本編
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こっちに来て1週間。
初日から思ったが、コイツの作る料理は口に会う。
地味だが丁寧な飯が毎食、パズルみてえに食卓に並ぶ。イチジュウサンサイと言うらしい。
昼はおれが寝ているので、代わりに夜食が置かれるようになった。
おかず三品にこっちの世界の酒。ニホンシュというらしいがこれも旨い。
隣のタタミの部屋ですやすやと眠るあいつを見やる。
無防備を絵にかいたような奴だ。
いくら前例があるからって警戒心なさすぎじゃねえのか。
<これ、よかったら着てみて>と出してきたのは、キナガシというらしい。
紺色のそれは親父の形見とのことだったが、思いのほか身に馴染んだ。
それと同じ形のユカタという着物をこいつは寝る時に使う。
前で合わせた布を帯で縛るだけの服だから、寝相ではだけそうなもんだが、
…ゾクリ、と背筋が伸びた。
想像しちゃいけねえもんを浮かべちまった。
「ん…」
不意に聞こえた声に身体が跳ねそうになるのを気合いでこらえた。
タイミングが良すぎるだろ、と心の中で文句を言う。
誤魔化すように酒を煽った。こんな時でもニホンシュは旨い。
身体の凹凸が少ない割に、妙な色気のある女だからだろうか。
振り払うように庭に出て、竹刀を手に取った。
ここで暮らし、あっちに帰る以上、超えてはいけない線がある。
<帰ったらミホークさんの所で修行するの?ずっと?>
<ずっとじゃねえ。半年修行したら仲間の元へ帰る>
<仲間…>
<同じ海賊船に乗る仲間だ>
<海賊って…略奪とかする人たち?>
<まァ、あながち間違いじゃねえな。欲しいモンは奪う>
<ええー…怖い人達じゃない>
<さァ、それはどうだろうな?>
<…そっか、剣士さんの仲間だものね>
<あ?>
<きっとすごくいい人たちね!>
光が当たったような笑顔が脳裏をよぎる。
掻き消すために、より強く竹刀を振り下ろした。
初日から思ったが、コイツの作る料理は口に会う。
地味だが丁寧な飯が毎食、パズルみてえに食卓に並ぶ。イチジュウサンサイと言うらしい。
昼はおれが寝ているので、代わりに夜食が置かれるようになった。
おかず三品にこっちの世界の酒。ニホンシュというらしいがこれも旨い。
隣のタタミの部屋ですやすやと眠るあいつを見やる。
無防備を絵にかいたような奴だ。
いくら前例があるからって警戒心なさすぎじゃねえのか。
<これ、よかったら着てみて>と出してきたのは、キナガシというらしい。
紺色のそれは親父の形見とのことだったが、思いのほか身に馴染んだ。
それと同じ形のユカタという着物をこいつは寝る時に使う。
前で合わせた布を帯で縛るだけの服だから、寝相ではだけそうなもんだが、
…ゾクリ、と背筋が伸びた。
想像しちゃいけねえもんを浮かべちまった。
「ん…」
不意に聞こえた声に身体が跳ねそうになるのを気合いでこらえた。
タイミングが良すぎるだろ、と心の中で文句を言う。
誤魔化すように酒を煽った。こんな時でもニホンシュは旨い。
身体の凹凸が少ない割に、妙な色気のある女だからだろうか。
振り払うように庭に出て、竹刀を手に取った。
ここで暮らし、あっちに帰る以上、超えてはいけない線がある。
<帰ったらミホークさんの所で修行するの?ずっと?>
<ずっとじゃねえ。半年修行したら仲間の元へ帰る>
<仲間…>
<同じ海賊船に乗る仲間だ>
<海賊って…略奪とかする人たち?>
<まァ、あながち間違いじゃねえな。欲しいモンは奪う>
<ええー…怖い人達じゃない>
<さァ、それはどうだろうな?>
<…そっか、剣士さんの仲間だものね>
<あ?>
<きっとすごくいい人たちね!>
光が当たったような笑顔が脳裏をよぎる。
掻き消すために、より強く竹刀を振り下ろした。