私が22歳だったころ
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船長のせいで食料が尽きかけていたところに、ドラム王国の時と同じようにレイラちゃんが遊びに来て、近くの島を案内してくれた。
ログの書き換えも1週間かかるらしく、すぐ立ち去れば問題ない。
船番までかって出てくれて(マリモもいるが)俺達は甘えっぱなしだ。
買い出しから帰ると、キッチンのソファに天使が丸まって眠っていた。
…眩しくて直視できねェ。
この天使、ルフィの義理の姉にあたるらしいレイラちゃんは、
うちの船に来るたびに必ず誰かの昼寝に便乗して天使の寝顔を晒している。
さらさらの金色の髪。丸い額。長いまつ毛に細く通った鼻筋。すっきりした輪郭。見飽きねェ。
ふと、柔らかそうな厚めの唇が動き、瞼が上がってぱっちりとした目が俺を映した。
「あ、おかえり、サンジ」
「おはよう!レイラちゅわーーん!」
「買い出し行ってきたの?」
「あァ。今日はレイラちゃんが来てるから、とびきりのスイーツを用意しようと思って!」
「ふふ、ありがとう。でも、もうちょっと寝るから、しばらく後に食べることになるかも」
「いいんだよ、君の分は大切に取っておくから」
「うん、楽しみにしてるね」
そう言って、さっきまでよりさらに丸くなって眠り始める女神。
ただ、心なしか顔色が白いような気がする。
よく見ると唇の色なんかもあまりよろしくない。
「レイラちゃん?」
「なあに?」
「もしかして、具合でも悪い?」
「…」
このアンニュイさは眠気だと思ってたけど違うのか。
もしかして、船降りるときクソマリモと昼寝してたのと関係があるのか。
「まさかあんのバカ剣士…!!」
怒りが一気に沸点に達そうとした瞬間、レイラちゃんの手が上がる。
「サンジくん」
手招きをする彼女につられて近づく。
白い手が俺の頬に触れる。ひんやりした感触。
ふ、と彼女は目を伏せる。
*
皆が船を飛び出していって、船に昼寝中のゾロだけが残ってた。
今回はゾロの動きがいつもより重く見えた。
寝転がって膝に擦り寄って目を閉じて、意識を体のほうに向ける。
筋疲労が激しいのはいつもの事。
それをトレーニングの指標にしてるとこもあるだろうし、放っておこう。
怖いのは内臓のダメージだけど、今回は大きなダメージはないようだ。
快復回路の中で滞ってる部分をスムーズにする。
ここが上手く流れれば治りも早いはず。
1時間くらい経っただろうか。
ゾロが目を覚ました。
「…あァ?おい、」
毎度寝起きの恫喝はどうにかしてほしい。
揺り起こされて夢の世界を後にする。
「おはようゾロ」
「お前なにしてんだ」
「昼寝ご一緒してた」
「…ほかの奴らは」
「もう上陸してると思うよ」
「…置いて行きやがって」
いつものことだと思うんだけど。
「おめェは街いかねぇのか」
「うん、みんなが戻ってくるまで、もうちょっと寝てる」
「ったく寝すぎだろ」
「ゾロに言われたくない」
寒さを避けてキッチンのソファでうつらうつらしていると、サンジくんが帰ってきた。
完全に誤解した風の彼を呼びよせて、頬に触れる。
この人も自分を休ませるのが苦手な人だ。
動き続けること、働き続けることが自分の存在意義というタイプ。
蓄積した疲労をハッピーホルモンで誤魔化しているみたい。
表面上だけでも疲労感を拭い去る。
「レイラちゃん?」
そのうち彼は見聞色を使うようになるだろう。
そしたら私がやってることも見抜くはずだ。
「なァ、本当に大丈夫か?」
鋭いな。
みんなの栄養を管理する立場にある人だからかな。
にっこり、と得意の笑顔を向けてみる。
