本編
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「子供のころから同じ家で育ってるの。だから、苗字は違っても兄みたいなものよ」
クラスの女子からの牽制をかわすために、ニナが言った一言だ。
そう聞いてから見ると、確かに兄妹に見えなくもない。
話すタイミング、仕草、説明の仕方などがよく似ている。
長身のキャプテンに対し、ニナは160㎝あるかないか。
絶対の信頼でキャプテンを見上げるニナ、皮肉を言いながらも世話を焼くキャプテン。
最近はクラスにも浸透してきたのか、ニナが「お兄ちゃんが呼んでるよ」と呼ばれているところも時々見かける。
ただ、あの二人は家では全く印象が変わる。
ニナが姉、キャプテンが弟。
キャプテンは外での有能さがウソのように何もしなくなり、ニナは外で見るおっとりした印象から一転、ハキハキと動き回る。
「あ、おかえりー、いらっしゃーい」
「…」
「邪魔するぞー」
「おっニナ、珍しいカッコだな!」
ニナは男物のパーカーにスウェットという服装で床に胡坐をかいていた。
「今日はだらけるって決めたの!」
「お、いいじゃん!」
パーカーは肩から完全にずり落ちているし、袖だってひとまくりしてちょうどいい。
服装のせいか首や肩の華奢さが際立つ。
「キャプテンの服か?」
「そのつもりで買ったんだけど、ローには小さかったみたいで」
「イイねェ彼シャツ的な?」
「シャチそういうベタなのに弱いのね」
「こいつはあざといのが大好物だからな」
「かわいいは正義だ!」
「はいはいわかったわかった」
「おいニナ、」
不意に部屋から戻って来たキャプテンが言葉を発した。
「こいつら来るってわかってんだから、そんなカッコしてんじゃねぇよ」
「いいじゃない別に」
「そうだそうだー」
「口答えするな。着替えてこい」
「えー、今日はだらける日って言ったじゃん」
「お前な、」
「こういう日があるから毎日の料理頑張れるし、美味しいおにぎり作れるんだけどなー?」
「…。…勝手にしろ」
ニナが一枚上手だった。
とはいえ、キャプテンの言うことも最もだ。
夏のころ、キャプテンが帰宅するより先に家に行ったら、ニナは黒のタンクトップと白いホットパンツという軽装で俺達を出迎えた。
目のやり場に困って、露出度が高すぎないか、と言うと、ニナは困ったように笑って、“私みたいなスタイルで露出度高くしても誰も何も思わないでしょう”と言った。
スタイルの問題じゃない、と説得したが、結局伝わらなかったようだった。
伝わらないながらもその時はTシャツを着せることに成功して、キャプテンの逆鱗に触れることは避けられたわけだが。
要するに、ニナの服装は無防備すぎるのだ。
確かに目の前には学年一モテる男がいて、その男に群がる美女が往来する環境だから、自分の容姿に対する評価がゆがむのは、ある程度は仕方ないのかもしれないが。
「ってかキャプテンの服ってニナが買ってくんの?」
「んー、たまに?今回はパーカー2着で5000円だったから」
「やっす」
「ニナはおとなしい服装が多いよな」
「…うーん、ほんとはもっとほかのお洋服も来たいんだけど…」
「例えば?」
「ショートパンツとか「ダメだ」」
視線がキャプテンに集中する。
「…私の体の中で、唯一褒めてもらえるのが脚なのに」
「あの短さが許されるのは18歳までだ」
「そういうもんです?」
「あとオフショルのお洋服とか」
「なんで肩出すんだよ、冷えるだろ」
「…はぁ」
確かに、口うるさい父か兄のようだ。
クラスの女子からの牽制をかわすために、ニナが言った一言だ。
そう聞いてから見ると、確かに兄妹に見えなくもない。
話すタイミング、仕草、説明の仕方などがよく似ている。
長身のキャプテンに対し、ニナは160㎝あるかないか。
絶対の信頼でキャプテンを見上げるニナ、皮肉を言いながらも世話を焼くキャプテン。
最近はクラスにも浸透してきたのか、ニナが「お兄ちゃんが呼んでるよ」と呼ばれているところも時々見かける。
ただ、あの二人は家では全く印象が変わる。
ニナが姉、キャプテンが弟。
キャプテンは外での有能さがウソのように何もしなくなり、ニナは外で見るおっとりした印象から一転、ハキハキと動き回る。
「あ、おかえりー、いらっしゃーい」
「…」
「邪魔するぞー」
「おっニナ、珍しいカッコだな!」
ニナは男物のパーカーにスウェットという服装で床に胡坐をかいていた。
「今日はだらけるって決めたの!」
「お、いいじゃん!」
パーカーは肩から完全にずり落ちているし、袖だってひとまくりしてちょうどいい。
服装のせいか首や肩の華奢さが際立つ。
「キャプテンの服か?」
「そのつもりで買ったんだけど、ローには小さかったみたいで」
「イイねェ彼シャツ的な?」
「シャチそういうベタなのに弱いのね」
「こいつはあざといのが大好物だからな」
「かわいいは正義だ!」
「はいはいわかったわかった」
「おいニナ、」
不意に部屋から戻って来たキャプテンが言葉を発した。
「こいつら来るってわかってんだから、そんなカッコしてんじゃねぇよ」
「いいじゃない別に」
「そうだそうだー」
「口答えするな。着替えてこい」
「えー、今日はだらける日って言ったじゃん」
「お前な、」
「こういう日があるから毎日の料理頑張れるし、美味しいおにぎり作れるんだけどなー?」
「…。…勝手にしろ」
ニナが一枚上手だった。
とはいえ、キャプテンの言うことも最もだ。
夏のころ、キャプテンが帰宅するより先に家に行ったら、ニナは黒のタンクトップと白いホットパンツという軽装で俺達を出迎えた。
目のやり場に困って、露出度が高すぎないか、と言うと、ニナは困ったように笑って、“私みたいなスタイルで露出度高くしても誰も何も思わないでしょう”と言った。
スタイルの問題じゃない、と説得したが、結局伝わらなかったようだった。
伝わらないながらもその時はTシャツを着せることに成功して、キャプテンの逆鱗に触れることは避けられたわけだが。
要するに、ニナの服装は無防備すぎるのだ。
確かに目の前には学年一モテる男がいて、その男に群がる美女が往来する環境だから、自分の容姿に対する評価がゆがむのは、ある程度は仕方ないのかもしれないが。
「ってかキャプテンの服ってニナが買ってくんの?」
「んー、たまに?今回はパーカー2着で5000円だったから」
「やっす」
「ニナはおとなしい服装が多いよな」
「…うーん、ほんとはもっとほかのお洋服も来たいんだけど…」
「例えば?」
「ショートパンツとか「ダメだ」」
視線がキャプテンに集中する。
「…私の体の中で、唯一褒めてもらえるのが脚なのに」
「あの短さが許されるのは18歳までだ」
「そういうもんです?」
「あとオフショルのお洋服とか」
「なんで肩出すんだよ、冷えるだろ」
「…はぁ」
確かに、口うるさい父か兄のようだ。