第二章
夢小説設定
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絶対に降ろさないと言い張るルフィに、静かに淡々と降りる意思を伝え続けた。
私が折れないと悟ったらしいゾロとナミが、ルフィをなだめてくれた。
ロビンとチョッパーが靴と服を、サンジがドレスを買ってくれて。
試着していないはずのドレスのサイズはぴったりだった。さすがサンジ。ちょっと怖い。
ともあれそのドレスを着て、裏町商店街の広場へ行く。
カーニバルの仮装で賑わう街で目もとだけの仮面を買ってつけた。
あとお金を入れてもらうための帽子も。
小さな噴水の前に陣取る。
「なんだなんだー嬢ちゃん、何か始めるのかー?」
「あらーかわいい娘さんじゃないのー」
「はじめまして。リオと言います。良かったらどうぞ聞いてください」
目を閉じて息を吸う。出だしが大事。
この間みんなに歌った「祝福の歌」を自己紹介代わりに。
歌い終わると大きな歓声が上がる。
次の曲は、この街に入った時からずっと頭の中に流れていた曲。
<君が持つ力が君を傷つけたとしても、同じ力が君の背中を押すこともあるよ
その傷跡が捨てられるとしたら、苦しみを避けたりしないんじゃない?
傷ついた分だけ優しくなるはず、そんな使い古された言葉を心から信じる時もある>
その後も何曲か、水の都に相応しい曲を。
思いのほか大きい紙幣を入れてくれる人が多いのは、
こういうのが好きな国民性なんだろうか、それともお祭り期間中だからだろうか。
1時間くらい歌って、帽子を見てみたら2万ベリーくらい集まっていた。
お金をポシェットに詰める。
「おう嬢ちゃん!すごくよかったぞ!またやるのか?」
「そうですね。いい場所があれば教えてください」
「そうだなー、ここよりはサン・ファルドの方が路上パフォーマンスはよく見るよ」
「サン・ファルド?」
「海列車で行けるカーニバルの街さ。
エンターテイメントの質は高いけど、お嬢ちゃんなら通用するんじゃないかと思うよ」
「ありがとうございます!調べてみますね」
「まーそっちに行ったらオレは気軽には聞きに行けないんだけどな!」
豪快に笑うおじさんにお礼を言って、広場を後にする。
不意に、頭の中に飛び込んできたイメージ。
寝ているゾロに襲い掛かるたくさんの影。そのあと船に上がる鼻の長い誰か。
両手にケースを持ったウソップ、その上に射す影。
ナミとルフィの慌てた顔。飛んでいくルフィ。
大きな影とすれ違ったロビンの表情が凍り付く。
チョッパーとサンジが誰かを探して、船に戻ろうとしている。
「…なに、これ…」
イメージの後に記憶の洪水が押し寄せた。
私が折れないと悟ったらしいゾロとナミが、ルフィをなだめてくれた。
ロビンとチョッパーが靴と服を、サンジがドレスを買ってくれて。
試着していないはずのドレスのサイズはぴったりだった。さすがサンジ。ちょっと怖い。
ともあれそのドレスを着て、裏町商店街の広場へ行く。
カーニバルの仮装で賑わう街で目もとだけの仮面を買ってつけた。
あとお金を入れてもらうための帽子も。
小さな噴水の前に陣取る。
「なんだなんだー嬢ちゃん、何か始めるのかー?」
「あらーかわいい娘さんじゃないのー」
「はじめまして。リオと言います。良かったらどうぞ聞いてください」
目を閉じて息を吸う。出だしが大事。
この間みんなに歌った「祝福の歌」を自己紹介代わりに。
歌い終わると大きな歓声が上がる。
次の曲は、この街に入った時からずっと頭の中に流れていた曲。
<君が持つ力が君を傷つけたとしても、同じ力が君の背中を押すこともあるよ
その傷跡が捨てられるとしたら、苦しみを避けたりしないんじゃない?
傷ついた分だけ優しくなるはず、そんな使い古された言葉を心から信じる時もある>
その後も何曲か、水の都に相応しい曲を。
思いのほか大きい紙幣を入れてくれる人が多いのは、
こういうのが好きな国民性なんだろうか、それともお祭り期間中だからだろうか。
1時間くらい歌って、帽子を見てみたら2万ベリーくらい集まっていた。
お金をポシェットに詰める。
「おう嬢ちゃん!すごくよかったぞ!またやるのか?」
「そうですね。いい場所があれば教えてください」
「そうだなー、ここよりはサン・ファルドの方が路上パフォーマンスはよく見るよ」
「サン・ファルド?」
「海列車で行けるカーニバルの街さ。
エンターテイメントの質は高いけど、お嬢ちゃんなら通用するんじゃないかと思うよ」
「ありがとうございます!調べてみますね」
「まーそっちに行ったらオレは気軽には聞きに行けないんだけどな!」
豪快に笑うおじさんにお礼を言って、広場を後にする。
不意に、頭の中に飛び込んできたイメージ。
寝ているゾロに襲い掛かるたくさんの影。そのあと船に上がる鼻の長い誰か。
両手にケースを持ったウソップ、その上に射す影。
ナミとルフィの慌てた顔。飛んでいくルフィ。
大きな影とすれ違ったロビンの表情が凍り付く。
チョッパーとサンジが誰かを探して、船に戻ろうとしている。
「…なに、これ…」
イメージの後に記憶の洪水が押し寄せた。