第六章
夢小説設定
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「どうした?浮かねェ顔して」
「あ、ウソップ…そう見える?」
「どう見たって浮かれてるようには見えねぇな」
「…」
ルフィが無事…でもないけれどなんとかホーディを倒して、いま私達は竜宮城で宴の真っ最中だ。
ブルックは歌姫さんとセッションをしている。
私はなんとなくそれには参加せずにただ聞くに徹していた。
ジュースを飲んで息を吐く。
「情けない話なんだけどね、」
「そういう話なら負けねェよ」
「…茶化さないでよ」
すこし黙り込んで言葉を選ぶ。
「皆はルフィがホーディに勝つって信じて疑わなかった。死角から敵に狙われても必ず誰かが防いでくれて、それを当たり前だと思ってる」
「おう」
「…私はまだ臆病すぎるみたい」
断片的にしか言葉が紡げないのは、自分の中に禁句を作っているからだ。
まだ仲間を信頼しきれていなかったってことを、まさに仲間であるウソップに伝えるのは残酷だと思った。
「オメェ最近能力者になったばっかだろ、そんなの当たり前じゃねェか」
「…え?」
「能力者になるってことはよー、力を得るのと同時にカナヅチって弱点もできんだろ」
「…でも、それでもなんとかできるくらいに、強くならないと、」
私はみんなと一緒に居られないんじゃないかな。
ぐるぐると不安が頭の上に渦巻いているようだった。
ちょうどこの場所が、安全に見えて実はシャボン1枚隔てた水の中だというのと同じように。
私の居場所はとても不確かなものなんじゃないか、という猜疑心が胸を塞ぐ。
不意にウソップがニッと笑った。
「んじゃーここでひとつ、大先輩の言葉を教えてやるよ」
「大先輩?」
「そいつはなァ、戦えるしめっぽう強ェんだけどよ、剣術も航海術も料理の腕も持ってねェから、助けてもらわねぇと生きていけねェ自信があるんだと」
ああ!と声を上げそうになるのをギリギリでこらえる。
知ってるよ、まだ5人だったころの話。
「いいんだって出来ないことだらけで。そのために仲間がいるんだろ」
おそるおそるウソップの顔を見た。
意外なほどの自信と意志が透けて見えた。
ウソップってこんなにかっこ良かったっけ。
色々な島の記憶が頭に蘇る。
…そうか。
誰だって最初から強くて格好いい訳じゃない。
「…そっか。…そうね。私も、腕は伸びないしバイオリンも弾けないし、剣も医術も歴史も航海術もわからないし、美味しい料理も強い武器も作れないし…あんなに正確な狙撃もできないわ」
「だろ?」
ウソップがやけにカッコつけて笑った。
「あ、ウソップ…そう見える?」
「どう見たって浮かれてるようには見えねぇな」
「…」
ルフィが無事…でもないけれどなんとかホーディを倒して、いま私達は竜宮城で宴の真っ最中だ。
ブルックは歌姫さんとセッションをしている。
私はなんとなくそれには参加せずにただ聞くに徹していた。
ジュースを飲んで息を吐く。
「情けない話なんだけどね、」
「そういう話なら負けねェよ」
「…茶化さないでよ」
すこし黙り込んで言葉を選ぶ。
「皆はルフィがホーディに勝つって信じて疑わなかった。死角から敵に狙われても必ず誰かが防いでくれて、それを当たり前だと思ってる」
「おう」
「…私はまだ臆病すぎるみたい」
断片的にしか言葉が紡げないのは、自分の中に禁句を作っているからだ。
まだ仲間を信頼しきれていなかったってことを、まさに仲間であるウソップに伝えるのは残酷だと思った。
「オメェ最近能力者になったばっかだろ、そんなの当たり前じゃねェか」
「…え?」
「能力者になるってことはよー、力を得るのと同時にカナヅチって弱点もできんだろ」
「…でも、それでもなんとかできるくらいに、強くならないと、」
私はみんなと一緒に居られないんじゃないかな。
ぐるぐると不安が頭の上に渦巻いているようだった。
ちょうどこの場所が、安全に見えて実はシャボン1枚隔てた水の中だというのと同じように。
私の居場所はとても不確かなものなんじゃないか、という猜疑心が胸を塞ぐ。
不意にウソップがニッと笑った。
「んじゃーここでひとつ、大先輩の言葉を教えてやるよ」
「大先輩?」
「そいつはなァ、戦えるしめっぽう強ェんだけどよ、剣術も航海術も料理の腕も持ってねェから、助けてもらわねぇと生きていけねェ自信があるんだと」
ああ!と声を上げそうになるのをギリギリでこらえる。
知ってるよ、まだ5人だったころの話。
「いいんだって出来ないことだらけで。そのために仲間がいるんだろ」
おそるおそるウソップの顔を見た。
意外なほどの自信と意志が透けて見えた。
ウソップってこんなにかっこ良かったっけ。
色々な島の記憶が頭に蘇る。
…そうか。
誰だって最初から強くて格好いい訳じゃない。
「…そっか。…そうね。私も、腕は伸びないしバイオリンも弾けないし、剣も医術も歴史も航海術もわからないし、美味しい料理も強い武器も作れないし…あんなに正確な狙撃もできないわ」
「だろ?」
ウソップがやけにカッコつけて笑った。