拠点の船を変えたあと
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できるだけ、巻き込みたくはない。
ただ、世界政府に密告するような人ではない。
「…夢を介して人を癒す力があるの」
「…ほう」
「あの時はその力で、あなたのケガを一度預かって、返した」
「…やっぱりか」
「ひみつの力だから、誰にも言わないで。ルフィにも」
「秘密か。イイねー色女じゃねェの」
どこかの国の言葉で“女は秘密を着飾って美しくなる”と聞いたことがある。
大人になるということは、秘密が増えることに他ならない。
「秘密ついでにもう一つ聞いていいか?」
「なに?」
「テメェが誰彼構わずキスすんのも膝枕すんのも、その能力の一環ってことでいいのか?」
しまった。ここまで察しがいいと思ってなかった。
今度の驚きは顔に出ていたらしく、フランキーがニヤリと笑った。
「なんだ。できるじゃねェか、そんな顔も」
「…えっと…」
「夢の中での感覚は憶えていた。んでもって、こないだ宴の時にオメェ俺の膝で寝てたろ」
フランキーが見張り台から落ちる前の日だ。
「オメェが寝た後に、触れてる部分から流れ込んでくる感じがあの時と一緒だと気づいた」
「…」
「いつもゾロかサンジかルフィの所で寝てるから、特に気になってな」
「あれは…無意識に一番ダメージがある人に寄って行ってるの」
「オウ?」
「うたた寝しながら疲労回復を早めてる」
「…それが、あの日オレだったと」
「たぶん」
「…そうか」
視線を下げていたフランキーが、何かを思いついたようにこちらを見た。
「…じゃあよ、今のお前の骨折をオレに移すこともできるんだよな?」
あ。
「…気づいちゃった?」
「っオメェ、何で最初からそうしねぇんだよ」
「だってまだこの能力のこと言ってなかったし」
「じゃあ今日大手を振ってやりゃあいいじゃねェか」
「うーん…」
みんなになんて説明すれば。さすがにそれはできない。
そしてフランキーが歩けなくなったら誰が担ぐんだろう。
どうしたらフランキーは食い下がるのかしら。
そうだ。
「…こんなに人に甘やかされることって無いから」
「あ?」
「もう少し、このままでいたいな…?」
伝家の宝刀、上目遣い。
首をかしげるところまでワンセット。
ひと回り上のその人は数秒間動揺した後、平静に戻った。
さすが年の功はちがう。
「誤魔化そうったってそうはいかねぇ」
「ダメ。みんなに説明できないし、フランキーが歩けなくなったら誰が担ぐの?」
「…ぐっ…」
「残念でした。このお話はおしまいね」
ただ、世界政府に密告するような人ではない。
「…夢を介して人を癒す力があるの」
「…ほう」
「あの時はその力で、あなたのケガを一度預かって、返した」
「…やっぱりか」
「ひみつの力だから、誰にも言わないで。ルフィにも」
「秘密か。イイねー色女じゃねェの」
どこかの国の言葉で“女は秘密を着飾って美しくなる”と聞いたことがある。
大人になるということは、秘密が増えることに他ならない。
「秘密ついでにもう一つ聞いていいか?」
「なに?」
「テメェが誰彼構わずキスすんのも膝枕すんのも、その能力の一環ってことでいいのか?」
しまった。ここまで察しがいいと思ってなかった。
今度の驚きは顔に出ていたらしく、フランキーがニヤリと笑った。
「なんだ。できるじゃねェか、そんな顔も」
「…えっと…」
「夢の中での感覚は憶えていた。んでもって、こないだ宴の時にオメェ俺の膝で寝てたろ」
フランキーが見張り台から落ちる前の日だ。
「オメェが寝た後に、触れてる部分から流れ込んでくる感じがあの時と一緒だと気づいた」
「…」
「いつもゾロかサンジかルフィの所で寝てるから、特に気になってな」
「あれは…無意識に一番ダメージがある人に寄って行ってるの」
「オウ?」
「うたた寝しながら疲労回復を早めてる」
「…それが、あの日オレだったと」
「たぶん」
「…そうか」
視線を下げていたフランキーが、何かを思いついたようにこちらを見た。
「…じゃあよ、今のお前の骨折をオレに移すこともできるんだよな?」
あ。
「…気づいちゃった?」
「っオメェ、何で最初からそうしねぇんだよ」
「だってまだこの能力のこと言ってなかったし」
「じゃあ今日大手を振ってやりゃあいいじゃねェか」
「うーん…」
みんなになんて説明すれば。さすがにそれはできない。
そしてフランキーが歩けなくなったら誰が担ぐんだろう。
どうしたらフランキーは食い下がるのかしら。
そうだ。
「…こんなに人に甘やかされることって無いから」
「あ?」
「もう少し、このままでいたいな…?」
伝家の宝刀、上目遣い。
首をかしげるところまでワンセット。
ひと回り上のその人は数秒間動揺した後、平静に戻った。
さすが年の功はちがう。
「誤魔化そうったってそうはいかねぇ」
「ダメ。みんなに説明できないし、フランキーが歩けなくなったら誰が担ぐの?」
「…ぐっ…」
「残念でした。このお話はおしまいね」
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