ひとりで海に出てから
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あれからエースは何日かに一度、私の所へ来て夜を過ごして早朝に帰っていくようになった。
いつの間にかあの嵐の夜から1年が経っていた。
3日前からガープさんが寄港していて、エースとルフィがしごかれている最中だ。
山に入れないとなるとやることが減ってヒマになる。
海の見える崖に座って流れていく雲を眺めていた。
足音が聞こえて振り返ると、当のガープさんが立っていた。
「よおレイラ」
「こんにちは」
ガープさんがどさりと隣に座った。
「なァ…ちょっと聞きたいんじゃが」
「なんですか?」
「お前さん、サウスブルー出身だって言ってたな」
「はい」
「海兵になること拒否するのは、それと何か関係があるんか」
気づいちゃったのか。
ガープさん自身が気づいたのか、それともだらけ切っているくせに切れ者の部下が気づいたのか。
「…私の生まれはバテリラという所で、
母と弟は海賊王の子供狩りに遭って死んだそうです」
「…」
「だから私は海兵にはなりません」
ガープさんは何も言わなかった。
組んだ手をおでこに当てて目を閉じたまま、しばらく動かなかった。
まるで祈ってるみたい、と思った。
ようやく目を開けたガープさんがこっちを見ずに口を開く。
「その話、エースやルフィにはしたのか」
「してないです」
「今後もしないでやってもらえるか」
「…はい」
私の”夢見”の力は、知られれば海軍が攻めてくるような力だ、とおばあちゃんに教わった。
できるだけこの力は使わないで、出身もバレないようにしないと。
あれだけ一緒に過ごしている2人にも、もちろん言うつもりもない。
弱い風が吹き、それにしては大きな葉音が鼓膜を揺らした。
*
心臓が爆発しそうなくらいに鳴っていた。
『私の母と弟は海賊王の子供狩りに遭って死んだそうです』
なんだよそれ。
なんなんだよそれ。
じゃあ、おれが存在しなければ、
あいつの家族は死ななかったってことじゃねえか。
「っ、うわああああああああああああ!!!!」
いつの間にかあの嵐の夜から1年が経っていた。
3日前からガープさんが寄港していて、エースとルフィがしごかれている最中だ。
山に入れないとなるとやることが減ってヒマになる。
海の見える崖に座って流れていく雲を眺めていた。
足音が聞こえて振り返ると、当のガープさんが立っていた。
「よおレイラ」
「こんにちは」
ガープさんがどさりと隣に座った。
「なァ…ちょっと聞きたいんじゃが」
「なんですか?」
「お前さん、サウスブルー出身だって言ってたな」
「はい」
「海兵になること拒否するのは、それと何か関係があるんか」
気づいちゃったのか。
ガープさん自身が気づいたのか、それともだらけ切っているくせに切れ者の部下が気づいたのか。
「…私の生まれはバテリラという所で、
母と弟は海賊王の子供狩りに遭って死んだそうです」
「…」
「だから私は海兵にはなりません」
ガープさんは何も言わなかった。
組んだ手をおでこに当てて目を閉じたまま、しばらく動かなかった。
まるで祈ってるみたい、と思った。
ようやく目を開けたガープさんがこっちを見ずに口を開く。
「その話、エースやルフィにはしたのか」
「してないです」
「今後もしないでやってもらえるか」
「…はい」
私の”夢見”の力は、知られれば海軍が攻めてくるような力だ、とおばあちゃんに教わった。
できるだけこの力は使わないで、出身もバレないようにしないと。
あれだけ一緒に過ごしている2人にも、もちろん言うつもりもない。
弱い風が吹き、それにしては大きな葉音が鼓膜を揺らした。
*
心臓が爆発しそうなくらいに鳴っていた。
『私の母と弟は海賊王の子供狩りに遭って死んだそうです』
なんだよそれ。
なんなんだよそれ。
じゃあ、おれが存在しなければ、
あいつの家族は死ななかったってことじゃねえか。
「っ、うわああああああああああああ!!!!」