔とも違う、
ちょっと疲れていて、でも真剣な表情が街灯に照らされて浮かび上がる。
男の人なんだなあ。
いつもよりすこし色っぽく思える。
「男の人にとって車と運転って武器だよね」
「そうか?」
「うん、少なくとも二割増し」
「二割増し?」
「カッコよさが」
「…じゃあ好きな女は積極的に車で送っていこう」
「そうだね」
ほんの少し、車内に漂う空気の色が変わる。
ちょっと話題を誤ったかもしれない。
「この車って去年買ったんだっけ?」
「…あァ、来月でちょうど1年だな」
「なんでこの車にしたの?」
営業の仕事をしている男性への魔法の質問。
腕時計と靴と車に並々ならぬこだわりを持っている人が多くて、
現にエースも横顔をキラキラさせながら、この車の特徴、自分のツボを話し出す。
「シホは車買わねぇの?」
「うーん、なくても生活できてるからね」
「生活できるとかじゃないんだって、気持ちの問題」
「やっぱりあると変わる?」
「もうやる気が全然違うから」
「あとエース、アウトドアも結構行くもんね?」
「おう、次の週末もBBQやるんだ」
ふとエースがこっちを見る。
「お前も来るか?」
「え、BBQに?」
「嫌か」
「あ、嫌じゃないけど、なんか女子禁制なのかと思ってた」
「あー確かに野郎ばっかだけど、別に来ても問題ないぞ」
「ほんと?行きたい!」
「お、決まりだな」