光を失ってから取り戻すまで
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最後の一枚にサインをする。
…終わった。
「終わったーーー!!!」
「お疲れさま!頑張ったね!!」
振り返るとレイラがニコニコ笑っていた。
喜びの勢いのまま飛びつく。
「ありがとな、レイラ!!おかげで書類片付いた!!」
「どういたしまして。でも終わったのは、サボの処理能力が高いからだよ」
途端に鳴りだす腹の虫。
「おなかすいたね」
「あァ、夕飯行くか」
食堂に向かうと、あちこちから声がかけられる。
「参謀総長、お疲れ様です!書類、ありがとうございました!!」
「あんなに早く帰ってくると思いませんでした!!」
「サボぉ、聞いたわよう?レイラに秘書になってもらったんですってぇ?」
「参謀総長殿が締め切り前に書類提出するなんて、明日は槍が降るんじゃないのか」
レイラにも口々に感謝が述べられていて、少し複雑な気分になった。
ようやく食事を確保し席に着く。
「いただきます」
「いただきます」
「…なァ」
「うん?」
「ずいぶん書類仕事慣れてんな」
「…昔取ったなんとやらだよ」
「昔?」
スープを飲み終えたらしいレイラがことん、とスプーンを置く。
「付き合ってた人が、書類たくさん処理する立場なのに、書類仕事は全然得意じゃなくて」
「…おう」
「まず書類の整理が壊滅的に苦手だったから、重要な書類ほど後回しになったりしてね」
「…あァ」
「しかも、すぐ飽きて処理速度が落ちるから、興味ある話題でこまめに息抜きが必要で」
「…」
「あらためて、兄弟は兄弟だなあと思った一日でした」
「…そうか」
にっこり笑ってサンドイッチに手を伸ばす。
「でもサボのほうが処理能力も高いし、処理速度も速いと思う」
「…あァ、そうか」
「…なんか、懐かしい感じがして楽しかった」
今日一日、こいつの頭の中に、何度エースがよぎったのだろう。
おそらくその度に、俺達に気づかれないように痛みを噛み殺していたはずだ。
離れていて気づけなかった、痛み。
目の前にいて、助けられなかった痛み。
レイラの痛みはどんな痛みなんだろうか。
「あとでいいもの見せてあげる」
…終わった。
「終わったーーー!!!」
「お疲れさま!頑張ったね!!」
振り返るとレイラがニコニコ笑っていた。
喜びの勢いのまま飛びつく。
「ありがとな、レイラ!!おかげで書類片付いた!!」
「どういたしまして。でも終わったのは、サボの処理能力が高いからだよ」
途端に鳴りだす腹の虫。
「おなかすいたね」
「あァ、夕飯行くか」
食堂に向かうと、あちこちから声がかけられる。
「参謀総長、お疲れ様です!書類、ありがとうございました!!」
「あんなに早く帰ってくると思いませんでした!!」
「サボぉ、聞いたわよう?レイラに秘書になってもらったんですってぇ?」
「参謀総長殿が締め切り前に書類提出するなんて、明日は槍が降るんじゃないのか」
レイラにも口々に感謝が述べられていて、少し複雑な気分になった。
ようやく食事を確保し席に着く。
「いただきます」
「いただきます」
「…なァ」
「うん?」
「ずいぶん書類仕事慣れてんな」
「…昔取ったなんとやらだよ」
「昔?」
スープを飲み終えたらしいレイラがことん、とスプーンを置く。
「付き合ってた人が、書類たくさん処理する立場なのに、書類仕事は全然得意じゃなくて」
「…おう」
「まず書類の整理が壊滅的に苦手だったから、重要な書類ほど後回しになったりしてね」
「…あァ」
「しかも、すぐ飽きて処理速度が落ちるから、興味ある話題でこまめに息抜きが必要で」
「…」
「あらためて、兄弟は兄弟だなあと思った一日でした」
「…そうか」
にっこり笑ってサンドイッチに手を伸ばす。
「でもサボのほうが処理能力も高いし、処理速度も速いと思う」
「…あァ、そうか」
「…なんか、懐かしい感じがして楽しかった」
今日一日、こいつの頭の中に、何度エースがよぎったのだろう。
おそらくその度に、俺達に気づかれないように痛みを噛み殺していたはずだ。
離れていて気づけなかった、痛み。
目の前にいて、助けられなかった痛み。
レイラの痛みはどんな痛みなんだろうか。
「あとでいいもの見せてあげる」