第七章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
大きなかまどで火が煌々と燃えている。
「サンジ、これどう切ったらいい?」
「じゃあ皮剥いて4つ割りにしておいてくれ」
「はーい」
「…リオちゃん」
「なに?」
「無茶したんだろ」
きっとさっきのトロッコでのことを言っているんだろう。
サンジの指が私の頬をかすめた。
ピリッとした痛みで傷が出来ているのを知る。
「うん、ちょっとだけ」
「せっかくのかわいい顔に傷なんてつけちまって」
「そういうサンジは足、大丈夫?」
「…え?」
「少し引きずってるよね」
目を見開いたサンジがフッと表情を緩めた。
「敵わねぇなァ」
「それはこっちの台詞」
子供達がはしゃぎまわるのを遠目に眺めて無意識に微笑みが零れた。
「…リオちゃん、本当は子供達を助けに行きたかったんだろ?」
「…」
「だが、シーザーの誘拐に向かったんだな」
「うん、私がそっちに居たほうがいいと思って。それに…ナミとチョッパーがいたから」
私と同じ気持ちを、私よりも強く持っていた。
任せて大丈夫だと思った。
「仲間がいるって、いいね」
*
子供も大人も、だいたいスープは行き渡ったみたい。
「リオちゃんも食べてくれよ」
「うん」
渡された器を手に、座れる場所を探した。
大きな人影が視界の端で動いて無意識にそっちを見る。
あの子、モチャだった。
「ロー!さっきは疑って悪かったな」
「聞いたよ、良くなったのはお兄ちゃんのおかげなんでしょ?ありがとう」
「…」
3人がぶわりとぼやけて、もう一度焦点が合った時には頬が濡れていた。
目元では熱かった涙が、頬を伝ううち急速に冷えていくのを感じながら、私はその場にうずくまる。
「…良かった…」
命があって、よかったね。
目を覚まして、よかったね。
動けるようになって、よかったね。
「どうしたリオ!!どっか痛いのか!?」
「お姉ちゃん?だいじょうぶ?」
「…違うの」
大きな大きな柔らかい手を掴む。
「無事で、よかった…」
「うん!お姉ちゃんたちみんな、頑張ってくれたんでしょ?ありがとう!!」
「…うん」
怖がらせないように柔らかく飛び上がる。
彼女の肩に着地し、背伸びして頭を撫でた。
「素敵な大人になるんだよ」
「…うんっ!!チョッパーちゃんたちみたいなカッコいい大人になるね!!」
その言葉に私の視界はまたぼやけて、それでも押し隠すようになんとか笑顔を形作る。
心の中で少しだけ祈った。
どうかこの子たちの人生に、もう2度と悲しいことが起こりませんようにって。
「サンジ、これどう切ったらいい?」
「じゃあ皮剥いて4つ割りにしておいてくれ」
「はーい」
「…リオちゃん」
「なに?」
「無茶したんだろ」
きっとさっきのトロッコでのことを言っているんだろう。
サンジの指が私の頬をかすめた。
ピリッとした痛みで傷が出来ているのを知る。
「うん、ちょっとだけ」
「せっかくのかわいい顔に傷なんてつけちまって」
「そういうサンジは足、大丈夫?」
「…え?」
「少し引きずってるよね」
目を見開いたサンジがフッと表情を緩めた。
「敵わねぇなァ」
「それはこっちの台詞」
子供達がはしゃぎまわるのを遠目に眺めて無意識に微笑みが零れた。
「…リオちゃん、本当は子供達を助けに行きたかったんだろ?」
「…」
「だが、シーザーの誘拐に向かったんだな」
「うん、私がそっちに居たほうがいいと思って。それに…ナミとチョッパーがいたから」
私と同じ気持ちを、私よりも強く持っていた。
任せて大丈夫だと思った。
「仲間がいるって、いいね」
*
子供も大人も、だいたいスープは行き渡ったみたい。
「リオちゃんも食べてくれよ」
「うん」
渡された器を手に、座れる場所を探した。
大きな人影が視界の端で動いて無意識にそっちを見る。
あの子、モチャだった。
「ロー!さっきは疑って悪かったな」
「聞いたよ、良くなったのはお兄ちゃんのおかげなんでしょ?ありがとう」
「…」
3人がぶわりとぼやけて、もう一度焦点が合った時には頬が濡れていた。
目元では熱かった涙が、頬を伝ううち急速に冷えていくのを感じながら、私はその場にうずくまる。
「…良かった…」
命があって、よかったね。
目を覚まして、よかったね。
動けるようになって、よかったね。
「どうしたリオ!!どっか痛いのか!?」
「お姉ちゃん?だいじょうぶ?」
「…違うの」
大きな大きな柔らかい手を掴む。
「無事で、よかった…」
「うん!お姉ちゃんたちみんな、頑張ってくれたんでしょ?ありがとう!!」
「…うん」
怖がらせないように柔らかく飛び上がる。
彼女の肩に着地し、背伸びして頭を撫でた。
「素敵な大人になるんだよ」
「…うんっ!!チョッパーちゃんたちみたいなカッコいい大人になるね!!」
その言葉に私の視界はまたぼやけて、それでも押し隠すようになんとか笑顔を形作る。
心の中で少しだけ祈った。
どうかこの子たちの人生に、もう2度と悲しいことが起こりませんようにって。