本編
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おれ様はキャプテーンウソーップ!そこそこ大きい私大の2年だ。今日は2年後期のカリキュラムを確認しに、夏休み中なのにわざわざ登校したのだ!
「おーウソップ!」
愛用のタブレットで履修要項のページを開き、入学時に配られた冊子と照らし合わせていると、聞きなれた声がした。顔を上げればトレーを持った顔なじみが歩いてくるのが見えた。
「よぉルフィ」
「お前もメシか!?」
「いやオメェ、10時って何メシだよ」
「これはおやつだ!」
ボックス席の斜め前にルフィが陣取った。ここのボックス席は4人掛けとは言っても狭い。野郎同士が隣に座ると足がべったり密着するような幅しかないから、男ばっかり集まるといつの間にか対角線上に席が埋まっていくんだよなあ。トレーの中にはカツ丼大盛りと、唐揚げが今にも転げ落ちそうな山盛りで鎮座している。
「お前、飯食わないんなら何でいるんだよ」
「バカお前、今日履修要項発表だったじゃねえか」
「リシュウヨウコウ?」
説明しようとしたらタブレットにぬっと影が差す。見上げると緑髪の凶悪な横顔が画面を覗き込んでいた。
「後期の授業何取るか今日から選べんだよ」
「おーそうなのか!」
「へーおめえがちゃんと今日来るとはな、ゾロ」
「イチカが来いって言うからな。ちょっと見せろ」
タブレットを取り上げて背中合わせの席に座るゾロに文句を垂れ流すが、まあ聞いちゃいない。
「イチカも来んのか」
「たぶんな」
「じゃあ何取ったらいいかイチカに聞きゃいいな!」
「お前の他力本願にはホント敬服するよ」
「違うぞ!おれに出来ないことを助けてもらってるだけだ!!」
不意に後ろの席のゾロが顔を上げた気配がして振り返った。
「噂をすればじゃねえか」
「ナミ!イチカ!」
「おはよー、あんたたちも今日ぐらいはちゃんと来るのね」
「みんなおはよー」
ナミがルフィの隣に、イチカがおれの隣に座る。ルフィのおやつの話や夏休みの話で盛り上がり始めた頃、後ろから声がかかった。
「おい、イチカ」
「なに?」
「来い」
「あ、履修要項ね」
ゾロの声に含まれる苛立ちに気づかないらしいイチカが、席を回り込んでゾロの横に座った。つられてルフィもゾロの正面に移動する。3人で必須科目と選択科目の単位数を計算するのを眺めていると、前に座るナミが指先でおれを呼び寄せた。
「なんだよ」
耳に顔をぐっと近づけてナミは「あいつ、またやってるわね」と言った。それだけで何を指しているか分かるくらいには、おれ達はここで長い時間を過ごしている。ナミが言いたいのは、ゾロがイチカを隣に置きたがるってことだ。今回はかなり自然な方だが、イチカとサンジが隣り合った時なんかは露骨に席を変えさせようとする。
「まったく、男の嫉妬は見苦しいわよ」
「ありゃあ嫉妬って言うか、独占欲じゃねえか」
「どう違うのよ」
「それはよく解んねえけど」
あいつらに目を戻すとゾロの手元をイチカが覗き込んでいる。2人が顔を上げて笑い合った。傍から見るとキスまであと1秒って感じだが、不思議なことにあの二人は付き合っていないと言う。日々の接し方を見てるとそこらカップルよりずっと仲良く見えるんだけどな。
時計を見上げる。あと30分でバイトだ。そろそろあいつらからタブレットを取り返してPC室に送り出すか。
「おーウソップ!」
愛用のタブレットで履修要項のページを開き、入学時に配られた冊子と照らし合わせていると、聞きなれた声がした。顔を上げればトレーを持った顔なじみが歩いてくるのが見えた。
「よぉルフィ」
「お前もメシか!?」
「いやオメェ、10時って何メシだよ」
「これはおやつだ!」
ボックス席の斜め前にルフィが陣取った。ここのボックス席は4人掛けとは言っても狭い。野郎同士が隣に座ると足がべったり密着するような幅しかないから、男ばっかり集まるといつの間にか対角線上に席が埋まっていくんだよなあ。トレーの中にはカツ丼大盛りと、唐揚げが今にも転げ落ちそうな山盛りで鎮座している。
「お前、飯食わないんなら何でいるんだよ」
「バカお前、今日履修要項発表だったじゃねえか」
「リシュウヨウコウ?」
説明しようとしたらタブレットにぬっと影が差す。見上げると緑髪の凶悪な横顔が画面を覗き込んでいた。
「後期の授業何取るか今日から選べんだよ」
「おーそうなのか!」
「へーおめえがちゃんと今日来るとはな、ゾロ」
「イチカが来いって言うからな。ちょっと見せろ」
タブレットを取り上げて背中合わせの席に座るゾロに文句を垂れ流すが、まあ聞いちゃいない。
「イチカも来んのか」
「たぶんな」
「じゃあ何取ったらいいかイチカに聞きゃいいな!」
「お前の他力本願にはホント敬服するよ」
「違うぞ!おれに出来ないことを助けてもらってるだけだ!!」
不意に後ろの席のゾロが顔を上げた気配がして振り返った。
「噂をすればじゃねえか」
「ナミ!イチカ!」
「おはよー、あんたたちも今日ぐらいはちゃんと来るのね」
「みんなおはよー」
ナミがルフィの隣に、イチカがおれの隣に座る。ルフィのおやつの話や夏休みの話で盛り上がり始めた頃、後ろから声がかかった。
「おい、イチカ」
「なに?」
「来い」
「あ、履修要項ね」
ゾロの声に含まれる苛立ちに気づかないらしいイチカが、席を回り込んでゾロの横に座った。つられてルフィもゾロの正面に移動する。3人で必須科目と選択科目の単位数を計算するのを眺めていると、前に座るナミが指先でおれを呼び寄せた。
「なんだよ」
耳に顔をぐっと近づけてナミは「あいつ、またやってるわね」と言った。それだけで何を指しているか分かるくらいには、おれ達はここで長い時間を過ごしている。ナミが言いたいのは、ゾロがイチカを隣に置きたがるってことだ。今回はかなり自然な方だが、イチカとサンジが隣り合った時なんかは露骨に席を変えさせようとする。
「まったく、男の嫉妬は見苦しいわよ」
「ありゃあ嫉妬って言うか、独占欲じゃねえか」
「どう違うのよ」
「それはよく解んねえけど」
あいつらに目を戻すとゾロの手元をイチカが覗き込んでいる。2人が顔を上げて笑い合った。傍から見るとキスまであと1秒って感じだが、不思議なことにあの二人は付き合っていないと言う。日々の接し方を見てるとそこらカップルよりずっと仲良く見えるんだけどな。
時計を見上げる。あと30分でバイトだ。そろそろあいつらからタブレットを取り返してPC室に送り出すか。
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