本編
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「サンジ!久しぶりじゃねえか!」
「おうウソップ。ナミさんと飲んで以来か?なんだマリモもいんのか」
居ちゃ悪ィかよ。声には出さずに返事する。
「なあウソップ、あれからイチカちゃんどうだった?」
「あーイチカな。土曜はお前が学校まで送ったんだろ?家の前通ると思い出すみたいでよ、最初はナミんとこ泊まったり、明るいうちに帰ったりしてたっぽいぞ」
「…そうか」
…は?
*
イチカの家まで全力疾走した。
灯りが着いてない所を見ると、出かけてるか寝てるかだ。
呼び鈴を鳴らしても出てこない。
“ロビンにお詫びがてら金曜に飲みに行ってくるから”
今日に限ってケータイを家に忘れた。
玄関の前に腰を下ろす。
“えっゾロお前聞いてねえの?おれはてっきりイチカが話したもんだと”
“あいつこないだ家の前で変質者に遭ったんだってよ”
“それがたまたまナミと電話中で、俺らもナミと一緒に居たから知ってただけで”
“イチカちゃん、警察も呼びたくねぇって言うから、おれが家まで行った”
なんでテメェが行くんだよ、と胸ぐらをつかんだおれにコックは言った。
“さァな、ただ事実としてお前が呼ばれなかったってだけだろ”
「クソッ」
今日の部活は集中を欠いた。
周りから体調不良を疑われたり、早退を勧められるほどに。
そんな自分に腹を立てた。
正確には、自分の不甲斐なさに集中していたかった。
でないと顔を見た瞬間にイチカを怒鳴りつけちまいそうだったから。
遠くから足音が聞こえてきた。
あえてゆっくり立ち上がる。
―――イチカだ。
随分久しぶりに見た気がした。
最後に喋ったのはいつだったかと思い出そうとしている時、イチカがこっちに気づいた。
一瞬驚きの表情を浮かべたあいつが、すぐさま来た方向へ走り出す。
その瞬間、自分の中で何かが切れた音がした。
追いかけて手首をつかむ。悲鳴を上げようとしたから口を塞いだ。
「…おい」
なけなしの理性で一度深呼吸した。
でなきゃ怒りでこいつをめちゃくちゃにしちまいそうだった。
「なんで逃げんだよ」
口を覆う左手に吐息がまとわりつく。
「良かった…ゾロか…」
「…あ?」
「おうウソップ。ナミさんと飲んで以来か?なんだマリモもいんのか」
居ちゃ悪ィかよ。声には出さずに返事する。
「なあウソップ、あれからイチカちゃんどうだった?」
「あーイチカな。土曜はお前が学校まで送ったんだろ?家の前通ると思い出すみたいでよ、最初はナミんとこ泊まったり、明るいうちに帰ったりしてたっぽいぞ」
「…そうか」
…は?
*
イチカの家まで全力疾走した。
灯りが着いてない所を見ると、出かけてるか寝てるかだ。
呼び鈴を鳴らしても出てこない。
“ロビンにお詫びがてら金曜に飲みに行ってくるから”
今日に限ってケータイを家に忘れた。
玄関の前に腰を下ろす。
“えっゾロお前聞いてねえの?おれはてっきりイチカが話したもんだと”
“あいつこないだ家の前で変質者に遭ったんだってよ”
“それがたまたまナミと電話中で、俺らもナミと一緒に居たから知ってただけで”
“イチカちゃん、警察も呼びたくねぇって言うから、おれが家まで行った”
なんでテメェが行くんだよ、と胸ぐらをつかんだおれにコックは言った。
“さァな、ただ事実としてお前が呼ばれなかったってだけだろ”
「クソッ」
今日の部活は集中を欠いた。
周りから体調不良を疑われたり、早退を勧められるほどに。
そんな自分に腹を立てた。
正確には、自分の不甲斐なさに集中していたかった。
でないと顔を見た瞬間にイチカを怒鳴りつけちまいそうだったから。
遠くから足音が聞こえてきた。
あえてゆっくり立ち上がる。
―――イチカだ。
随分久しぶりに見た気がした。
最後に喋ったのはいつだったかと思い出そうとしている時、イチカがこっちに気づいた。
一瞬驚きの表情を浮かべたあいつが、すぐさま来た方向へ走り出す。
その瞬間、自分の中で何かが切れた音がした。
追いかけて手首をつかむ。悲鳴を上げようとしたから口を塞いだ。
「…おい」
なけなしの理性で一度深呼吸した。
でなきゃ怒りでこいつをめちゃくちゃにしちまいそうだった。
「なんで逃げんだよ」
口を覆う左手に吐息がまとわりつく。
「良かった…ゾロか…」
「…あ?」