ひとりで海に出てから
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蘇らせたくない記憶が頭をよぎる。
私が懇願して、シャンクスが入ってくるときの目。
最近のエースの目は、それとすごく良く似ていた。
大人になりつつあるからだが、それに反応する。
「っはあ、…んっ、…はっ…」
たまに、自分を持て余す。
体が大人になるにつれて、制御できない衝動が出てくるようになった。
薬を飲んだあの時みたいに、体に熱が溜まって自分ではどうしようもなくなる。
ただただ、ベッドにうつぶせになって耐える。
恐れていた。
自分の中の熱が自分で制御できなくなる。
また、周りの誰かを困らせて、熱を発散させることになるのかな。
いやだな。
不意に、家の外に人の気配を感じた。
これは、…エースだ。
外は嵐のはず。
この状態で迎えるのはできれば避けたいけど、嵐の中に置いておくわけにもいかない。
しばらく迷った後、覚悟を決めて扉を開ける。
やっぱり、雨に打たれるエースがそこに立っていた。
「エース?」
「…レイラ」
「こんな天気なのに、どうしたの?びしょ濡れだし、上がって」
「…あァ」
タオルを渡そうと、タンスを開けた。
急に後ろから抱き着かれる。
途端に体の中の熱が暴れだした。
「んっ、ちょっとエース!」
「…」
「ちょっと、待って、っ」
変な声が出そうになる。
でもこの人に、いやらしい女だとでも思われたら立ち直れない。
必死に抵抗するけど、ポジションがあまりにも悪かった。
エースは最終的に壁を背にして床に座り、私の抵抗を完全に無効化することに成功した。
「…っエース、」
「…」
「どう、しちゃったの、っは」
息が上がる。
本当にまずいから。
お願い、軽蔑されるのは、いや。
「…俺を軽蔑するか」
一瞬、何のことかわからなかった。
それはこっちのセリフだ、と思った。
「…なんで?」
後ろから腕ごと拘束されていて、振り向くことはできない。
エースの息遣いが首の横をかすめる。
どくん、とまた熱が上がる。
「お前と組手してる時も、こういうことを考える時がある」
「…」
「一回気になると、もう触りたくてどうしようもなくなる」
「…」
「軽蔑、しただろ」
…それは、恋、なんだろうか。
それとも、単純に年頃の男子の欲求、なんだろうか。
そこまで考えて、ふ、と自嘲がこみ上げた。
後者は私と同じじゃないか。
もし前者だったら、私はそれを利用して悪いことをすることになるけど。
いいや、その報いは、いくらでも受ける。
そっと、エースの腕に手を置く。
動く気配のないその腕に、口づけを一つ。
飛び上がりそうな勢いで硬直したエースの腕を緩めて、振り返る。
ああ、エースが泣きそうだ。
「軽蔑はしない」
「…え?」
ゆっくりエースに体を向ける。
わたしも、衝動の限界だ。
「…同じ気持ちじゃないかもしれないけど、いい?」
返事は帰ってこなかった。
代わりに、窒息しそうなほど強く肩に押し付けられた。
私が懇願して、シャンクスが入ってくるときの目。
最近のエースの目は、それとすごく良く似ていた。
大人になりつつあるからだが、それに反応する。
「っはあ、…んっ、…はっ…」
たまに、自分を持て余す。
体が大人になるにつれて、制御できない衝動が出てくるようになった。
薬を飲んだあの時みたいに、体に熱が溜まって自分ではどうしようもなくなる。
ただただ、ベッドにうつぶせになって耐える。
恐れていた。
自分の中の熱が自分で制御できなくなる。
また、周りの誰かを困らせて、熱を発散させることになるのかな。
いやだな。
不意に、家の外に人の気配を感じた。
これは、…エースだ。
外は嵐のはず。
この状態で迎えるのはできれば避けたいけど、嵐の中に置いておくわけにもいかない。
しばらく迷った後、覚悟を決めて扉を開ける。
やっぱり、雨に打たれるエースがそこに立っていた。
「エース?」
「…レイラ」
「こんな天気なのに、どうしたの?びしょ濡れだし、上がって」
「…あァ」
タオルを渡そうと、タンスを開けた。
急に後ろから抱き着かれる。
途端に体の中の熱が暴れだした。
「んっ、ちょっとエース!」
「…」
「ちょっと、待って、っ」
変な声が出そうになる。
でもこの人に、いやらしい女だとでも思われたら立ち直れない。
必死に抵抗するけど、ポジションがあまりにも悪かった。
エースは最終的に壁を背にして床に座り、私の抵抗を完全に無効化することに成功した。
「…っエース、」
「…」
「どう、しちゃったの、っは」
息が上がる。
本当にまずいから。
お願い、軽蔑されるのは、いや。
「…俺を軽蔑するか」
一瞬、何のことかわからなかった。
それはこっちのセリフだ、と思った。
「…なんで?」
後ろから腕ごと拘束されていて、振り向くことはできない。
エースの息遣いが首の横をかすめる。
どくん、とまた熱が上がる。
「お前と組手してる時も、こういうことを考える時がある」
「…」
「一回気になると、もう触りたくてどうしようもなくなる」
「…」
「軽蔑、しただろ」
…それは、恋、なんだろうか。
それとも、単純に年頃の男子の欲求、なんだろうか。
そこまで考えて、ふ、と自嘲がこみ上げた。
後者は私と同じじゃないか。
もし前者だったら、私はそれを利用して悪いことをすることになるけど。
いいや、その報いは、いくらでも受ける。
そっと、エースの腕に手を置く。
動く気配のないその腕に、口づけを一つ。
飛び上がりそうな勢いで硬直したエースの腕を緩めて、振り返る。
ああ、エースが泣きそうだ。
「軽蔑はしない」
「…え?」
ゆっくりエースに体を向ける。
わたしも、衝動の限界だ。
「…同じ気持ちじゃないかもしれないけど、いい?」
返事は帰ってこなかった。
代わりに、窒息しそうなほど強く肩に押し付けられた。