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本編

2人はそれはそれは怒った。

「なんでだよ、約束したじゃねえか!!!」
「ゾロ、落ち着けって!」
「おいカズ、何とか言えよ!!!」

ゾロの怒りの温度が高すぎて、焼き切られるかと思ったし、怒ってたはずのサガが、ゾロを押さえつけなきゃいけないぐらい激しい怒りだった。

「ゾロ、やめなさい!」

先生が止めに入って、暴れるゾロを連れて部屋を出て行く。

「お前…許さねえからな!!!!」

サガが途方にくれた顔でこっちを見た。

「…なあカズ、何でだよ」
「…」
「こないだのことなら俺達なんも思ってねえって。迷惑だとか足手まといだとか思ってんならお前の思い違いだぞ」
「そうじゃねえ」
「じゃあなんで、」
「自分の強さの限界がわかった」
「…なんだよそれ、」
「わかってるものをわざわざ確かめんのがバカらしくなった」
「そんなの納得いかねえよ…!」


ゾロに絶交されるかもな、と思った。実際ゾロからはしばらく声をかけられなかった。

ただ、大会でゾロが迷子になるたび、途方にくれたサガが電話をしてきて、
あたしが見つけて連れて行くのだけは、変わらず続いた。
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