第五章
夢小説設定
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肩から覗き込んでいたがリオずっしりと重たくなりやがった。
寝たな、こりゃあ。
いくら中身が30近くても体はまだ12かそこらだ。
そう夜更かしもするもんじゃねェ。
起こさねぇように持ち上げて、ベッド代わりにしている台に乗せた。
服が捲れて傷だらけの腕がむき出しになる。
「オゥオゥ、嬢ちゃんがこんな傷こしらえちまって」
ホントによぉ、コイツはテメェが女だってこと分かってんのかねェ。
まァ、大方焦ってんだろうとは思うが。
こいつが人妻だと知らされた時、ついでに戦闘経験が皆無だってのも話していた。
七武海との戦闘も海軍との戦闘も、一切攻撃しねぇでいたのは、きっとそのせいだろ。
その度に子供の顔には似合わねェ思い詰めた表情で考え込んでやがって。
こっちからすりゃ、昨日まで平和ボケした一般市民だったんだ、そりゃ当たり前だろってとこだが、本人はそうは思わねェらしい。
「テメェが傷つくと、おれら男共の沽券に関わんのよ」
この島の夜は寒い。
厚手の毛布をリオに掛けて、暖炉に薪をくべる。
*
「オゥ、起きたかよ」
「…おはよ」
「だーいぶ進んだぜ、この調子なら明後日には試し打ちできるかもしれねェな」
「そっか、ありがと」
「いいってことよ」
フランキーは二ッと笑ってまた作業に戻る。
ひとまず洗面台代わりにしている洗い場で顔を洗った。
鏡に映った自分にいまだに少し驚く。
おととい、腰まであった髪をばっさりと肩で切り揃えた。
武器開発の途中、飛行しながらガトリングガンを撃とうとして髪の毛を焦がしてしまったのだ。
それを見た瞬間のフランキーの顔が忘れられない。
ものすごく傷ついた顔をしていた。
それで思ったんだ。
私が私を大切にしないことは、周りの人を傷つけるんじゃないかって。
スリラーバークでゾロがくまと取引していた時、私がその身代わりを申し出たことは、もしかして深いところでゾロを傷つけたんじゃないかって。
つい最近まで、私の身を投げ出してみんなが助かるならそれでいいって思いかけてたけど、それは本当の意味で周りを大切にはしていないんだと気づいた。
全員傷つかずに助かる方法を諦めない。
そうじゃないとみんなを苦しめる。
私はみんなを苦しめずに一緒に居たい。
そのためには、強くならないと。
タオルを手に取った。
鏡に映る私の顔は、決意したところで生まれ変わるわけではないけれど。
今日も、出来る分だけの強さを重ねて行こう。
寝たな、こりゃあ。
いくら中身が30近くても体はまだ12かそこらだ。
そう夜更かしもするもんじゃねェ。
起こさねぇように持ち上げて、ベッド代わりにしている台に乗せた。
服が捲れて傷だらけの腕がむき出しになる。
「オゥオゥ、嬢ちゃんがこんな傷こしらえちまって」
ホントによぉ、コイツはテメェが女だってこと分かってんのかねェ。
まァ、大方焦ってんだろうとは思うが。
こいつが人妻だと知らされた時、ついでに戦闘経験が皆無だってのも話していた。
七武海との戦闘も海軍との戦闘も、一切攻撃しねぇでいたのは、きっとそのせいだろ。
その度に子供の顔には似合わねェ思い詰めた表情で考え込んでやがって。
こっちからすりゃ、昨日まで平和ボケした一般市民だったんだ、そりゃ当たり前だろってとこだが、本人はそうは思わねェらしい。
「テメェが傷つくと、おれら男共の沽券に関わんのよ」
この島の夜は寒い。
厚手の毛布をリオに掛けて、暖炉に薪をくべる。
*
「オゥ、起きたかよ」
「…おはよ」
「だーいぶ進んだぜ、この調子なら明後日には試し打ちできるかもしれねェな」
「そっか、ありがと」
「いいってことよ」
フランキーは二ッと笑ってまた作業に戻る。
ひとまず洗面台代わりにしている洗い場で顔を洗った。
鏡に映った自分にいまだに少し驚く。
おととい、腰まであった髪をばっさりと肩で切り揃えた。
武器開発の途中、飛行しながらガトリングガンを撃とうとして髪の毛を焦がしてしまったのだ。
それを見た瞬間のフランキーの顔が忘れられない。
ものすごく傷ついた顔をしていた。
それで思ったんだ。
私が私を大切にしないことは、周りの人を傷つけるんじゃないかって。
スリラーバークでゾロがくまと取引していた時、私がその身代わりを申し出たことは、もしかして深いところでゾロを傷つけたんじゃないかって。
つい最近まで、私の身を投げ出してみんなが助かるならそれでいいって思いかけてたけど、それは本当の意味で周りを大切にはしていないんだと気づいた。
全員傷つかずに助かる方法を諦めない。
そうじゃないとみんなを苦しめる。
私はみんなを苦しめずに一緒に居たい。
そのためには、強くならないと。
タオルを手に取った。
鏡に映る私の顔は、決意したところで生まれ変わるわけではないけれど。
今日も、出来る分だけの強さを重ねて行こう。