私が22歳だったころ
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路地裏に集まるルフィ達を建物の上から尾行する。
ここアラバスタでエースと一回合流して、また追い返されたので今度はルフィを探した。
探し出したルフィは王家の墓で倒れていたので、夢見を使って疲労を拭い去り体力を足しておいた。
それから2時間もしないうちにクロコダイルが満身創痍で発見されて内戦は終わった。
なんだか、とてつもなく大きいことを成し遂げたみたいだ。
決して語られない冒険。
ビビとアラバスタ国王が歩いていく。
そうか、王女様だったのね。
二人が見えなくなった途端、ルフィの仲間達は地面に崩れ落ちる。
今のアラバスタには、反乱を止めようとした海軍もたくさん滞在している。
もし今の彼らが見つかったら、逃げられる保障はない。
いざとなれば路地裏に足を踏み込んだ時点で、全員ヘッドショットも辞さない。
そう思って銃を構え、路地の入口数ヶ所に見聞色を張り巡らせる。
ふと、ゾロがこちらを見上げた。
さすが剣士、気配には敏いのね。
にっこり笑いかけるとほんの少し片眉を上げて、また顔を伏せた。
信頼されているのかもしれない。ほんのすこしだけ。
結局、ルフィ達の捕縛を禁止する女の人の声が聞こえて、
海兵たちの気配は少し遠い場所からこちらを窺うだけに落ち着いた。
ルフィ以外の5人が動けるようになるまでの約2時間、私は夕日を浴びながらそこにいた。
*
「…レイラさんは…何者なの?」
麦わらのクルーが寝静まった部屋で、ビビが私に問いかけた。
「何者、って?」
「ルフィさんと小さい頃から知り合いで…
白髭海賊団2番隊隊長の恋人で、銃と短剣の実力者で、子供の頃に赤髪の船に乗っていて」
「…今はただの薬師よ」
「…そう」
きっとビビが聞きたかったのはそう言うことじゃない。
「ルフィとは幼なじみだから、どうしても応援したくなっちゃうんだよね」
「それなのにルフィさんの誘いには乗らないの?」
「うん。白髭海賊団に一応所属しているからね。
でも、例え無所属だったとしてもルフィの船には乗らないかも知れないわ」
「どうして?」
「私ね、死神なの」
「…しにがみ?」
「関わる人みーんな死んだり腕を失ったりするのよ」
「え…」
「ふふ、だから幸せになってほしい人には近寄らないようにしてるの」
「…それは…」
優しい彼女は否定してくれようとするだろう。
でも私の中ではもう確信めいたもので、人がどう言ってくれても変わりようがないのだ。
「でもエースは…一緒に不幸になってもいいかなって思って」
「…それって、愛というものかしら」
真摯な視線が私を射抜いた。
一瞬、目の光の強さに呆気にとられる。
視線を伏せて少し考えた。
「…そうかも知れないわね」
それっきり、ビビは黙って窓の外を見ていた。
ここアラバスタでエースと一回合流して、また追い返されたので今度はルフィを探した。
探し出したルフィは王家の墓で倒れていたので、夢見を使って疲労を拭い去り体力を足しておいた。
それから2時間もしないうちにクロコダイルが満身創痍で発見されて内戦は終わった。
なんだか、とてつもなく大きいことを成し遂げたみたいだ。
決して語られない冒険。
ビビとアラバスタ国王が歩いていく。
そうか、王女様だったのね。
二人が見えなくなった途端、ルフィの仲間達は地面に崩れ落ちる。
今のアラバスタには、反乱を止めようとした海軍もたくさん滞在している。
もし今の彼らが見つかったら、逃げられる保障はない。
いざとなれば路地裏に足を踏み込んだ時点で、全員ヘッドショットも辞さない。
そう思って銃を構え、路地の入口数ヶ所に見聞色を張り巡らせる。
ふと、ゾロがこちらを見上げた。
さすが剣士、気配には敏いのね。
にっこり笑いかけるとほんの少し片眉を上げて、また顔を伏せた。
信頼されているのかもしれない。ほんのすこしだけ。
結局、ルフィ達の捕縛を禁止する女の人の声が聞こえて、
海兵たちの気配は少し遠い場所からこちらを窺うだけに落ち着いた。
ルフィ以外の5人が動けるようになるまでの約2時間、私は夕日を浴びながらそこにいた。
*
「…レイラさんは…何者なの?」
麦わらのクルーが寝静まった部屋で、ビビが私に問いかけた。
「何者、って?」
「ルフィさんと小さい頃から知り合いで…
白髭海賊団2番隊隊長の恋人で、銃と短剣の実力者で、子供の頃に赤髪の船に乗っていて」
「…今はただの薬師よ」
「…そう」
きっとビビが聞きたかったのはそう言うことじゃない。
「ルフィとは幼なじみだから、どうしても応援したくなっちゃうんだよね」
「それなのにルフィさんの誘いには乗らないの?」
「うん。白髭海賊団に一応所属しているからね。
でも、例え無所属だったとしてもルフィの船には乗らないかも知れないわ」
「どうして?」
「私ね、死神なの」
「…しにがみ?」
「関わる人みーんな死んだり腕を失ったりするのよ」
「え…」
「ふふ、だから幸せになってほしい人には近寄らないようにしてるの」
「…それは…」
優しい彼女は否定してくれようとするだろう。
でも私の中ではもう確信めいたもので、人がどう言ってくれても変わりようがないのだ。
「でもエースは…一緒に不幸になってもいいかなって思って」
「…それって、愛というものかしら」
真摯な視線が私を射抜いた。
一瞬、目の光の強さに呆気にとられる。
視線を伏せて少し考えた。
「…そうかも知れないわね」
それっきり、ビビは黙って窓の外を見ていた。