第四章
夢小説設定
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つい1時間ほど前。
ひとりで船を降りたゾロの背中を不安な気持ちで見送る。
「…私もゾロと一緒に行ってくるね」
「おーそうしてくれると助かるな」
と島に降りたのが運の尽き、というか誤判断だった。
背中目掛けて走ったのに、追いついたと思った時にはもうゾロの姿は見えなくなっていた。
「…うそ」
甘く見ていた、ゾロの方向音痴を。
しばらく歩いて、マングローブの根が密集したところに差し掛かった途端、
明らかに輩という感じの数人組に囲まれ、縄で縛り上げられた。
「こいつはいくらで売れるだろうな」
「どうだろうな、ディスコに期待だ」
嫌な展開だ、と思ったらあれよあれよという間に、人間屋の牢屋に繋がれている。
扉があいて、女の人が暴れる声とそれをしかりつける何人かの男の声が響いた。
「離してよ!!!痛いー!!!!」
「っケイミー!?」
「おや、お嬢さんのお友達かな?」
「…はい…!」
ケイミーが拘束に抵抗し、さっき私を蹴ったロングコートの男に殴られるのを唇を噛みしめて見ていた。
男が首輪をはめようとした瞬間、泡を吹いて気絶する。
辺りはバタバタと騒がしくなった。
「おい、じいさん。しらばっくれるな。あんただろ、今の覇気。いったい何者だ」
「フッ、コーディング屋をやっている爺だよ」
コーティング屋を名乗ったその人は、懐からお酒を出して口に含む。
「わしは、若い娘さんが大好きでね」
不意に視界にモノクロの絵が写った。
この人、…冥王レイリー…!?
覇気って…?
監視員が部屋の外に出たタイミングでそっと話しかけた。
「あなたは…」
「なんだい?」
「さっき私、嘘をつきました。…あなたのことを知っていたみたいです」
「…そうか。まあ、騒ぎにはしないでくれよ。もう隠居の身だ」
「もちろんです」
続々と奴隷候補が連れて行かれる間、監視の目を盗んで会話は続く。
「時に、君はなぜここにいるんだ?」
「え?」
「人間の子供は法律に守られているはずだから人身売買はご法度。犯罪でも犯したか?」
「…海賊船に乗っているからかもしれません」
「ほう…海賊なのか」
「あなたの前でそれを認めるには、おこがましいぐらいのひよっこですけど」
「ハハ…ドクロの旗のもとに集えば皆海賊、おこがましいなどと言うものではないよ」
…カッコいい…。
「名前を聞いておこうか」
「リオと言います」
「リオか。いい名だ」
「あの…あなたのことは、なんとお呼びすれば…」
「ああ、そうだな、レイさんと呼んでくれ」
「何を話してんだ!?」
突然の監視員の声に口をつぐむ。
「ここで爺さんとガキが仲良くなっても何にもなんねえぞ!!」
「いやァ待ち時間が退屈でね」
「爺さんはともかく、ガキは最後の商品だからな!」
「…最後の…商品?」
「そう相場が決まってるんだよ」
檻の向こうからニヤリと下品な笑みが浮かべられる。
「人魚ほどじゃねえがガキも高値が付くんだよ。そういう趣味の男は多いんだよな、へへ。だがガキの売買は違法中の違法だ。職業紹介って大義名分が使えねェ。だから、最後に観覧料を払ってオプションステージっつー名のオークションをするんだとよ」
…どこの世界にもロリコンはいるんだな。
ひとりで船を降りたゾロの背中を不安な気持ちで見送る。
「…私もゾロと一緒に行ってくるね」
「おーそうしてくれると助かるな」
と島に降りたのが運の尽き、というか誤判断だった。
背中目掛けて走ったのに、追いついたと思った時にはもうゾロの姿は見えなくなっていた。
「…うそ」
甘く見ていた、ゾロの方向音痴を。
しばらく歩いて、マングローブの根が密集したところに差し掛かった途端、
明らかに輩という感じの数人組に囲まれ、縄で縛り上げられた。
「こいつはいくらで売れるだろうな」
「どうだろうな、ディスコに期待だ」
嫌な展開だ、と思ったらあれよあれよという間に、人間屋の牢屋に繋がれている。
扉があいて、女の人が暴れる声とそれをしかりつける何人かの男の声が響いた。
「離してよ!!!痛いー!!!!」
「っケイミー!?」
「おや、お嬢さんのお友達かな?」
「…はい…!」
ケイミーが拘束に抵抗し、さっき私を蹴ったロングコートの男に殴られるのを唇を噛みしめて見ていた。
男が首輪をはめようとした瞬間、泡を吹いて気絶する。
辺りはバタバタと騒がしくなった。
「おい、じいさん。しらばっくれるな。あんただろ、今の覇気。いったい何者だ」
「フッ、コーディング屋をやっている爺だよ」
コーティング屋を名乗ったその人は、懐からお酒を出して口に含む。
「わしは、若い娘さんが大好きでね」
不意に視界にモノクロの絵が写った。
この人、…冥王レイリー…!?
覇気って…?
監視員が部屋の外に出たタイミングでそっと話しかけた。
「あなたは…」
「なんだい?」
「さっき私、嘘をつきました。…あなたのことを知っていたみたいです」
「…そうか。まあ、騒ぎにはしないでくれよ。もう隠居の身だ」
「もちろんです」
続々と奴隷候補が連れて行かれる間、監視の目を盗んで会話は続く。
「時に、君はなぜここにいるんだ?」
「え?」
「人間の子供は法律に守られているはずだから人身売買はご法度。犯罪でも犯したか?」
「…海賊船に乗っているからかもしれません」
「ほう…海賊なのか」
「あなたの前でそれを認めるには、おこがましいぐらいのひよっこですけど」
「ハハ…ドクロの旗のもとに集えば皆海賊、おこがましいなどと言うものではないよ」
…カッコいい…。
「名前を聞いておこうか」
「リオと言います」
「リオか。いい名だ」
「あの…あなたのことは、なんとお呼びすれば…」
「ああ、そうだな、レイさんと呼んでくれ」
「何を話してんだ!?」
突然の監視員の声に口をつぐむ。
「ここで爺さんとガキが仲良くなっても何にもなんねえぞ!!」
「いやァ待ち時間が退屈でね」
「爺さんはともかく、ガキは最後の商品だからな!」
「…最後の…商品?」
「そう相場が決まってるんだよ」
檻の向こうからニヤリと下品な笑みが浮かべられる。
「人魚ほどじゃねえがガキも高値が付くんだよ。そういう趣味の男は多いんだよな、へへ。だがガキの売買は違法中の違法だ。職業紹介って大義名分が使えねェ。だから、最後に観覧料を払ってオプションステージっつー名のオークションをするんだとよ」
…どこの世界にもロリコンはいるんだな。