本編
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あの日。
コラさんが、居なくなった。
ニナを遠ざけた時のことを想いだした。
ニナが伸ばした手が、全てに見えた。
「…んっ、う…あぁっ」
こいつ、こんな声を出すのか。
「はぁ…ん、っロー、」
こんな顔をするのか。
いつか、知りたいと思っていた。
こんな形で、知りたくはなかった。
目尻に浮く涙は、見なかったことにした。
次の日の明け方までニナは昏々と眠っていた。
夜中に目が覚めた時、眠るニナのほほに涙の跡が見えた。
拭おうと伸ばした手を、直前で止める。
もう、幼なじみとして触れてはいけない。
理由はないが、そう思った。
それからのニナは、それまで通りだった。
変わったのは、俺の方だった。
不眠が悪化し、時期外れのはずなのに、例の夢を見るようになった。
その度にニナが俺を起こしに来て、その勢いのまま組み敷いた。
ニナは毎回、何も言わずに抱かれた。
あれから1年。
ようやく夢を見なくなった。
ある日ふと、このままだとニナを壊すかも知れないと思った。
俺は、夏休みの直前に女を作った。
「ねえ、ロー、」
「…なんだ」
「…彼女出来たって本当?」
「あァ、本当だ」
「…なんで?」
「…なんで、とは?」
「…え、だって、私、」
「何を勘違いしてるか知らねぇが」
こいつを遠ざけた時のことを想いだした。
「お前は俺の幼なじみだろ」
ニナは、記憶にあるのと同じ、傷ついた顔をした。
一つ違ったのは、そのすぐ後に笑顔を取り繕って「そっか」と言ったことだった。
次の日、部活から帰ると、ニナが居なくなっていた。
「おい、ニナの行先に心当たり無いか!?」
「それが、部活の奴らにも、しばらく家空けるとしか連絡してないみたいで」
「ケータイは持ってるってことだな!?」
「いえ、それが、どうもPCアドレスから連絡してるみたいなんですよ」
「あいつSNSも全然だもんな…」
夏の間、約一ヶ月。
ニナのいない生活が続いた。
気が狂いそうだった。
ペンギンやシャチが毎日のようにバカ騒ぎしに来なかったら、
本当に狂っていたかもしれない。
ある日、あいつ宛のクレジット明細が届いた。
コラさんが、居なくなった。
ニナを遠ざけた時のことを想いだした。
ニナが伸ばした手が、全てに見えた。
「…んっ、う…あぁっ」
こいつ、こんな声を出すのか。
「はぁ…ん、っロー、」
こんな顔をするのか。
いつか、知りたいと思っていた。
こんな形で、知りたくはなかった。
目尻に浮く涙は、見なかったことにした。
次の日の明け方までニナは昏々と眠っていた。
夜中に目が覚めた時、眠るニナのほほに涙の跡が見えた。
拭おうと伸ばした手を、直前で止める。
もう、幼なじみとして触れてはいけない。
理由はないが、そう思った。
それからのニナは、それまで通りだった。
変わったのは、俺の方だった。
不眠が悪化し、時期外れのはずなのに、例の夢を見るようになった。
その度にニナが俺を起こしに来て、その勢いのまま組み敷いた。
ニナは毎回、何も言わずに抱かれた。
あれから1年。
ようやく夢を見なくなった。
ある日ふと、このままだとニナを壊すかも知れないと思った。
俺は、夏休みの直前に女を作った。
「ねえ、ロー、」
「…なんだ」
「…彼女出来たって本当?」
「あァ、本当だ」
「…なんで?」
「…なんで、とは?」
「…え、だって、私、」
「何を勘違いしてるか知らねぇが」
こいつを遠ざけた時のことを想いだした。
「お前は俺の幼なじみだろ」
ニナは、記憶にあるのと同じ、傷ついた顔をした。
一つ違ったのは、そのすぐ後に笑顔を取り繕って「そっか」と言ったことだった。
次の日、部活から帰ると、ニナが居なくなっていた。
「おい、ニナの行先に心当たり無いか!?」
「それが、部活の奴らにも、しばらく家空けるとしか連絡してないみたいで」
「ケータイは持ってるってことだな!?」
「いえ、それが、どうもPCアドレスから連絡してるみたいなんですよ」
「あいつSNSも全然だもんな…」
夏の間、約一ヶ月。
ニナのいない生活が続いた。
気が狂いそうだった。
ペンギンやシャチが毎日のようにバカ騒ぎしに来なかったら、
本当に狂っていたかもしれない。
ある日、あいつ宛のクレジット明細が届いた。