番外編
「ってか会場どっちだよ」
「そうだ喧嘩してる場合じゃねェ」
振り向いたロロノアくんが私に気づく。
「あ!お前!マネージャーの」
「ロロノアくん、控室はこっち!」
「おう助かる」
分かってはいるけど、まだ名前を憶えてくれてないのはちょっと寂しい。
「気を付けろよー、っておい!だからなんで曲がるんだって!!」
振り返るとロロノアくんがあらぬ方向に走り出している。
「ああもう、マネージャーさん先行って、私見てるから」
「あ…ありがとうございます」
控え室にたどり着いてロロノアくんを案内すると入れ違いにサガくんが出てきた。
「お!早かったな!」
サガくんが話しかけたのはさっきロロノアくんを連れてきた女の子だった。
「高くつくよー?」
「ゾロに昼飯奢ってもらえよ」
「うーん、昼までいるのはちょっと」
言葉遣いがさっきと違う…
「あ、あの」
私が声をかけると彼女は振り返った。
サラッとなびく髪。黒目がちな二重。小さな鼻と口。
…かわいい。
「さっきはありがとうございました」
「あぁ、マネージャーさん」
「な?今回もしっかり見つけてきたろ?おれの秘密兵器が」
「なんでサガが自慢気なの」
「えっと、サガくん、この人…」
「あァ、こいつがさっき話した幼なじみのカズ」
え、この子がロロノアくん探すのが上手でサガくんの次に強い幼なじみ!?
「初めまして、カズです」
「…初めまして、マネージャーのヒナタです。
あの、どうやってロロノアくんを見つけたんですか…?」
「うーん…今回は東本願寺駅に居たところを見つけたんだけど、」
「え!?なんでそんなとこに!?」
「…たぶん、西町駅の東改札って言われて”東”って情報だけが残って、西町駅を彷徨ってるうちに東本願寺行きを見つけて乗っちゃったのかなと」
「えー…」
「あとは、倍の時間かけて出発地点に戻ってくることも多いかな」
「…よくわかってるんですね、ロロノアくんのこと…」
「まァ長い付き合いだもんな」
「っていうサガはゾロを見つけられたことないよね?」
「それ言うなってー!」
単純にすごいと思う。
でも、ロロノアくんへの態度との明らかな違いを見てしまったからなのか、胸の中に溜まったモヤモヤが、彼女を素直にすごいと思う気持ちを覆い隠してしまっていた。
「そうだ喧嘩してる場合じゃねェ」
振り向いたロロノアくんが私に気づく。
「あ!お前!マネージャーの」
「ロロノアくん、控室はこっち!」
「おう助かる」
分かってはいるけど、まだ名前を憶えてくれてないのはちょっと寂しい。
「気を付けろよー、っておい!だからなんで曲がるんだって!!」
振り返るとロロノアくんがあらぬ方向に走り出している。
「ああもう、マネージャーさん先行って、私見てるから」
「あ…ありがとうございます」
控え室にたどり着いてロロノアくんを案内すると入れ違いにサガくんが出てきた。
「お!早かったな!」
サガくんが話しかけたのはさっきロロノアくんを連れてきた女の子だった。
「高くつくよー?」
「ゾロに昼飯奢ってもらえよ」
「うーん、昼までいるのはちょっと」
言葉遣いがさっきと違う…
「あ、あの」
私が声をかけると彼女は振り返った。
サラッとなびく髪。黒目がちな二重。小さな鼻と口。
…かわいい。
「さっきはありがとうございました」
「あぁ、マネージャーさん」
「な?今回もしっかり見つけてきたろ?おれの秘密兵器が」
「なんでサガが自慢気なの」
「えっと、サガくん、この人…」
「あァ、こいつがさっき話した幼なじみのカズ」
え、この子がロロノアくん探すのが上手でサガくんの次に強い幼なじみ!?
「初めまして、カズです」
「…初めまして、マネージャーのヒナタです。
あの、どうやってロロノアくんを見つけたんですか…?」
「うーん…今回は東本願寺駅に居たところを見つけたんだけど、」
「え!?なんでそんなとこに!?」
「…たぶん、西町駅の東改札って言われて”東”って情報だけが残って、西町駅を彷徨ってるうちに東本願寺行きを見つけて乗っちゃったのかなと」
「えー…」
「あとは、倍の時間かけて出発地点に戻ってくることも多いかな」
「…よくわかってるんですね、ロロノアくんのこと…」
「まァ長い付き合いだもんな」
「っていうサガはゾロを見つけられたことないよね?」
「それ言うなってー!」
単純にすごいと思う。
でも、ロロノアくんへの態度との明らかな違いを見てしまったからなのか、胸の中に溜まったモヤモヤが、彼女を素直にすごいと思う気持ちを覆い隠してしまっていた。