白い船での話
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ルフィの兄貴だと言う若造が尋ねてきた。
いい目をしていると思ったし、白髭を倒すと言うのには感心させられた。
今の若い奴らでそんなこと言う奴はあまり見なくなったと思う。
「あと、アンタに合わせたい奴がいるんだ」
「ほぉ…?どんな奴だ?」
「そろそろ来ると思うんだが…」
洞窟の入口から若い女の声が響いた。
「っだから待ってって言ってるでしょ!?」
「アンタの言う通り待ってたら日が暮れちまうよ!」
「…人さらいでもしたのか?」
「そんなことしねぇよ」
ドサリと目の前に投げられた女は20ぐらいの年頃だろうか。
「レイラ」
ドクン、と心臓が鳴った。
その名前を知っている。
「…エースのバカ」
「バカとはなんだバカとは」
おれを始め、ベックマンやルゥ、ヤソップと言った古参の連中が全員固まっている。
「…レイラ…なのか…?」
金髪の女は一度溜息を吐いた後、顔を上げた。
「ご無沙汰してます。シャンクス」
ひと呼吸おいて辺りに響き渡る歓声。
「わーお前レイラかよ!」
「またいい女に成長しやがって!!」
「何年ぶりだろうなァ」
「え、今いくつだ?」
おれは信じられない気持ちのまま固まっていた。
「…シャンクス?」
「…あァ、悪ィ。あんまりいい女になったもんだから驚いてな」
ベックマンがこちらに視線を送ったのが分かった。
「まあ、積もる話もあるだろうし、お頭とレイラふたりで話してきたらどうだ」
「ああ、いいんじゃねえか?親子水入らずで」
「…だそうだ」
「…うん」
*
洞窟の奥に別の出口があって、その近くで火を起こす。
こいつと別れたのが12歳の時だから、…何年ぶりだろうな。
「座れよ」
「…ありがとう」
「お前いくつになった?」
「19、来月で20」
「そっか、まァ飲めよ」
「…いただきます」
ひと口含んだレイラが顔をしかめた。
「…強いね、これ」
「そうか?普通だろ」
「私ちょっとでいいや」
杯を置いたレイラが俺の方に向き直る。
「シャンクスに会ったら、あの時のこと謝らなきゃって思ってた」
「…あの時?」
「何も言わないで勝手に居なくなって、ごめんなさい」
金色の髪が地面に着くほど頭を下げる。
「私、弱かったから、逃げた」
子供の頃のこいつを鮮明に覚えている。忘れるわけがない。親子同然に暮らしたんだ。
「生きてたんなら、それでいい」
12歳から一人でどうやって生きてきたんだろう。
簡単な道ではなかったはずだ。
「聞かせてくれよ、お前がどうやって生きて、どんなものを見てきたのかを」
この島の夜は長い。時間はたっぷりあるんだから。
いい目をしていると思ったし、白髭を倒すと言うのには感心させられた。
今の若い奴らでそんなこと言う奴はあまり見なくなったと思う。
「あと、アンタに合わせたい奴がいるんだ」
「ほぉ…?どんな奴だ?」
「そろそろ来ると思うんだが…」
洞窟の入口から若い女の声が響いた。
「っだから待ってって言ってるでしょ!?」
「アンタの言う通り待ってたら日が暮れちまうよ!」
「…人さらいでもしたのか?」
「そんなことしねぇよ」
ドサリと目の前に投げられた女は20ぐらいの年頃だろうか。
「レイラ」
ドクン、と心臓が鳴った。
その名前を知っている。
「…エースのバカ」
「バカとはなんだバカとは」
おれを始め、ベックマンやルゥ、ヤソップと言った古参の連中が全員固まっている。
「…レイラ…なのか…?」
金髪の女は一度溜息を吐いた後、顔を上げた。
「ご無沙汰してます。シャンクス」
ひと呼吸おいて辺りに響き渡る歓声。
「わーお前レイラかよ!」
「またいい女に成長しやがって!!」
「何年ぶりだろうなァ」
「え、今いくつだ?」
おれは信じられない気持ちのまま固まっていた。
「…シャンクス?」
「…あァ、悪ィ。あんまりいい女になったもんだから驚いてな」
ベックマンがこちらに視線を送ったのが分かった。
「まあ、積もる話もあるだろうし、お頭とレイラふたりで話してきたらどうだ」
「ああ、いいんじゃねえか?親子水入らずで」
「…だそうだ」
「…うん」
*
洞窟の奥に別の出口があって、その近くで火を起こす。
こいつと別れたのが12歳の時だから、…何年ぶりだろうな。
「座れよ」
「…ありがとう」
「お前いくつになった?」
「19、来月で20」
「そっか、まァ飲めよ」
「…いただきます」
ひと口含んだレイラが顔をしかめた。
「…強いね、これ」
「そうか?普通だろ」
「私ちょっとでいいや」
杯を置いたレイラが俺の方に向き直る。
「シャンクスに会ったら、あの時のこと謝らなきゃって思ってた」
「…あの時?」
「何も言わないで勝手に居なくなって、ごめんなさい」
金色の髪が地面に着くほど頭を下げる。
「私、弱かったから、逃げた」
子供の頃のこいつを鮮明に覚えている。忘れるわけがない。親子同然に暮らしたんだ。
「生きてたんなら、それでいい」
12歳から一人でどうやって生きてきたんだろう。
簡単な道ではなかったはずだ。
「聞かせてくれよ、お前がどうやって生きて、どんなものを見てきたのかを」
この島の夜は長い。時間はたっぷりあるんだから。