でもそれは彼の眉間の皺を濃くする結果になった。
にこ、とひとつ笑顔を見せて、抗えないままストンと眠りの世界に墜ちる。
ログの書き換えも1週間かかるらしく、すぐ立ち去れば問題ない。
船番までかって出てくれて(マリモもいるが)俺達は甘えっぱなしだ。
買い出しから帰ると、キッチンのソファに天使が丸まって眠っていた。
…眩しくて直視できねェ。
この天使、ルフィの義理の姉にあたるらしいレイラちゃんは、
うちの船に来るたびに必ず誰かの昼寝に便乗して天使の寝顔を晒している。
さらさらの金色の髪。丸い額。長いまつ毛に細く通った鼻筋。すっきりした輪郭。見飽きねェ。
ふと、柔らかそうな厚めの唇が動き、瞼が上がってぱっちりとした目が俺を映した。
「あ、おかえり、サンジ」
「おはよう!レイラちゅわーーん!」
「買い出し行ってきたの?」
「あァ。今日はレイラちゃんが来てるから、とびきりのスイーツを用意しようと思って!」
「ふふ、ありがとう。でも、もうちょっと寝るから、しばらく後に食べることになるかも」
「いいんだよ、君の分は大切に取っておくから」
「うん、楽しみにしてるね」
そう言って、さっきまでよりさらに丸くなって眠り始める女神。
ただ、心なしか顔色が白いような気がする。
よく見ると唇の色なんかもあまりよろしくない。
「レイラちゃん?」
「なあに?」
「もしかして、具合でも悪い?」
「…」
このアンニュイさは眠気だと思ってたけど違うのか。
もしかして、船降りるときクソマリモと昼寝してたのと関係があるのか。
「まさかあんのバカ剣士…!!」
怒りが一気に沸点に達そうとした瞬間、レイラちゃんの手が上がる。
「サンジくん」
手招きをする彼女につられて近づく。
白い手が俺の頬に触れる。ひんやりした感触。
ふ、と彼女は目を伏せる。
*
皆が船を飛び出していって、船に昼寝中のゾロだけが残ってた。
今回はゾロの動きがいつもより重く見えた。
寝転がって膝に擦り寄って目を閉じて、意識を体のほうに向ける。
筋疲労が激しいのはいつもの事。
それをトレーニングの指標にしてるとこもあるだろうし、放っておこう。
怖いのは内臓のダメージだけど、今回は大きなダメージはないようだ。
快復回路の中で滞ってる部分をスムーズにする。
ここが上手く流れれば治りも早いはず。
1時間くらい経っただろうか。
ゾロが目を覚ました。
「…あァ?おい、」
毎度寝起きの恫喝はどうにかしてほしい。
揺り起こされて夢の世界を後にする。
「おはようゾロ」
「お前なにしてんだ」
「昼寝ご一緒してた」
「…ほかの奴らは」
「もう上陸してると思うよ」
「…置いて行きやがって」
いつものことだと思うんだけど。
「おめェは街いかねぇのか」
「うん、みんなが戻ってくるまで、もうちょっと寝てる」
「ったく寝すぎだろ」
「ゾロに言われたくない」
寒さを避けてキッチンのソファでうつらうつらしていると、サンジくんが帰ってきた。
完全に誤解した風の彼を呼びよせて、頬に触れる。
この人も自分を休ませるのが苦手な人だ。
動き続けること、働き続けることが自分の存在意義というタイプ。
蓄積した疲労をハッピーホルモンで誤魔化しているみたい。
表面上だけでも疲労感を拭い去る。
「レイラちゃん?」
そのうち彼は見聞色を使うようになるだろう。
そしたら私がやってることも見抜くはずだ。
「なァ、本当に大丈夫か?」
鋭いな。
みんなの栄養を管理する立場にある人だからかな。
にっこり、と得意の笑顔を向けてみる。
でもそれは彼の眉間の皺を濃くする結果になった。
にこ、とひとつ笑顔を見せて、抗えないままストンと眠りの世界に墜ちる。