白い船での話
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”基本一人旅だけど、知り合った人たちの船に乗せてもらうこともあるよ”
”あ?商船とかか?”
”それもあるし、エースと同業の船のこともあるし”
”お前、それって”
カラダが対価になんじゃねェの?
一瞬想像した。こいつのカラダに知らねぇ男の汚れた手が伸びるところを。
ゾッと全身の毛が逆立って血が一気に逆流したように感じた。
なにを。
何をやってんだよ。
”薬を分けてあげるとタダで乗せてくれることが多いよ。そうじゃなきゃお金払うし”
おれの思考を読んだようにレイラが言葉を重ねた。
自分から突き放したくせに、おれはまだこいつを自分のものだと思っているらしかった。
*
出港の朝が来た。
今朝のレイラはあんま喋らねェ。
港の女だったら別れの挨拶をするタイミングだ。
「お願いがあるの」
「なんだ」
反射的に返事をする。
「ちゃんと降りるし迷惑もかけないから、3つ先の島まで乗せてってくれない?」
3つ先の島。
おれ達がどうしてこの航路を通っているのか、そういえばこいつに話してなかった。
「…いいぜ。ちょっと会いに行く人が居るんだ。そこにも付き合えよ」
「ああ、うん。お邪魔じゃないなら」
「邪魔なんてことはねぇよ。それよりお前、戦えんのか?」
「前よりは強くなったと思うよ」
意外に大荷物なレイラの旅支度を眺める。
バーで後ろ姿を見かけた時、いい女がいると思った。
お前だとわかってガキみてェに緊張した。
なァ、会ってみるまで気づいてなかったんだけどよ、
おれやっぱお前のこと好きだわ。
…そういやコルボ山に居た時も言ったことはなかったな。
「ククッ」
「なに?」
「いや、何でもねェ」
お前からも聞いたことねェよな。
お互い好きとも言わず、ただヤリまくって一方的に別れたんだな。
なのにこうやってまた出会って。これって元サヤっていうやつか?
昨日のレイラのセリフなんて、プロポーズみてェなもんだったじゃねェか。
「お待たせ、行けるよ」
「お、じゃあ行くか。仲間を紹介するぜ。みんな気のいい奴らだ」
「うん、会えるの楽しみ」
「船はまあ手狭だが、何とかなるだろ」
ガキの頃はこいつの方が背が高かったのに、今は見下ろす角度になっていることが新鮮だった。
あいつらになんて紹介するかな。
元カノってのもいいけど、いっそ嫁とでも言っちまうのもいいか。
そしたら手ェ出そうなんて奴は居なくなんだろ。
”あ?商船とかか?”
”それもあるし、エースと同業の船のこともあるし”
”お前、それって”
カラダが対価になんじゃねェの?
一瞬想像した。こいつのカラダに知らねぇ男の汚れた手が伸びるところを。
ゾッと全身の毛が逆立って血が一気に逆流したように感じた。
なにを。
何をやってんだよ。
”薬を分けてあげるとタダで乗せてくれることが多いよ。そうじゃなきゃお金払うし”
おれの思考を読んだようにレイラが言葉を重ねた。
自分から突き放したくせに、おれはまだこいつを自分のものだと思っているらしかった。
*
出港の朝が来た。
今朝のレイラはあんま喋らねェ。
港の女だったら別れの挨拶をするタイミングだ。
「お願いがあるの」
「なんだ」
反射的に返事をする。
「ちゃんと降りるし迷惑もかけないから、3つ先の島まで乗せてってくれない?」
3つ先の島。
おれ達がどうしてこの航路を通っているのか、そういえばこいつに話してなかった。
「…いいぜ。ちょっと会いに行く人が居るんだ。そこにも付き合えよ」
「ああ、うん。お邪魔じゃないなら」
「邪魔なんてことはねぇよ。それよりお前、戦えんのか?」
「前よりは強くなったと思うよ」
意外に大荷物なレイラの旅支度を眺める。
バーで後ろ姿を見かけた時、いい女がいると思った。
お前だとわかってガキみてェに緊張した。
なァ、会ってみるまで気づいてなかったんだけどよ、
おれやっぱお前のこと好きだわ。
…そういやコルボ山に居た時も言ったことはなかったな。
「ククッ」
「なに?」
「いや、何でもねェ」
お前からも聞いたことねェよな。
お互い好きとも言わず、ただヤリまくって一方的に別れたんだな。
なのにこうやってまた出会って。これって元サヤっていうやつか?
昨日のレイラのセリフなんて、プロポーズみてェなもんだったじゃねェか。
「お待たせ、行けるよ」
「お、じゃあ行くか。仲間を紹介するぜ。みんな気のいい奴らだ」
「うん、会えるの楽しみ」
「船はまあ手狭だが、何とかなるだろ」
ガキの頃はこいつの方が背が高かったのに、今は見下ろす角度になっていることが新鮮だった。
あいつらになんて紹介するかな。
元カノってのもいいけど、いっそ嫁とでも言っちまうのもいいか。
そしたら手ェ出そうなんて奴は居なくなんだろ。